「お部屋探しのハートサポート」は、初期費用0円〜10万円以下の物件を多く取り扱うとともに、申し込みから入居までLINE上で手続きが完結する手軽さからユーザーに支持されています。同社の岩城悠太さんに、LINE公式アカウントを活用した取り組みについて話を聞きました。
初期費用「0円」のカラクリは、LINEにあり?
お部屋探しのハートサポートのサービス特徴の中で最も目を引くのは、「初期費用の安さ」です。通常、不動産仲介業はユーザーに自社の取り扱い物件を選んでもらうため、大手ポータルサイトなどに出稿して物件情報の露出を増やします。
しかし、同社は動画投稿サイトでユーザーの興味・関心を喚起するコンテンツを発信し、そこからLINE公式アカウントの友だち追加を促して検討ユーザーを獲得することで、広告費を抑制。結果的に、初期費用を安く抑えて物件情報を提供するビジネスモデルを構築しました。
LINEチャットを活用し、申し込みから入居まで完結
「まだまだ本流ではないビジネスモデルだが、大きな可能性がある」と自社のサービスについて自信を見せる岩城さん。引っ越しにかかる費用を抑えられるだけでなく、申し込みから入居にかかる全ての手続きをLINE上で行うことができます。
具体的には、LINEチャットを使ってユーザーと下記のようなやりとりを行っています。
希望する部屋の条件ヒアリングや各種書類のデータ送付をLINEチャットで行うほか、賃貸借契約における重要事項説明の「IT重説」も担当者がユーザーとLINEアプリのビデオ通話機能を使って行っています。そのため、物件の内覧時を除いて、ユーザーが店舗を訪れることやスタッフと対面することはほぼありません。
また、お部屋探しのハートサポートの営業部メンバーのグループトークでは、ユーザーとやりとりしている内容の共有や対応の引き継ぎをしたり、LINE公式アカウントのノート機能を活用してユーザーの検討状況や会話内容をメモしています。これによりスムーズな引き継ぎを実現するほか、数年後、同じユーザーから問い合わせがあった際、以前のやりとりを把握しながら対応することで期待以上のサービスを提供することにもつながり、「LINEはサービス提供や社内連携における“生命線”になっている」と岩城さんは語ります。
こうした取り組みが功を奏し、2020年1〜7月までの間にLINE経由の問い合わせから30〜40件の成約につながっているといいます。LINE公式アカウントを活用した取り組みについて、お部屋探しのハートサポートの岩城さんは次のように総括します。
「LINEは私たちの生活に馴染んでいるため、いつでもどこでも気軽に返信できるのが良いですね。そのため、多忙なお客さまでも空き時間を利用して引っ越しの準備を進めることができます。
また、申し込みから入居までLINEで完結するので、コロナ禍においては対面による感染リスクを軽減するという副次的な効果もあります。価格、利便性に加えて安心をお客さまに提供するため、『わきさん』という愛称で顔出ししている動画コンテンツを通じて、弊社サービスの強みをさらに発信していきたいと考えています!」
LINE公式アカウント
(公開:2020年8月)
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