LINE広告の効果を高めるクリエイティブの制作&運用のコツ
ユーザーが広告を目に止めて、アクションを取ってもらうために「クリエイティブ」は欠かせない要素です。ビジュアルやテキストなどでわかりやすく表現し、ユーザーの興味を引きましょう。
本記事では、LINE広告のクリエイティブ制作・運用に関するポイントや良いクリエイティブを制作するコツ、クリエイティブの改善で成果が上がった事例を紹介します。
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目次
1.広告配信における良いクリエイティブと制作・運用のポイント
掲載期間中、同じクリエイティブを利用する純広告と異なり、運用型広告ではリアルタイムで配信効果を測定し、ユーザーの反応を見ながら複数パターン用意したクリエイティブを適宜利用し、配信効果を高めてゆくのが一般的です。
LINE広告で高い効果を得るために、ユーザーのアクションを促す「良いクリエイティブ」のポイントを押さえた上で、効果的なクリエイティブ制作・運用を行いましょう。
1-1.「良いクリエイティブ」の3条件
広告におけるクリエイティブは、ビジュアル(静止画・動画)やテキスト(タイトル・説明文)などの要素で成り立っています。「良いクリエイティブ」の条件を3つ紹介します。
まず、指先を止めてもらえる
LINE広告は、LINEアプリやLINEのファミリーサービス内の配信面に広告が表示されます。そのため、ユーザーがスマホの画面をスクロールする中で広告が表示されたとき、指先を止めてもらえるかどうかが重要です。
クリエイティブの中のビジュアルやテキストが、ありがちで平凡なものになっていないか確認しましょう。また、同じ画面内に表示される他のコンテンツに埋もれないような工夫も必要です。
パッと見てわかる、印象に残る
ユーザーにとって、メッセージがわかりやすく印象に残るクリエイティブを心がけましょう。例えば、以下のような観点で確認します。
伝えたいメッセージが混在していないか
要素を詰め込みすぎて雑多な印象を与えないか
視認性が確保されているか
※メッセージを盛り込みすぎて文字や商品イメージが小さく、視認性が悪い例(画像左)
※全ての要素が同じサイズ感で配置されていて、強調すべき要素が目に入ってこない例(画像右)
ユーザー起点のメッセージになっている
ユーザーにとって、テキストやビジュアルの表現が「共感できるもの」になるように意識しましょう。出稿側の意図ばかりが目立ち、ユーザーが「自分ごと」として捉えられないクリエイティブではユーザーの共感を得られません。クリエイティブに含めるメッセージは必ずユーザー起点にして、ユーザーの悩みや課題を解決したり、メリットを感じられる内容にしましょう。
1-2.クリエイティブ制作のポイント
具体的に、クリエイティブの制作ポイントを確認しましょう。良いクリエイティブを作るには、クリエイティブ(画像)だけでなく、タイトル、説明文(ディスクリプション)もアクションを促す重要な要素となるため、あわせて解説します。
フォーマットは動画と静止画を使い分ける
クリエイティブのフォーマットには、大きく分けて動画と静止画があります。メニューによっては利用できないフォーマットもありますが、それぞれ上記のような特徴があります。広告配信の目的や予算、制作にかかるリソースの状況に応じて、適切に使い分けましょう。
静止画と動画それぞれのメリットや特徴については、「クリエイティブの基本│静止画と動画について」で解説しています。
最初に目に入る「ビジュアル」にこだわる
どのフォーマットでも、最初にユーザーの目に入るのはビジュアルです。ユーザーの興味を引きつけアクションを促すため、ビジュアルについては以下がポイントとなります。
商品やサービスを連想しやすいビジュアルを使用する
目に止まりやすい、あるいは興味・関心を持たれるビジュアルを使用する
ユーザーがストレスを感じないよう、視認性を確保する
タイトルは「自分ごと」として捉えてもらう
タイトルを見たユーザーに、広告で扱う商品やサービスを「自分ごと」として捉えてもらうために、以下の点を意識しましょう。
- 商品やサービスを連想しやすいキーワードを入れる
- 「◯歳の女性へ」など、具体的にターゲットを関するキーワードを入れる
- 【メディアで注目!】など、文頭部分でユーザーに訴求する言葉を入れる
説明文はコンバージョンにつなげるためのポイントをおさえる
説明文は、ビジュアルとタイトルに興味を持ったユーザーをコンバージョンにつなげるための重要な要素です。そのため、以下の点が重要です。
LP(ランディングページ)と整合させる
タイトルで訴求できていない内容を伝える
商品やサービスの強みとなるスペックやメリットをしっかり強調する
※トークリストやLINE NEWSなど一部の配信面では、説明文が表示されません。各配信面の対応フォーマットやクリエイティブのサイズについては、本記事第2章の「LINE広告配信のために準備するクリエイティブ」で解説します。
また、LINE広告で配信するクリエイティブを制作する際には、LINE Creative Labが便利です。テンプレート付きで、誰でも簡単にLINE広告のクリエイティブを無料で制作できます。
1-3.クリエイティブ運用のポイント
運用型広告では、複数パターンのクリエイティブを制作して、効果検証しながら運用することが重要です。
数値の変化に合わせて改善を行う
