福岡市に本社を置くガードナー株式会社(以下、ガードナー)は、健康器具や雑貨などの企画・販売を行っています。中でも、SNSで話題の腰サポートベルト「ガードナーベルト」は累計販売数40万本を超えるヒット商品です。好調な売り上げの背景にある同社のユニークなマーケティング戦略とLINE広告の活用について、同社の常務取締役 関秀平氏(以下、関氏)に話を聞きました。
「ガードナーベルト」の魅力を幅広いユーザー層に伝えたい
LINE VOOM面を意識してユーザーの投稿に溶け込む“リアクション動画”を配信
ほかの媒体ではリーチできなかったユーザーを新規獲得
お客さまのリアクションで魅力を伝える
ガードナーが販売する「ガードナーベルト」は、独自の滑車機構でガッチリと腰を固定し、さまざまな“腰のお悩み”を解決してくれるコルセット型ベルトです。
主に20代から70代までの幅広いユーザーに支持されており、2020年発売からの累計販売数は40万本を突破。ほかにトレーニング用の「ガードナーフィットネスベルト」、ゴルフ用の「ガードナーゴルフベルト」もあり、発売以来、好調な売り上げを維持しています。
その背景には、ユニークなマーケティング戦略があります。同社でWeb広告の運用などマーケティング全般を担当するのが関氏です。
「ガードナーベルトの最大の特長は、滑車の原理による抜群の締め上げ力です。初めて試着した際、あまりの締まりの良さに大半のお客さまが『すごい』と驚きます。その様子を展示会などで撮影し、お客さまのリアクションを動画で見てもらうことで商品の魅力を伝えています」
同社がLINE広告の運用を開始したのは2022年からです。
その理由について、「ほかの媒体よりも圧倒的にユーザー数が多いのがLINE広告の魅力」と関氏は説明します。
また、LINEを「毎日利用する」と回答したユーザーがすべての年代で6割以上と、幅広いユーザー層へのアプローチに最適。
「腰の悩みは年齢・性別とは無関係なので、ガードナーベルトのターゲットは“ほぼすべての方”というくらい幅広いです。LINEは日本で一番多くのユーザーが利用しているコミュニケーションアプリなので、ほかの媒体では届かないユーザー層にガードナーベルトの魅力を伝えることができます。
LINE VOOMは、ショート動画などが楽しめる動画プラットフォーム。MAU6,800万人以上※1で、うち4,900万人以上※2は月に1回以上LINE VOOM上の広告に接触。
※1 月に1回でもLINE VOOMに訪問したユーザーの数 社内調査(2019年8月時点)
※2 LINE VOOM上にて月に1回以上広告に接触(imp)したユーザーのユニーク数 社内調査(2019年8月時点)
クリエイティブは“広告感”がない体験動画のみ
同社がLINE広告で配信するクリエイティブは動画フォーマットのみです。
クリエイティブのパターンは3〜4種類で、LINE VOOM面への配信を意識して縦長のVerticalサイズ(横9 : 縦16)が基本といいます。
「動画はお客さまがベルトを試着した際の反応をまとめた総集編です。制作にあたっては『ユーザーが不快に感じないクリエイティブ』を意識しています。リッチな動画も作れますが、LINE VOOMに流れている一般の投稿動画に溶け込むように、あえて親しみやすい編集をしています」
動画をターゲットユーザーに届けるために、似ているユーザーをLINE内で探し出して配信する「類似配信」機能を活用しています。
ソースオーディエンス(商品を購入したことがあるユーザーのリストなど)に似たユーザーをLINE内で新たに探し出し広告配信する機能。広告へのアクションの可能性が高いユーザーに対して効率的に配信できる。
類似オーディエンスのサイズを1~15%の範囲で指定でき、数字が小さいほどオーディエンスサイズ(配信対象)は少ない反面、類似度が高くなる。数字が大きいほどオーディエンスサイズは多い反面、類似度が低くなる。
「ユーザー数が多いLINE広告には、“ほかの媒体では届かない新規ユーザーへのリーチ”を期待しています。そのため、年齢や性別などでセグメントは切らずに、全年齢層の男女のユーザーが配信対象です。その中から、ガードナーベルトに興味を持ってくれる見込みが高い新規ユーザーにアプローチするために『購入した方に似たユーザー』へ動画を配信しています」
これまでリーチできなかったユーザーにも届く
LINE広告は、ほかの媒体とは異なるユーザー層にリーチできると関氏は言います。
「LINEは大多数の人が日常的に利用しているので、ほかのSNSには含まれない、これまで情報を届けられていなかったユーザー層にもリーチできているという実感があります。LINE広告を始めてから全体の売り上げも伸びました」
同社は、今後もLINE広告の活用を進めつつ、新たにTalk Head Viewでのプロモーションも検討しています。
国内最大規模のリーチが見込める、LINEのトークリスト最上部に、ダイナミックな動画や静止画の広告を配信することができるサービス。
1日に6,500万UU以上※にリーチできるため、商品認知の向上に大きく貢献する。連携する調査会社によるブランドリフト調査も利用可能。
※2022年4月実績を参考
「LINEのトークリストは、LINEアプリのなかで最も開かれる回数が多い配信面だと思うので、さらに多くの方にガードナーベルトの魅力を知ってもらえます。運用型のTalk Head View Customなら、ターゲティングも配信期間も自由に設定できるので、リーチをより一層広げる施策として試してみたいですね」
(公開:2024年5月、取材・文/相澤良晃)
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