手動から自動入札へ|イベント集客でCPA40%改善CV13%増【株式会社Heart Full】
「キャンペーン単位のコンバージョン数が直近7日間で50件以上発生している場合に利用を推奨しています」――昨年リリースしたYahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)の自動入札「コンバージョン数の最大化」で、自動入札の精度を高めるために推奨している要件です。しかし、日々広告運用する上で、この推奨要件を満たせず手動入札にならざるをえない案件もあるのではないでしょうか。その課題を解決する一つが「マイクロコンバージョン」の活用です。今回は、不動産・住宅業界広告主のオンラインイベントの申込において、獲得単価(CPA)40%改善、コンバージョン数(CV)13%増加という成果をあげた広告代理店Heart Fullの代表取締役社長、樋勝毅氏に成功要因をお聞きしました。
今までの課題を教えてください
広告主が不動産・住宅業界のイベント集客を行おうとした場合の課題は2点です。1つ目は高単価商材かつ短期間の集客であるため、自動入札をご活用いただく際に推奨しているコンバージョン数への到達が容易ではなかった点です。自動入札と手動入札の効果を随時確認しながら繰り返し運用していました。2つ目は集客の締切日が近づくにつれて申込数が増えていくため、入札価格の調整がしづらかった点です。
今回取り組まれた運用手法を教えてください
1つ目の課題(自動入札の要件を満たせない)に対しては、2021年9月にリリースされた「キャンペーン単位のコンバージョン設定」機能を活用しました。具体的には、最終コンバージョン(イベント申込完了)だけではなく、マイクロ(中間)コンバージョンとして、イベントフォームへの到達を設定することで、自動入札の推奨コンバージョン数を早期に達成し自動入札の最適化を図ることに成功しました。この機能は活用したことがなかったのですが、不安よりも「第一優先は広告主の効果を上げること」であったためトライしました。
-
マイクロコンバージョンを設定し自動入札のシグナルに
2つ目の課題(入札価格の調整が難しい)に対しては、1つ目で自動入札の要件を満たすことができたので、2021年11月にリリースされた1日の予算の範囲内でコンバージョン数が最大になるよう、入札価格を自動的に調整する入札戦略「コンバージョン数の最大化」を利用しました。この入札戦略であれば、1日の予算を入力するだけで「目標コンバージョン単価」の設定は不要であるため課題も解消し、運用工数の削減につなげることができました。
結果、手動入札での結果を100%とした場合、広告主のイベント申込数(最終コンバージョン)において、獲得単価(CPA)は40%改善し、イベント申込数(CV)は13%増加するなど成果をあげました。
-
手動入札と自動入札(コンバージョン数の最大化)比較
今後の展望を教えてください
今回のマイクロコンバージョンを活用した自動入札設定は、たとえば教育業界の夏期・冬季講習などのスポット案件や、新商品のキャンペーンなど、瞬発的にコンバージョン数をとりにいかないといけない案件と非常に相性がよいと考えています。引き続き、クライアントに提案していきたいです。また、今後も最新リリースを率先して活用していきます。
われわれは広告運用代理店にとどまらず、常日頃からクライアントの課題解決に向き合い、クライアントとともにさまざまな改善施策を実施しています。今後AIが発達してきて、広告運用の最適化はYahoo! JAPANなどの媒体側中心に進むと思います。運用者側はターゲティングで絞って入札調整をしなくても、自動入札によってターゲティングに対する適切な入札が行われ、サイトリターゲティング以外でも効果的な施策ができるでしょう。入札の工数を削減し運用に割いていた時間が空くことによって、業界では急務の脱リタゲの世界を実現していき、さらに広告主の売上アップにつながるような上流の設計にわれわれ代理店は携わっていきたいです。コンサル領域にも踏み込み、広告主のサポートができるよう信頼関係を築いていきます。
-
株式会社Heart Full 代表取締役社長 樋勝毅氏
- 企業名
- 株式会社Heart Full(外部サイト)
- 所在地
- 本社 東京都
- 事業内容
- 広告代理事業
人材紹介事業
メディア事業
SEO事業
この情報は役に立ちましたか?