東京都新宿区に本社を構えるUZUZは、「“自ら”と若者がウズウズ働ける世の中をつくる」をミッションに、第二新卒向けの転職支援を行っています。同社はLINE公式アカウントを活用したチャットボットで求人紹介や面談予約などを効率化するとともに、より多くのユーザーにサービスを提供するために「友だち追加広告」に出稿して友だち獲得を進めました。同社のマーケター水野 峻さんに、LINE公式アカウントの活用について話を聞きました。
LINE経由のユーザーは転職モチベーションが高い?
20代の転職支援を行うUZUZは、各種SNSの特性を生かした情報発信の他に、月間20万PV(2020年8月実績)の流入があるオウンドメディア「第2の就活」を生かしたコンテンツマーケティングに力を入れています。
「メディア経由での問い合わせを主軸に、他の集客手段を持ちたかった」と同社マーケターの水野さんが話すように、2019年にLINE公式アカウントを開設して以降、オウンドメディアに友だち追加用のQRコードを掲載するなどして、地道に友だち獲得を進めてきました。
UZUZは現在、主に2つのLINE公式アカウントを運用しています。1つは 「UZUZカスタマーサポート」というアカウントで、最初にユーザーと接触する電話やメールなどで、都度、本アカウントを友だち追加してもらえるように促しています。
もう1つの「【UZUZ】20代の就職・転職サポート」は、主に会員登録を促すための集客用アカウントとして活用しています。このアカウントでは主にオウンドメディアに経由で友だち追加したユーザーに対して、チャットボット*と会話することで、転職サポートの面談予約をクイックに行えるサービスを提供しています。
※チャットボットの実装には、LINEのTechnology Partnerである株式会社エフ・コードのサービス「hachidori」が活用されています。
このようにUZUZはユーザーのステータスに応じて2つのLINE公式アカウントを使い分け、転職サービスを提供しています。水谷さんは「LINEはユーザーの日常に浸透しているためコミュニケーションのテンポが良く、面談予約にもつながりやすい」と評価します。
現在、UZUZには1ヶ月あたり平均約2,500件ほどの問い合わせがあり、LINE経由の問い合わせは全体の3割ほどですが、そのうち面談予約率が55%と、他のチャネルと比較して高いそうです。
コロナ禍前に実施した友だち追加広告で、理系求人をプッシュ
2020年4月上旬に、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令されて以降、企業の業績悪化により雇い止めになった若者や、内定取り消となった学生が続出しました。
「それに伴い、弊社への問い合わせも増えました」と水野さんは語りますが、コロナ禍が深刻化する2020年3月中旬に、LINE公式アカウントの管理画面から出稿できる友だち追加広告を利用して、友だちの新規獲得を試みました。
理系出身者を対象とした求人が豊富だったので、それを前面に訴求したインパクトあるクリエイティブを数種類用意し、まずは1週間だけ試験的に出稿。その結果、友だち獲得単価およそ300円で面談までつながった友だちを約10名獲得できました。
それ以降は、コロナ禍の影響を受けた求職者の自然増や、オウンドメディア経由の集客がうまくいっていることから友だち追加広告は利用していませんが、「今後の市場の変化を見極めながら、再出稿も視野に入れている」といいます。
LINEのサービスを活用した取り組みについて、UZUZの水野さんは次のように総括します。
「LINEは日常のコミュニケーションと同じように、企業の情報をユーザーに発信できるのが魅力です。オウンドメディア以外の集客手段として、日々手応えを感じながら運用を続けています。
友だち追加広告はコンバージョン単価が想定より安く、新規獲得を目指した広告出稿はLINEに絞ることも考えています。 また、チャットボットは求職者の皆様から好評ですので、アカウント間での横展開も視野に、今後もウズウズするような求人情報を発信したいですね」
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