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初めてのLINE広告活用後、友だち数が17万人に! 明治大学が活用した初期設定代行サービスとは

学校法人 明治大学

2024.07.16

学校法人 明治大学 入学センター事務部 入試広報事務室 福島康雄氏

創立140余年の歴史を持ち、毎年延べ10万人以上の志願者が集まる明治大学。受験生との接点としてLINE公式アカウントを運用する同校は、志願者を増やす目的でLINE広告の友だち追加を活用しています。友だち数は17万人超(2024年7月現在)と、大学が運用するLINE公式アカウントとしては“日本一”の規模です。

初めてインハウスで広告を運用するにあたり設定に不安があった同校は、LINEヤフーが提供する「LINE広告 初期設定代行サービス」を利用。サービスを利用して得られた成果について、同校の入学センター事務部 入試広報事務室 福島康雄氏(以下、福島氏)に話を聞きました。

目的

・教育系メディアの企画に基づく広告展開ではなく、インハウスでLINE広告を運用したい

・「広告を出稿して終わり」ではなく、その後の受験生の意思決定プロセスを把握したい

施策

・初期設定代行サービスを活用しLINE広告を出稿

・キャンパス見学を啓蒙(けいもう)する内容を類似配信で展開、友だち登録を促す

効果

・配信設定を初期設定代行サービスのスタッフに依頼し、スムーズに広告を出稿

・LINE広告のCPC7〜8円、CTRは最大3.2%とコストパフォーマンス良く運用

・友だち数が17万人を超え、大学公式アカウントでは“日本一”に

受験生の意思決定プロセス把握に向けLINE公式アカウントをスタート

1881年に創立された明治法律学校を前身とし、令和の現在も多くの受験生から支持されている明治大学。実際に外部調査機関による「生徒に人気がある大学」ランキング私立大学編の1位、「入学後、生徒の満足度が高い大学」ランキング私立大学編で2位(※1)を獲得するなど、不動の人気を誇っています。

 

(※1 出典:大学通信オンラインによる2023年度版ランキング)

 

そんな明治大学が毎年力を入れているのが入試広報です。福島氏は「毎年の目標志願者数は延べ10万人、一都三県外からの志願者・入学者の割合を3割にすることを目指し、受験生にアプローチしています」と話します。

学校法人 明治大学 入学センター事務部 入試広報事務室 福島康雄氏

福島氏は入試広報担当としてウェブやSNSなどのデジタル広告出稿のほか、紙の受験媒体の広告出稿、キャンパス見学、高校向け説明会など幅広い業務を行っており、「明治大学入学センター」というLINE公式アカウントやLINE広告の運用も担当しています。

 

「いまの部署に異動になったのは2020年のコロナ禍でした。オープンキャンパスやキャンパス見学は2年続けて中止となり、全国で開催している相談会や説明会もなくなりました。受験生とのタッチポイントとしてデジタル移行が必須となり、LINE公式アカウントを開設しようと考えたのです」(福島氏)

 

福島氏がLINE公式アカウントを開設しようと考えた背景には、デジタル接点を持つこと以外にも理由がありました。それまで明治大学では、キャンパス見学に来た学生の情報は紙に記入してもらったものを管理していましたが、その活用は進んでおらず、広告も出稿するだけで、実際の志願にどれだけ貢献したかについては把握できていなかったことです。

 

「受験生のなかには、一目ぼれで志願大学を選ぶ方もいれば、じっくり考える学生もいます。さまざまな意思決定プロセスがあると思うので、単に広告を数多く出稿するのではなく、どのような意思決定プロセスを経て志願したかをきちんと把握することが必要なのではないかと考え、広告だけでなく、さまざまな施策においてLINEを活用しようと思いました」と福島氏は説明します。また、LINE公式アカウント活用の決め手は「何と言っても9,700万MAU(※2)というLINEの圧倒的なユーザー数」だったそうです。

 

(※2  2024年3月末時点)
 

LINE広告の展開を企画するも、広告出稿未経験がネックに

2020年、福島氏は「3年間で、大学のLINE公式アカウントでの友だち数日本一になる」という目標を立ててLINE公式アカウントの運用を始めました。

 

まずは受験生の情報をLINEに集約するため、キャンパス見学や大学説明会などの申し込みや、当日の受付時にもLINEを活用しました。また別で展開していた広告にもLINEの二次元コードを付けて誘導し、広告効果を測定。LINE公式アカウントのパーソナライズ配信ツールも導入し、友だち分析も進めました。

 

さらに情報を蓄積し、LINEを軸に志願者を集める施策をしていきたいと考えたときに検討したのがLINE広告です。

 

