エン・ジャパンが運営する日本最大級の派遣情報サイト「エン派遣」は、さまざまな派遣会社が紹介している多様な仕事を一括して比較できるという利便性などがユーザーから評価され、2024年 オリコン顧客満足度調査の「派遣求人サイト」ランキング（※1）で第1位を獲得しています。

派遣で働きたい人のニーズは、「子育て中で、高時給の在宅ワークを探したい」「正社員のときに人間関係に悩んだ経験があるので、派遣なら担当者が間に入ってくれて心強い」など、多岐にわたります。
 

こうした多様なニーズを抱えるユーザーが、希望に合った求人情報、または求人を提供している派遣会社と出合えるよう、「エン派遣」では、さまざまなプロモーションやサイト改善を実施してきました。その一つとして、長年にわたりYahoo!広告 検索広告を活用しています。

「Yahoo!広告 検索広告を活用するメリットは、派遣という働き方をすでに検討し、かつ行動を起こしている求職者に直接『エン派遣』というサービスをアピールできる点です。私たちは『新規会員登録数』をKPIとして設定しているのですが、検索広告はディスプレイ広告などと比べて毎月のKPIの達成度が高く、良好な成果が出ています」（竹原氏）

「エン派遣」では、Yahoo!広告 検索広告の機能、広告表示アセットの「画像アセット」を活用しています。

「テキストによる情報がメインである検索広告において、画像を表示することでより視覚的、情緒的なコミュニケーションが可能になる点がいいですね。文字だけだとイメージしにくい事柄も伝えやすくなります」（中原氏）

例えば、単に「在宅勤務可」と書くだけではなく、実際に自宅で働いているイメージ画像などを載せることで、具体的にどんな働き方ができるのか想像しやすくなります。また、広告掲載面の中で自社広告の専有面積を広げられるという点もメリットの一つ。画像アセットに使用する画像を選ぶ際には、次のような点を意識しているといいます。

「画像は、ユーザーのニーズやインサイトを踏まえた画像を選ぶようにしています。仕事は生活の一部ですから、私たちはただ求職者に合ったお仕事を提供するというだけではなく、『このサービスを通じてより自分の理想にあった職を選んでいただくことで、その方の世界が広がる』という点をお伝えすることが大事だと思っています。検索キーワードを設定する時も含め、常にこの点が伝わるように意識しています」（中原氏）

検索キーワードを設定する際には、LINEヤフー社が提供している「DS.INSIGHT」Peopleも活用しているそうです。

「『属性・地域別割合』機能で、設定した検索キーワードがどんな属性のユーザー層に検索されているのか、登録していただきたい20～40代の女性が、今どういう検索行動をしているのかなどを調べています。また、『時系列キーワード」機能を使って、派遣の仕事を探している人たちが、どんなことを考えているのかを確認することもできるので重宝しています」（中原氏）

「エン派遣」では、これらの機能を広告タイトルや広告表示アセット（テキスト補足アセット）の作成に活用し、改善に努めています。

画像アセットを設定して以降、Yahoo!広告 検索広告におけるインプレッションが9％、クリック数が34％、クリック率（CTR）が23％と、それぞれ顕著に増加しました。

KPIとして設定した新規会員登録数であるコンバージョン（CV）数は39%と大きく増加。一方で、CPA（顧客獲得単価）は微減しており、コストをかけずに大きな成果をあげることに成功しています。

「CVの獲得効率でいえばYahoo!広告 ディスプレイ広告の2倍ほどという、非常に良い結果となりました。安定してアクティブなユーザーを獲得していけるYahoo!広告 検索広告のおかげで、検索広告以外の幅広い施策によりコストを割けるようになり、『エン派遣』全体としてもチャレンジングな広告施策を打つことができるようになっています」（竹原氏）

「エン派遣」はこれまで、すでにサービスを認知している「ミッドファネル」のユーザー層や、サービス利用の直前あるいは利用段階に至っている「ロウワーファネル」のユーザー層など、顕在層にリーチすることを主な目標としてきました。竹原氏は今後、「エン派遣」を知らない「アッパーファネル（潜在的な顧客層）」にも対象を広げ、認知度向上施策にも取り組みたいと考えています。

「有期雇用のマーケットには、空いた時間で数時間だけ働ける『スキマバイト』の募集サイトなど、新たなサービスが多数参入しています。働き方が多様化する中で、派遣という働き方を検討せずにアルバイトを探す求職者も増えています。そのようなユーザーに、派遣という働き方や『エン派遣』というサービスのことを新たに知ってもらうことで、求職者の選択の幅を、さらに広げていけるのではないかと考えています」（竹原氏）

潜在的な顧客のニーズを掘り起こしていくため、今後はLINEヤフー社のその他のサービス活用にも興味があるといいます。

「LINE公式アカウントを活用したマーケティングは強化したいと思っています。ポストクッキー時代において、LINE上のコミュニケーションで取得できたゼロパーティデータの活用は重要なテーマです。広告とは違ったアプローチで、ユーザーの満足度を高めていきたいです」（竹原氏）

※1 2024年 オリコン顧客満足度調査（外部サイト）
※2 「DS.INSIGHT」People：LINEヤフーのビッグデータをブラウザー上で調査・分析できるツールで、主に検索データをもとに生活者の興味  関心を可視化する機能にある機能。ご利用には別途契約が必要となります。

（公開：2024年10月、取材・文／小泉明奈、POWER NEWS編集部）

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※本記事内の実績は取材先調べによる数値です