熊本県内に4店舗を展開するラーメン店「黒亭」は、店舗とECショップ別々にLINE公式アカウントを開設して集客や販売促進に活用しています。ユーザーにとってメリットのあるキャンペーン情報やクーポンだけでなく、自社のブランドイメージを効果的に伝えるコンテンツをLINE公式アカウントで配信するほか、LINE広告を活用した友だち獲得施策にも取り組んでいます。LINEの活用について、店舗を運営する有限会社黒亭の代表取締役社長・平林京子さんに話を聞きました。
顧客のモチベーションに合わせた時間帯に配信
店舗とECショップと別々のLINE公式アカウントを運用する黒亭では、顧客の生活サイクルに合わせて情報を発信しています。
4店舗中で最も新しい店舗である「ゆめタウン光の森店」のアカウントでは、週末の来店を促すため毎週金曜日の午前8時30分にメッセージやクーポンを配信。一方、ECショップのアカウントでは、休日での購買を狙って毎週土曜日の午前11時にメールマガジンと同じタイミングで配信を行います。
「いずれも月4〜5回を目安に、お店やECショップに興味を持ってもらえるようなワクワク感のある配信内容を心がけている」と平林さんは語ります。
LINE公式アカウントでの運用方針は店舗で実施する企画にも反映されています。先述したゆめタウン光の森店では、2019年9月の店舗オープン時、ユーザーの誕生月に「年の数と同じ数の餃子をプレゼント」という友だち限定クーポンを配信し、初月1,500個の注文が入るほど好評を博しました。
基本機能を活用し、ECショッピングへの興味を喚起
黒亭は創業以来、とんこつ風味のラーメンにこだわり、原則、味のバリエーションを増やさず営業を続けてきました。ECショップのLINE公式アカウントでは、主力となるラーメンやサイドメニューを自宅でも楽しんでもらえるよう、リッチメニューを活用してユーザーを各コンテンツに遷移させています。
メッセージを配信した直後、またはLINEの友だち限定(限定URLや限定クーポンコードを使用した購入)の商品受注があった場合、LINE経由のコンバージョンとみなしており、クリエイティブを差し替えながら運用を続けているそうです。
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LINE広告で友だち数が7倍に増加
各店舗のLINE公式アカウントについては店舗オープン時期に合わせて開設、ECショップのアカウントは販売促進のため4年前に開設しました。しかし、各店舗での声がけやPOP掲示で友だち獲得が見込める店舗アカウントとは異なり、「ECショップアカウントは長らく友だち数が500人ほどで伸び悩んでいた」と平林さんは語ります。そんな状況を打破したのが、LINE公式アカウントの友だちを獲得するための広告が配信できるLINE広告でした。
2019年11月からLINE広告を出稿し、月2~3万円程の予算で運用を続けた結果、約500名だった友だちは3,700名(2020年8月時点)と7倍以上に増加しました。
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LINE広告の友だち追加特典として、自社商品をお得にお買い求めいただけるように価格を設定。「友だち追加のインセンティブは思い切りがいいものであればあるほど、お客様に響く」と平林さんは力説します。友だち獲得単価は現在、1人当たり約60円と想定よりも安く推移しています。今後も新規の友だちを獲得してECショップの利用を促すとともに、店舗との相互送客を図る仕組みづくりを行っていく予定です。
LINEのサービスを活用した取り組みについて、黒亭の平林さんは次のように総括します。
「LINEの魅力は、こちらが用意した情報を直に友だちへと伝えられる点です。他のSNSでは、投稿に意図せぬコメントがつくなどのリスクもありますが、LINEにはそうした心配はありません。
今後もお客さまに一層メリットに感じていただける情報発信を続けながら、LINEチャットを活用した問い合わせ対応や、開発を行った上で在庫数に応じた柔軟な商品PRなど、さまざまな活用方法を模索していきたいと考えています」
LINE公式アカウント
(公開:2020年8月)
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