1992年に創業した株式会社サン・クラルテ製薬(以下、サン・クラルテ製薬)は、福岡県福岡市を拠点とする健康食品・医薬品・化粧品の通信販売会社です。同社では数年前からLINE広告(旧LINE Ads Platform)を導入し、現在は主に40〜50代の男女をターゲットとした口臭対策マウスウォッシュ「ゴッソトリノ」の広告配信を行っています。
同社のLINE広告の運用方法について、マーケティング事業部 WEB課の新島翔己氏(以下、新島氏)に話を伺いました。
- 新感覚マウスウォッシュ「ゴッソトリノ」を購入する40〜50代の新規ユーザーを獲得したい
- LINE広告を活用して記事LPへ誘導する広告配信を実施
- 目標数値を上回る新規顧客獲得に成功
- 獲得効率が上がったため、CRM領域にも注力できるようになってきた
40〜50代をターゲットにした新感覚マウスウォッシュ「ゴッソトリノ」
フランス語で「健康(サン)」「明るく(クラルテ)」の意味を持つ社名には、「肉体的・精神的・社会的——いずれも良好な、本当の健康状態を提供したい」という同社の思いが込められています。
社名の由来からも分かる通り、同社では健康食品、美容食品、医薬部外品などの商品を販売しています。これまで、健康食品の「美聴泉」「ユラン・ケア」など、高齢層をターゲットとした商品の宣伝にはラジオ等のオフライン広告を活用してきました。しかし近年、若い世代をターゲットとした商品を新たに発表していく過程でオンライン広告にも注力し始め、広告戦略全般に占める運用型広告の比率が高くなっています。
現在、同社がオンライン広告で特に力を入れているのが、2016年12月から販売を開始した口臭対策のための医薬部外品「ゴッソトリノ」です。
「ゴッソトリノで15秒間ほど口のなかをすすぐと、口臭の原因となる口腔内のタンパク質や汚れ、細菌が除去されます。しかも、すすいだ後の液体をコップや容器に吐き出せば、その汚れが“見える”——これがゴッソトリノ最大の特長です。また、よくあるボトルタイプではなく、1回使いきりの個包装のため、旅行先や職場への持ち運びにも便利です。我々はこの商品のターゲットを“40〜50代の男女”に定め、数年前からLINE広告での配信を実施しています」
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“広告色”が薄い記事ページからECサイトへ誘導
同社のLINE広告運用では、バナー広告から記事ページへと遷移させ、さらに記事ページからゴッソトリノを購入できるECサイトへ誘導します。
「当初は40〜50代男女の新規購入者をターゲットとするため、類似配信機能なども利用していましたが、実際に始めてみるとノンターゲットのほうが数値は良好でした。そのため、配信設定よりも誘導記事の内容に工夫を凝らそうと考え、試行錯誤しました」
株式会社サン・クラルテ製薬 マーケティング事業部 WEB課 係長 新島 翔己氏
特に配信効果が高かった記事内容は、『「え?これが臭いの原因!?」ゆすぐだけでお口の汚れが目で確認出来る『新感覚マウスウォッシュ』が凄い』と題した記事ページです。
記事は口臭にまつわる体験談や悩み、街頭モニターによる感想、クチコミの反応、ゴッソトリノの商品特性・使い方の紹介、公式ページへの誘導などの要素で構成されます。
「文章の内容はもとより、記事では写真やイラスト、エビデンスとなるデータやグラフ、さらにはモニター調査の声などもふんだんに盛り込み、読者に広告であることを意識させることなく『これならば口臭の悩みを解消してくれそう!』『ゴッソトリノを実際に使ってみたい!』と思っていただける内容を心がけています。もちろん医薬部外品ですから薬事法も鑑み、それらに準拠した広告表現になるよう細かなチェック体制も整えました」
CRM戦略に時間を割けるようになった
記事の企画・制作をサポートする広告代理店・ソウルドアウト株式会社とは、ゴッソトリノの最適運用を模索すべく、およそ週1回の定期ミーティングを実施。その場でバナー広告に用いるクリエイティブや記事ページの企画、さらには今後のLINE広告運用の方法について何度も協議を重ねています。
「例えばゴッソトリノの場合、導入当初の効果測定から、男性よりも女性ユーザーの反応が良好だとわかってきました。そのため、一時期は記事内容を女性向けに特化させるなど、運用方針も適宜、変えています。その甲斐もあってLINE広告での成果は上々です。おかげさまでゴッソトリノを定期購入するお客さまも着実に増えています」
今後は同じく女性向け商材である腸内フローラサプリメント「ポリカム」、馬プラセンタサプリメント「プラセンタの泉」の配信も検討しており、現在、各ターゲットへの訴求方法を検討中です。新島氏は「今後、LINE広告に関してはゴッソトリノを含めた三つの商材で勝負していきたい」と語るとともに、今後の方針としてCRMの強化を挙げます。
「広告市場のCPAが高騰しているなか、弊社としてはCRMの強化を課題に感じていましたが、LAPであればLINE上での友だち集めからCRMまで一貫して活用していける点がとても魅力的だと考えています。さらに、LAP配信にまつわるさまざまなご提案を広告代理店からいただいているため、我々はその分、問い合わせ対応や購入後のお客さまフォローなど、CRM向上のための戦略を練ることに時間を割けるようになってきました。今後もLINE公式アカウントやLINE広告の運用を通じ、お客さまとの関係性を強化していきたいです」
(公開:2019年11月/取材・文:安田博勇、写真:bonten)
※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです
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