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ワールド・ファミリーの獲得効率を落とさないLINE広告活用法

ワールド・ファミリー株式会社

2019.04.15

ワールド・ファミリー株式会社 マーケティング部 シニア・マネジャー 薮井 優子 氏(写真中央)
ワールド・ファミリー株式会社 マーケティング部 原 裕美 氏(写真右)
株式会社デジタルガレージ マーケティングテクノロジーカンパニー パフォーマンスマーケティング部 ダイレクトマーケティング部 グループリーダー 岩松 泰平 氏(写真左)

独自の英語習得システム(ワールド・ファミリー・メソッド)による教材「ディズニーの英語システム」で知られるワールド・ファミリー株式会社(以下、ワールド・ファミリー)は、教材の申し込みにつなげる新規顧客の獲得を目的に、LINEの運用型広告プラットフォーム「LINE広告(旧LINE Ads Platform)」を活用しています。


導入の経緯や運用方法、実際の効果などについて、ワールド・ファミリー マーケティング部の薮井優子氏(以下、薮井氏)と、広告運用を担当した株式会社デジタルガレージ マーケティングテクノロジーカンパニーの岩松泰平氏(以下、岩松氏)に話を伺いました。

目的
  • 幼い子どもを持つ母親層の新規顧客を獲得したい
  • 良質なリード獲得から教材の購入につなげたい
施策
  • 類似配信によるオーディエンス拡張を実施
  • オープンDMPである「AudienceOne」を活用したターゲティングを実施
効果
  • 件数を維持しながら獲得の単価を下げることに成功
  • ターゲティングによる配信で商品購入の確度が高そうなユーザーに接触できた

ママ世代の新規獲得を目的にLINE広告を利用

ワールド・ファミリーは「ディズニーの英語システム」を中心に教材販売だけでなく、会員組織「ワールド・ファミリー・クラブ」を通じ、子どもが楽しみながら英語を学び、日本語と同様に「自分の言葉」として習得するまでをサポートしています。

ワールド・ファミリーが提供する「ディズニーの英語システム」のパンフレット

ワールド・ファミリーが提供する「ディズニーの英語システム」のパンフレット。誕生から40年の歴史を持つ

「購入いただくお客さまの大半が未就学児のお子さまを持つ親御さんで、実際に問い合わせをいただくのは母親からが大半を占めます。従来は紙媒体が主流でしたが、近年は育児専門サイトやSNSなど、デジタル広告への出稿量を増やしています」(薮井氏)


これまで、デジタル施策はSNSのインフィード広告、アフィリエイトやリスティング広告などを展開してきました。その中で、「LINE広告」の活用を始めた理由として、薮井氏は同社がメインターゲットとしている母親層の利用率について言及します。


「他のSNS媒体に比べ、LINEはユーザー数が圧倒的に多く、メインのターゲットとなるママ層のLINE利用率も非常に高い数値で、電話に代わるコミュニケーションツールになっています。LINEやLINE広告を活用することで、弊社の重要なターゲットへ確実にリーチできると考えました」(薮井氏)

ワールド・ファミリー株式会社 マーケティング部 シニア・マネジャー 薮井 優子 氏

定期的にPDCAを回し、クリエイティブを改善

ワールド・ファミリーはLINE広告で「ディズニーの英語システム」が当たるキャンペーンを3カ月に1回程度開催し、キャンペーンの案内とランディングページへの誘導を中心に展開しています。運用していく中で「資料請求の顧客獲得単価は適正か」「資料請求後にどれだけ成約につながっているか」という2つの軸を中長期視点で考えた結果、最初に着手したのがクリエイティブの改善です。


「基本的には、クリエイティブによってCPAの数値がどう変化するのかを注視しています。定期的にレポートを見て、適切なCPAで獲得が進んでいるか、デジタルガレージさんと相談しながら結果の良いものの傾向を見て、新たなクリエイティブに生かしています」(薮井氏)