大学の広告展開は受験情報メディアの企画に合わせた内容で出稿するといった慣習があり、大学独自の戦略で広告を展開しづらいという課題を抱えていました。一度、広告代理店に依頼して大手プラットフォームのディスプレイ広告を展開して効果を実感したものの、コストがかさんだという経験があり、福島氏は「この手段は何度も使えない」と思っていたそうです。

 

「『LINE広告であれば、電話番号やメールアドレスをもとに広告を配信できる』と知りました。LINEのアカウントがわからない方でも電話番号やメールアドレスは記載・入力いただいたものを管理していたので、LINE広告をきっかけにさまざまなデータを集約できると考え、LINE広告を始めることにしました」(福島氏)

 

しかし、すぐにはLINE広告を始められなかったといいます。今までインハウスでデジタル広告の出稿・運用を行ったことがないので、LINE広告の設定に不安があり、そうかといって広告代理店に依頼すると大きな費用がかかるというジレンマがありました。

初期設定代行サービスを活用し配信設定を依頼

こうして悩んでいたときに「LINE広告 初期設定代行サービス」があることを知った福島氏は、迷わず申し込んだそうです。

 

初期設定代行サービスとは、LINE広告を初めて出稿する広告主に対し、LINEヤフーがキャンペーンの作成や広告画像の制作・入稿を無料で代行するサービスです。広告配信に必要な設定をすることなく、担当者が利用開始ボタンをオンにするだけでLINE広告を配信できるので、デジタル広告に関する知識がなくても気軽にLINE広告を始められます。同校の場合、広告画像の制作は学内で対応できるため、配信設定のみを依頼しました。

福島氏は「初期設定代行サービスを使うことで、『とりあえず、普通に“広告を出すまで”ができる』と胸をなでおろしました」と話します。

 

初期設定代行サービスは、広告配信に必要な設定について専門スタッフが電話でサポートします。広告配信後にはメールによるサポートが1〜2回実施され、「全体的にそれほど時間はかかりませんでした」と福島氏は説明します。

CPC 7〜8円、CTR最大3.2%という成果に満足

LINE広告では、キャンパス見学をお知らせする内容を展開。過去に同校に問い合わせやイベントなどの申し込みをしたユーザー群のデータをアップロードし、そのユーザー群に類似したユーザーに配信する「類似配信」機能を活用しました。

 

広告を見たユーザーがバナーをクリックすると、明治大学入学センターのLINE公式アカウントの二次元コードが表示され、友だち追加登録を促します。友だち追加後、LINE公式アカウントのメッセージ配信やリッチメニューで、キャンパス見学の申し込みを訴求するという導線を整えました。

また、外部のパーソナライズ配信ツールを活用して、過去にキャンパス見学などに訪れた学生のデータを基にその特徴をリスト化して配信設定を行ったところ、非常に大きな反響が得られました。その後もLINE広告を継続的に出稿しています。

 

具体的な成果について、福島氏は次のように説明します。

 

「CPC(クリック単価)が7〜8円でCTRが最大3.2%、インプレッション数も非常に伸びています。知り合いの広告関係の方も『CPCをこれだけ低く抑えているのはすごいです』と驚いていたので、この成果には満足しています」

 

LINE公式アカウントの友だち数も大幅に増加しました。国内の大学のLINE公式アカウントでは1位となる17万人以上の友だち数(※3)を誇っており、当初福島氏が掲げた目標を達成。受験終了後、入試情報が不要になったユーザーにはブロックを促すなど友だちの“質の維持”にも努めており、同校にとって情報発信がしやすい状況が整っています。

 

(※3 2024年7月現在、LINEヤフー調べ)
 

初期設定代行は「小規模の企業にとって頼れるサービス」

初期設定代行サービスを活用してLINE広告のスタートダッシュに成功。受験生とのすべての接点をLINEに集約しあらゆるデータを活用、大学のLINE公式アカウントで友だち数日本一になるという目標も達成した明治大学。福島氏は、初期設定代行サービスについて「とりあえず基本の出稿ができるようになった点が良かったと思います。広告代理店もなく、初めて広告を出稿する店舗や小規模の企業であればとても頼りになるサービスだと思います」と評価します。

 

福島氏は今後もインハウスで運用を続け、自分なりの成功法則を蓄積できるように努力していく方針を掲げています。

「今後はLINEヤフーのビッグデータも活用できるとのことで、非常に期待しています。データを基に、明治大学に興味がありそうな学生の方、相性の良さそうな方へアプローチを続け、受験・入学していただければと思います」

 


(公開:2024年7月、取材・文/岩﨑史絵、写真/慎芝賢)

 

※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです
※本記事内の実績は取材先調べによる数値です

企業名 学校法人 明治大学
所在地
東京都
事業内容
10学部および大学院12研究科、専門職大学院、付属高等学校・中学校を持つ総合大学
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