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LINE公式アカウント

事前カウンセリングで常連も訪日外国人も円満接客! 「LINEチャット」を駆使する表参道の名店に聞く

Number76 Tokyo

2025.04.10

Number76 Tokyo 五味由理奈さん(左)、砂田恵理子さん(右)

※当事例は、Beautoipaに掲載された記事の転載となります。

使っていない人を探すほうが難しいほど、生活に浸透したコミュニケーションアプリ「LINE」。そのLINE上で企業や店舗とユーザーをつなぐサービスが「LINE公式アカウント」だ。実際に美容室でもLINE公式アカウントを活用し、お客さまにメッセージやクーポンを配信するケースが増えている。

 

外国人客も多く訪れる表参道のNumber76 Tokyoでは、「もはや毎日の業務に欠かせない」というほどLINE公式アカウントの機能「LINEチャット」をお客さまとのコミュニケーションに活用しているという。ベテラン美容師の五味由理奈さんと砂田恵理子さんにその活用法をうかがった。

目次

自然におしゃべりしているような「LINEチャット」

表参道ヒルズからほど近い場所に店舗を構えるNumber76 Tokyoは、ハイセンスで落ち着いた雰囲気が漂う。日本ではこの1店舗だが、マレーシアに4店、シンガポールに1店、ジャカルタに1店を展開している。海外のインフルエンサーに取り上げられたこともあり、全体の8割ちかくを外国人客が占めるというサロンだ。

 

五味さんは22年、砂田さんは21年、サロンが今の名前になる前から勤めている。

 

2人は「お客さまとのコミュニケーション手段として、LINEチャットは本当に便利だ」と口をそろえる。LINEチャットとはLINE公式アカウントの機能の一つで、友だち追加してくれたユーザーと1対1でやりとりすることができる。

「イングリッシュ・フレンドリー・サロン」をうたうNumber76 Tokyoは8割が外国人客。その内訳は日本在住の常連客が6割、インバウンドの旅行客が4割を占める

「LINE公式アカウントを利用し始めたのはコロナ禍の頃です。オーナーに『便利そうなものがあるよ』と言われたことがきっかけでした。実際にLINEチャットを使ってやりとりしてみると、メールなどに比べて、お客さまと近い距離でコミュニケーションをとれるのがすごくいいと思いました。自然におしゃべりをしているような感じがします」(砂田さん)

 

「LINE公式アカウントの運用は特に難しい操作もないので、7人のスタッフ全員が担当するお客さまとのコミュニケーションなどに気軽に使っています」(五味さん)

配信するメッセージは文章も画像も、英語と日本語を併記している(左)。来店するたびスタンプが溜まって特典が得られるショップカード機能(右)も顧客の定着に一役買っている

来店前のカウンセリングでトラブル防止

LINEチャットが最も効果を発揮するのは、来店前のカウンセリングだ。美容室にとって、施術の仕上がりに関するトラブルや、お客さまに「想像より高かった」と思われてしまう料金トラブルは悩みの種。しかし、事前にLINEチャットで確認をとることで、こうしたリスクを未然に回避することができる。

 

たとえばヘアカラーの場合、今の髪色となりたい髪色によってブリーチの必要有無が変わる。しかし、ブリーチをすると料金が数千円は変わるため、不当に感じるお客さまや十分な説明がなかったと、いきどおるお客さまもいる。サロンに来てから、お客さまがその場で希望を伝え、スタッフが誤解のないよう説明するのは、お互いにちょっとしたストレスになることも。事前に画像を用いて確認し、合意を得ることは双方にとって大きなメリットだ。

 

「来店前に希望のヘアスタイルや今のご自身の髪の状態などを画像で送っていただければ、ブリーチが必要か、デザインをどうするのか、料金はいくらになるかを確認できます。ハイライトを入れるか、バレイヤージュにするか、あらかじめ美容師とお客さまで認識を合わせておけば、当日の施術がとてもスムーズになりますし、トラブルにもならないんです」(五味さん)

ユーザーから見た店舗とのチャットイメージ。事前に希望のイメージを写真で送って共有するなど、来店前のカウンセリングを行うことで当日の施術もスムーズに(※LINEチャットの画像はイメージ)

また、言葉が伝わりにくい外国人客とのコミュニケーションにおいても、LINEチャットを用いた事前カウンセリングは便利だという。

 

「海外のお客さまとは来日前にやり取りすることもよくあります。事前にカウンセリングをして、料金も確認していただくことで、日本のお客さまにも海外のお客さまにも安心してご利用いただいています」(砂田さん)

 

事前にカウンセリングした内容や施術メニューなどは、LINEチャットのノート機能に記録し、簡単なカルテとして活用している。担当者が変わっても、ノートに記録している内容を確認してスムーズに施術を行うことができるのだ。