ワールドファミリーの薮井氏とデジタルガレージの岩松氏

「クリエイティブのPDCAに関しては、以前は数値が悪くなったら改善するというサイクルを都度、回していたのですが、結果に関わらず定期的に行うことにより改善効果が出やすくなりました」(岩松氏)


たとえば、ランディングページへ誘導するためのクリエイティブは、ターゲット層に訴えるような赤ん坊の画像、キャラクターを前面に出した画像、あるいは教材のパッケージというように、さまざまな訴求軸で試行しました。また、配信のセグメンテーションについても下記の施策を実施。


「女性の未就学児童がいる層でセグメンテーションを行い、男性はターゲット外として排除しました。配信設定については、LINE広告の類似配信機能を利用しています」(岩松氏)


「類似配信」とは、コンバージョンしたユーザーに類似した人をLINEのデータソースから新たに探し出し、拡張して配信を行うオーディエンス拡張機能です。さらに、オープンDMPである「AudienceOne」を導入し、より精緻なターゲティングを開始しました。

データを活用したターゲティングで見込顧客の「質」向上に貢献

「AudienceOne」とは、月間4.8億ユニークブラウザーと9,000万のモバイル広告IDなどの膨大なデータ量を保有し、そのデータを解析して高精度な3rdパーティーデータを生成・提供するデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社のDMPです。ワールド・ファミリーでは、2018年夏頃よりAudienceOneの運用を開始しています。


「まだ手探りの状態ではあるものの、資料請求の獲得コストを可能な限り安くし、かつ成約率を改善していくアプローチです。データを見ながらターゲティングの改善、チューニングを繰り返してきました」(岩松氏)

デジタルガレージの岩松氏

類似配信とAudienceOne導入により、現在LINE広告での配信は獲得単価、獲得件数ともに安定傾向にあります。薮井氏も「LINEはリーチ力が大きなアドバンテージです。あらゆるユーザーにアプローチできるという点で右に出るメディアがない」と評価します。LINEのボリュームゾーンの大きさを示すエピソードとして、岩松氏は「AudienceOne導入によるターゲティング」について以下のように語ります。


「一般的に私どものクライアントには、ターゲットの母数を絞り込めば獲得効率は悪くなると説明しています。ワールド・ファミリーさんの教材は比較的高額ということもあり、購入確度の高そうなお客さまを絞り込むため、データから確度の低そうなお客さまを除外して配信を行ったのですが、獲得単価はほぼ変わりませんでした」(岩松氏)


LINE広告経由で獲得した見込み客について、「特徴がないのが特徴」と表現する薮井氏は、「あらゆるユーザーにリーチできるリーチ力と、ある程度セグメントしても獲得効率が低下しない点が、メディアとしてのLINEの強み」だと説明します。

獲得後の購入につなげていくための機能拡充に期待

今後のLINE広告活用について、薮井氏はブランド側の視点として、「LINEに限らず、低単価で見込客を獲得し、売上につなげていくことは大きなテーマ」だと話します。


「LINE広告では、当初はなかったセグメントの選択肢、データ活用の選択肢が増えています。今後もより簡単にセグメントが設定できる、より確度の高いターゲティングが可能になるなど、サービスの拡充に期待しています」(薮井氏)

ワールドファミリーの薮井氏とデジタルガレージの岩松氏

一方、岩松氏は運用側の視点として、獲得した見込み客を商品購買につなげていくため、施策の充実をポイントに挙げます。「LINE公式アカウント」との連携もその一つです。


「現在のLINEでの広告は資料請求していただくことのみを目的に運用していますが、今後は資料請求後のお客様との新たな顧客接点として、LINE公式アカウントを低コストでうまく活用できればと考えています。LINE広告とLINE公式アカウントが簡単に連携できるような仕組みが整備されれば、より売り上げ向上につなげられるのではと考えています」(岩松氏)


(公開:2019年4月/取材・文:阿部欽一、写真:山﨑美津留)


※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです


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