千葉県内で3教室を展開する学習塾「ESOH個伸塾」は、「1人ひとりに寄り添う学習」をモットーに、生徒それぞれの学力に応じた指導を行っています。2018年には主に既存の生徒に向けた連絡ツールとしてLINE公式アカウントを導入。その後、生徒や保護者とどんなコミュニケーションを取っているか、LINEの取り組みの内容について塾長の原田健司さんに話を聞きました。
身近なLINEを使って、生徒や保護者との距離を縮める
小学生から高校生までおよそ200人の生徒が在籍するESOH個伸塾では、従来、電話やメールが主な連絡手段でした。しかし、「電話は先方が忙しいと思うとためらわれるし、メールは『お世話になっております』など文面を整えるのに時間がかかった」と原田さんは振り返ります。
そこで、2018年にLINE公式アカウントを開設しました。LINEは電話やメールに比べて気軽に活用できるため、生徒や保護者とのコミュニケーションを活性化できます。現在、生徒と保護者それぞれに対してメッセージ配信やLINEチャットを使ってやりとりを行っています。
生徒とのコミュニケーションは、テキストでは伝わりづらい部分を画像で補足したり、生徒からスタンプが送られたりとフランクなやりとりが特徴です。
一方、保護者とは生徒を介さずOne to Oneのコミュニケーションが可能なため、学習の進度や進路のほかにも「子どもと勉強のことで衝突したので、先生からフォローしてもらえませんか」といった密なやりとりもしばしば。また、従来は書面で行っていた授業の振替希望の連絡をLINEチャットで行うことで、保護者と塾双方の省力化につながっています。
こうしたコミュニケーションについて、「LINE公式アカウントの開設後、接触回数が以前と比べて増えたことで生徒や保護者との距離が縮まっている」と原田さんは評価します。
コロナ禍での対策をいち早くメッセージ発信
2020年4月上旬、新型コロナウイルス(COVID-19)の全国的な感染拡大を受けて、千葉県にも緊急事態宣言が発令されました。県下の学校が休校となり、ESOH個伸塾では生徒の学習をサポートするべくオンライン授業を実施。塾の方針を共有する際もLINE公式アカウントのメッセージ配信を活用しました。
「誰も経験したことのない緊急事態ですから、重要な連絡をした時に『既読』になった数が確認できるのはLINEならでは」と、原田さんは電話やメールにないメリットを強調します。コロナ禍だけでなく、平時からLINE公式アカウントを使ったきめ細やかなフォローを重ねた結果、LINE公式アカウントの開設前後の2年間で退塾率は約28%減少しました。
LINE公式アカウントを活用した取り組みについて、ESOH個伸塾の原田さんは次のように総括します。
「LINE公式アカウントを開設して、電話やメールの対応に割いていた時間を、私たちが大切にしてきた『1人ひとりに寄り添う学習』にあてられていると感じます。
現在は主に既存の生徒のフォローに活用していますが、今後は新規生徒の獲得に向けてクーポンの活用なども検討しています。LINEは、ほとんどの生徒や保護者がインストールしているアプリなので、今後も時勢にあった使い方を見つけていきたいですね」
LINE公式アカウント
(公開:2020年8月)
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