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930万人の友だち獲得から売上増へ!通販会社の横断的なLINE活用法

株式会社生活総合サービス

2019.12.23

株式会社生活総合サービス マーケティング部 Web担当 村尾 梨香氏
株式会社生活総合サービス マーケティング部 Web担当 三好 克明氏

ECサイト「ていねい通販」を運営する株式会社生活総合サービス(以下、生活総合サービス)は、新規顧客獲得を目的に2018年12月にLINE公式アカウントを開設しました。開設のきっかけとなったLINE広告(旧LINE Ads Platform)への出稿、開設後に取り組んだLINEプロモーションスタンプLINEで応募(旧LINEセールスプロモーション)のキャンペーン施策など、複数のサービスを横断的に活用する同社に、導入の目的や施策の結果について話を伺いました。

目的
  • サプリメント『すっぽん小町』の販促施策を強化して新規顧客を獲得したい
  • 複数のLINEのサービスを活用して他媒体との相乗効果を狙いたい
施策
  • 良好な数値を残したLINE広告の配信結果を受け、新規顧客獲得チャネルとして新たにLINE公式アカウントを開設
  • LINE公式アカウントの友だち獲得のため、LINEプロモーションスタンプとLINEで応募のキャンペーン施策を展開
効果
  • LINEプロモーションスタンプとLINEで応募のキャンペーン施策で合計930万人の友だちを獲得
  • 友だちに対するメッセージ配信で商品購入を促し、新規獲得件数は目標に対して180%達成、約1.5億円の売り上げアップを達成
  • メッセージ配信後に商品名を検索するユーザーが増加し、テレビCMの放映時期には該当エリアでLINE公式アカウント経由の新規獲得件数が増加するなど、他媒体との相乗効果を実感

新規顧客獲得と売り上げアップを目的にLINE公式アカウントを開設

ECサイト「ていねい通販」が2006年から販売しているサプリメント『すっぽん小町』は、30代、40代の子育て世代の女性を中心に販売総数1,700万袋を突破した主力商品です。「ていねい通販」を運営する生活総合サービスはこれまで、『すっぽん小町』の新規顧客獲得を目的にさまざまな広告媒体に出稿してきました。2016年9月から開始したLINE広告では、獲得した顧客の新規率が90%を超えるという結果を得て、2018年12月にLINE公式アカウントを開設しました。

「ていねい通販」が2006年から販売しているサプリメント『すっぽん小町』

「LINE広告に関しては、他の広告媒体で約80%の新規率がLINEでは約90%と上回り、LINE経由のユーザーの質が高いことが実感できました。そこで、LINEを経由した販売促進経路をさらに拡大するため、新たにLINE公式アカウントの導入を決断しました」(三好氏)

 

まずは友だちを集めるため、LINE公式アカウント開設時にLINEプロモーションスタンプを出稿し、380万人の友だちを獲得。目標としていた400万人にはわずかに届かなかったものの、その後、2度にわたってLINEで応募を活用したキャンペーン施策を展開し、さらに520万人の友だちを集めることに成功しました。

さまざまな施策で友だち数は930万人

「LINEで応募のキャンペーン施策では、『すっぽん小町』がターゲットとしている30代から40代の女性に好まれそうなアイスクリームのギフト券をプレゼントしました。その後に行ったアンケート施策を含め、結果的に友だち数は930万人となり、CPAも目標より低く推移しています」(村尾氏)

 

現在、「ていねい通販」のLINE公式アカウントでは、獲得した友だちに対して週1回の頻度でメッセージを配信し、『すっぽん小町』の商品購入に誘導しています。KGIは商品の売上金額、KPIを新規の顧客獲得件数に設定し、各数値は目標とするCPAから逆算して割り出しています。結果、2019年11月までの統計で、新規獲得件数は目標に対して180%達成、約1.5億円の売り上げアップが実現しました。

ていねい通販におけるLINE活用

他の媒体にも広がるLINEの影響力

LINE公式アカウントを主体にLINE広告やLINEで応募のキャンペーン施策など、複数のLINEのサービスを活用している生活総合サービスは、“LINEの中”だけでなく、他媒体との相乗効果にも期待していたと語ります。

 

「これまでも『すっぽん小町』の認知を拡大するため、Web広告のほかにもテレビCMや雑誌広告、あるいは口コミやインフルエンサーの起用など、多岐にわたるチャネルを利用してきました。人気のブロガーさんに『すっぽん小町』をPRしていただき、そこから広告を閲覧してくれたお客さまを新規獲得する施策もそのひとつです。そうした施策を展開した際、広告のCTRが明らかに改善することがありました。LINE公式アカウントやLINEで応募などでも、何かしら他媒体との相乗効果が得られるだろうと予測していました」(三好氏)

株式会社生活総合サービス マーケティング部 Web担当 三好 克明氏

株式会社生活総合サービス マーケティング部 Web担当 三好 克明氏

事実、LINE公式アカウントからメッセージを配信した日曜日と翌月曜日に「すっぽん小町」の商品名を検索するユーザーが増加したり、LINEで展開したキャンペーン施策がSNSで話題になるなど、新たなユーザーとのコミュニケーションが生まれるきっかけになっています。さらに、関西エリアで展開したテレビCMの放映時期には、同エリアでLINE公式アカウント経由の新規獲得件数が増加しました。村尾氏、三好氏はメディアや媒体にも広がるLINEの影響力について、「LINEが持つ8,300万人というユーザー規模ならではの力」と評価します。

他媒体との相乗効果

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新しいサービスにも積極的にチャレンジ

生活総合サービスが今後、LINEを活用してより力を入れていきたいと話すのがCRM領域です。

 

「現状、LINE公式アカウントの活用は新規獲得目的の週1回のメッセージ配信が中心です。今後は、弊社の会員情報とID連携しているお客さまへユーザー参加型の企画などを提供し、より深いコミュニケーションを取っていきたいと考えています。また、930万人の友だちへ発信できる貴重な場であるタイムラインも充実させていきたいです」(村尾氏)

株式会社生活総合サービス マーケティング部 Web担当 村尾 梨香氏

株式会社生活総合サービス マーケティング部 Web担当 村尾 梨香氏

LINE広告からLINE公式アカウント、そしてLINEで応募のキャンペーン施策――。複数のサービスを活用して成果を上げている生活総合サービスですが、三好氏はLINEプロモーションスタンプ出稿後のブロック率上昇やCPA高騰への不安など、決して順風満帆な1年ではなかったと振り返ります。そんな不安を払拭したのが、2度にわたるLSPのキャンペーン施策でした。成功の背景には、「新しいプロダクトがあれば、真っ先に導入してきた」という積極的な企業姿勢があります。

 

「これまでの経験から、新しい媒体へのチャレンジは、新たなユーザーに向き合うことができるチャンスと捉えています。圧倒的なユーザー数を抱えるLINEには大きな可能性を感じていましたし、実際に購入意欲が高い質の高いお客さまに出会うことができました」(三好氏)

 

「いまや、LINEは弊社のマーケティング手法の柱になっている」と語る両者は今後、友だち数を増やすための新しいメニュー開発に期待を寄せます。

 

「弊社にはいくつか顧客獲得件数が多い運用型広告や施策がありますが、2019年のナンバーワンはLINE公式アカウントです。今後も新しいサービスが出れば、すぐにチャレンジしていきたいと考えています」(村尾氏)

 

(公開:2019年12月/中野渡淳一、写真:高橋枝里)

 

※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです


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