株式会社LIFULL(以下、LIFULL)が運営する「LIFULL HOME’S」は、賃貸、一戸建て・マンションの購入、注文住宅から売却まで、物件や住まい探しに役立つ情報を提供する不動産・住宅情報サービスです。
LIFULL HOME’Sの中で展開している不動産売却査定サービスにおいて、Yahoo!広告 検索広告の「画像アセット」機能を活用したところ、顕在顧客を効率よく獲得することに成功しました。実施した施策や成果について、同社 マーケティング担当の遠藤夏海氏(以下、遠藤氏)、方莉氏(以下、方氏)のお二人に話を聞きました。
・顕在顧客に効率よくアプローチし、不動産売却査定サービスの申し込み数を増やしたい
・広告表示アセット機能の一つ「画像アセット」に認知度の高い自社キャラクターの画像を使用することで、安心感を与える
・「画像アセット」の設定後、CTR(クリック率)が約3.5%向上し、かつCPC(クリック単価)が12%低下
ターゲットユーザーに効率よくアプローチできる「Yahoo!広告 検索広告」
LIFULLが運営している不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」は、主力サービスである不動産の賃貸や購入に加え、売却査定サービスにも力を入れています。
「全国的に不動産価格の上昇が続いており、不動産を売却したいというニーズも高まっています。そこで当社では、売却希望者と、最適な不動産会社とをマッチングする不動産売却サービスに力を入れています。ユーザーが選んだ不動産会社にまとめて査定を依頼できる『一括査定』、個人情報を入力しなくても物件の概算価格を調べられる『匿名査定』など、売却希望者のさまざまなニーズに対応できるサービスを用意しています」(方氏)
不動産の売却価格の査定は、売却に至るプロセスの入り口となります。不動産を売却したいユーザーにLIFULL HOME’Sの査定サービスを無料で使ってもらうことで、ユーザーの希望をかなえる不動産会社との出会いが生まれ、その後のマッチングにもつながる可能性が高くなります。
不動産売却査定サービスにおいてYahoo!広告 検索広告を活用した背景を、遠藤氏は次のように語ります。
「不動産売却のニーズを持っているユーザー層は限られるため、効率よくアプローチしていく戦略が欠かせません。この点において、該当するユーザー層にアプローチができる検索広告との相性は良く、当社では長年、Yahoo!広告 検索広告を利用してきました」(遠藤氏)
コンシューマーマーケティングユニット デジタルマーケティンググループ グループ長 遠藤夏海氏
また、検索広告の活用を続ける理由の一つに、Yahoo!検索を活用するユーザーと不動産売却査定サービスのユーザーとの親和性が高いことがあります。
「Yahoo! JAPANは月間ログインユーザーID数が約5600万人(2023年12月末時点)と利用者数が多いうえに、他媒体の利用者層と比べるとキャリアを積んでいて可処分所得の高いユーザーが多い印象があります。不動産を所有している割合も高いことが期待できるため弊社のサービスと相性が良く、検索広告によって顕在層に効率よくアプローチできていると感じています」(方氏)
メディアコミュニケーションユニット デジタルコミュニケーショングループ 方莉氏
自社キャラクター「ホームズくん」の使用でCPCが激的に低下
LIFULLでは、2024年4月に提供を開始したYahoo!広告 検索広告の「画像アセット」機能を活用し、CTRの効率化を図っています。
「画像アセット」は、広告表示アセットの機能の一つで、広告のタイトル・説明文などのテキスト情報に加えて画像を表示することで、視覚的にユーザーに訴求できるという特徴があります。
「画像アセット機能がリリースされてすぐ、LINEヤフー社から案内があり、利用することを即決しました。もともと他社のリスティング広告でも類似機能を使っており、すでに画像データの準備ができていたこともあり、必要な工数も少なく実装できる点も決め手になりました」(方氏)
「画像アセット」で表示させる画像には、自社キャラクターとしてテレビCMなどでもおなじみの「ホームズくん」を使用しています。その意図について、遠藤氏は次のように語ります。
「インターネットで目にする情報に対して不安を感じるもまだまだいらっしゃいます。そんな方々にとって、テレビなどのメディアで『見聞きしたことがある』企業やサービスであることは、大きな安心材料の一つになります。画像アセットを用いて検索結果に『ホームズくん』を表示することで、『テレビのCMでよく見かけるあの会社か』と、一目で認識して安心感を抱いていただくことができます」(遠藤氏)
画像アセットを用いた効果は、すぐに表れました。画像アセット導入前と、導入後1週間の実績データを比較すると、CTRは3.5%増加。CPCは12%も低下したのです。
「ホームズくんを用いることで親近感を抱いてもらいやすくなるため、CTRが向上することは予想していましたが、CPCがどうなるかは不安に感じていました。実際に活用してみるとCPCも改善するなど、期待以上の結果が出て驚きましたね。
その後、画像アセットを活用する中でLINEヤフー社から『正方形の画像だけでなく、横長の画像を用いることで効果が高まる』と教えていただきました。そこで、新たに不動産の物件を想起させるような横長の画像を作成し、配信を始めているところです」(方氏)
画像アセットだけでなく、広告タイトル、キーワードの調整も日頃から検証しながら運用の効率化に努めているというLIFULL。工夫を重ねた結果、目標を達成し続けており、検索広告の予算枠を増加。さらなる顧客獲得も期待されています。
最後に今後の広告施策やユーザーとのコミュニケーション施策について、展望を聞きました。
「LINEヤフーの営業担当者と密に連携できているため、長期的な運用計画を立てやすいと感じています。今後も新機能の活用を含め、チャレンジしていきたいです。また、LINE公式アカウントを活用した売却査定サービスのやり取りや、そのほかユーザーに気軽に利用いただけるようなコミュニケーションのあり方についても今後検討していきたいと考えています」(方氏)
企業名 | 株式会社LIFULL |
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所在地 | 東京都千代田区
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事業内容 | 不動産情報サービス事業
日本最大級の不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S(ライフル ホームズ)」の運営。「LIFULL HOME’S」は、「叶えたい!が見えてくる。」をコンセプトに掲げる不動産・住宅情報サービス。賃貸、一戸建て・マンションの購入、注文住宅から住まいの売却まで、物件や住まい探しに役立つ情報を、一人ひとりに寄り添い最適な形で提供することで、ユーザーの新たな暮らしの可能性を広げる手伝いをしている。 |
サービス | LIFULL HOME’S |
(公開:2024年9月、取材・文/小泉明奈、POWER NEWS編集部、写真/川嶌順)
※ 本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです
※ 本記事内の実績は取材先調べによる数値です