LINEチャットで得た顧客の情報をメモできるノート機能。簡易なカルテのようにも活用できる(※LINE公式アカウントの管理画面。画像はイメージ)

連絡のスムーズさ、既読がわかるメリットも

カウンセリング以外のLINEチャットのコミュニケーションのしやすさについても、五味さんと砂田さんは評価しているという。

 

「お客さまが遅刻される際も、LINEチャットを利用し始めてからは連絡がスムーズです。お客さまからしたら、電車の中で電話をかけづらくてもLINEならすぐに送れるので連絡がしやすいのだと思います」(五味さん)

 

同じく情報発信やコミュニケーションがとれるメールや他社SNSのDMと比べても便利な点が多い。

 

「メールと違って既読がわかるのは便利ですね。お客さまの返信がなくても、こちらからのメッセージをお客さまにちゃんと読んでいただけていることが一目でわかります」(砂田さん)

スマートフォンをチェックする五味さん。電話と違っていつでもどこでも気軽にコミュニケーションを取れるのもLINEにひもづいたサービスならではの利点

タグ機能でターゲットを絞って配信可能

お客さまとのチャットを管理しやすくするため、Number76 TokyoではLINEチャットのタグ機能を活用している。

 

タグ機能は、ユーザーごとにタグを設定することができる。同じタグが付いたユーザーをチャット一覧からまとめて確認できるほか、タグ付けしたユーザーを対象にメッセージを配信するなどの活用が可能だ。

 

「私たちは担当しているスタイリストの名前をタグ付けして管理しています。タグをつけていると、そのスタイリストが担当するお客さまだけにメッセージを配信できます。たとえば、『この期間は夏休みをいただきます』のような案内を一人ひとりに連絡することなく、一度の配信で済むので、とても便利です」(五味さん)

タグで担当者名「担当スタッフA」などをつけると、担当するお客さまだけにスタッフの休暇案内をメッセージで送るなど、対象を絞ったアプローチも行える(※LINE公式アカウントの管理画面。画像はイメージ)

手間や予算をかけずに手軽にリピート集客

Number76 TokyoではLINEチャットの活用以外にも、LINE公式アカウントのメッセージ配信を使ったリピート集客施策を行っている。

 

「自分たちでLINEのメッセージ配信用のカレンダー画像を作成し、お得にご利用いただける日をメッセージでお知らせしています。たとえば店の名前にちなんで7と6のつく日は5%オフになるのですが、LINE公式アカウントでお知らせを続けてきたことでお客さまに定着してきました。今では週末・平日にかかわらず、その日を狙って来店するお客さまが増えています」(砂田さん)

 

小規模なサロンがマーケティング施策や販促を行うのは、手間も予算もかかってしまうものだが、LINE公式アカウントを利用すれば手軽に取り組める。

 

「ほかにもLINE公式アカウントを友だち追加しているユーザーに限定したスペシャルチケットの販売など、お得にご利用いただける情報を配信しています。また、毎月お得なキャンペーンを行っていて、たとえば今月はお友達を紹介していただければ10%オフ、先月はワックスやシャンプーなどの店販品を10%オフにするキャンペーンをメッセージでお知らせしました」(砂田さん)

LINE公式アカウントのメッセージでお得な情報を一斉配信

LINE公式アカウントを活用して月替りのキャンペーンを手軽に多様に行うことで、既存顧客の満足度アップや定着につなげている好例だ。

タブレットを操る砂田さん。パソコンだけでなく、タブレットやスマートフォンからもLINE公式アカウントの管理画面にアクセスできる

いまやLINEは日本国内で月間9700万人(2024年12月末時点)が利用していることもあり、日本人のお客さまは「毎月クーポンがもらえる」などと説明すれば、ほぼ100%の人がサロンのLINE公式アカウントを友だち追加してくれるという。一方、外国から来た旅行客はLINEを使っていない人も少なくないが・・・・・・。

 

「外国人の旅行者のお客さまが、わざわざお店でLINEアプリを入れて友だち追加してくれたこともあります。1年後にまた来ます、とお話しされていました(笑)」(五味さん)

 

LINE公式アカウントの便利さを明るい笑顔とともに語ってくれた五味さんと砂田さん。LINEがサロンの味方だということを実感した取材だった。

 

なお、LINE公式アカウントでは新たなプランとして「チャットProオプション」の提供を3月4日からスタートしている。チャット履歴の保存期間が5年間に伸びたり、新機能のカスタムフィルターが実装されたりと、サロンワークの現場を助け、ビジネスをさらに成長させるのに役立ちそうだ。

 

 

(制作/ビュートピア編集部、撮影/漆戸美保)

 

※ 本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです
※ 本記事内の実績は取材先調べによる数値です

企業名 Number76 Tokyo
所在地
東京都渋谷区神宮前4-9-2 2F
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