同じクリエイティブを一定期間運用していると、配信効果は次第に弱まります。特に、ユーザーに強い印象を残すようなインパクトのあるビジュアルを使ったクリエイティブは、ユーザーが見慣れてしまうと逆にクリックされにくくなる可能性があります。
クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)などの数値を見ながら、配信効果が鈍化したり低下したりする場合は、他のパターンのクリエイティブに変更できるよう、あらかじめ準備しておくとよいでしょう。
勝ちパターンを蓄積する
LINE広告のような運用型広告では、クリエイティブの効果検証を行いながら「勝ちパターン」となるクリエイティブを制作することが、効率良く配信効果を高めるために重要です。
そのためには、過去の「勝ちパターン」にあたるクリエイティブの構成や要素などのデータを、できるだけ蓄積しておくとよいでしょう。新たなクリエイティブを制作する際は、勝ちパターンを反映するのが広告運用を成功させるポイントです。
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2.LINE広告配信のために準備するクリエイティブの種類
LINE広告には、LINEアプリの他、LINE広告ネットワークを含め多くの配信面があり、配信面ごとに対応するクリエイティブのフォーマット(静止画、動画)、クリエイティブのサイズが異なります。配信面ごとのフォーマットに合わせたクリエイティブを入稿することで、さまざまな配信面に広告を配信することができます。LINE広告の配信方法について、詳しくは「LINE広告の始め方ガイド アカウント開設から出稿までの流れ」をご覧ください。
2-1.広告配信面と対応フォーマット一覧
LINE広告は、入稿規定のフォーマットのクリエイティブを入稿すると、そのフォーマットに対応した配信面が自動的に選択され、広告が配信される仕組みです。
配信面ごとの対応フォーマットは下記のとおりです。(※2024年8月現在)
多様な配信面に配信を行うためにも、可能であれば静止画と動画のクリエイティブを、各配信面に対応したサイズで制作しましょう。
2-2.各フォーマットのクリエイティブの種類とサイズ
各フォーマットのクリエイティブの種類と、クリエイティブのサイズについて解説します。
「Card」は、静止画(1200 x 628px)と動画(画面比率16:9)のフォーマットです。CardはトークリストやLINE VOOM、LINE NEWSなど、多くの配信面に対応しています。
「Square」は、静止画(1080 x 1080px)と動画(画面比率1:1)のフォーマットです。Cardと同様、トークリストやLINE VOOM、LINE NEWSなど、多くの配信面に対応しています。
「Vertical」は動画専用(画面比率9:16)のフォーマットです。大きく画面表示されるLINE VOOMに対応しています。LINE VOOM上では3:4の比率となり、上下が切れて表示されるため、画面下部に字幕などを入れる場合は注意が必要です。ユーザーが画面をタップすると、9:16の全画面表示に切り替わります。
「カルーセル」は静止画(1080 x 1080px)専用のフォーマットです。1つの広告枠にスライド式で画像を最大10点掲載できます。LINE VOOMとLINE NEWSの一部、LINE BLOG、LINEポイントクラブに対応しています。
「画像(小)」は、静止画(600 x 400px)専用のフォーマットです。画像とテキストで構成されておりシンプルなのが特徴です。ユーザーのアクティブ率の高いトークリストで表示されます。なお、ディスクリプションは表示されません。
画像(アニメーション)は、静止画(600 x 400px)でイラストやテキスト等のモーション再生が可能なフォーマットです。ファイル形式はAPNGで、最大データサイズは300KBです。画像(小)と同じく、ユーザーのアクティブ率の高いトークリストで表示されます。ディスクリプションは表示されません。
LINE広告の利用規約やガイドラインについて詳しくは、「LINE広告審査ガイドライン」をご覧ください。
画像の形式やファイルサイズなどの入稿規定は、「LINE広告入稿規定」をご覧ください。
2‐3.クリエイティブの効果検証のコツ
伝えたいメッセージの訴求軸、ビジュアル、フォーマット(静止画と動画)などを踏まえ、クリエイティブのバリエーションを増やしながら効果検証・改善を繰り返していくことが、LINE広告の配信効果を高めるポイントです。複数のクリエイティブを配信、運用をする中で配信効果が高いクリエイティブと低いクリエイティブの傾向を把握しましょう。
静止画クリエイティブの場合、検証したい要素以外を統一することで、何が効果的だったのかを判断できます。
ある要素を統一した上で別の要素を変えると、その配信効果の高低でクリエイティブの「勝ちパターン」が見えてくる
冒頭の「3秒到達率」(3秒間見られる確率)が高い動画クリエイティブは、配信効果も高いという傾向があります。そのため、3秒到達率が効果検証の際のひとつの指標となります。
動画を作り分ける際は冒頭シーンのみ変更してバリエーションを用意し、その中で3秒到達率や配信効果が高い動画を分析すれば、制作コストを抑えながら、ユーザーに興味を持ってもらいやすいクリエイティブの傾向を把握することができます。
3.クリエイティブの改善で結果を出している事例
実際にLINE広告でクリエイティブの改善によって大きな成果をあげた企業の好事例を紹介します。
3-1.「トレンド」と「顧客理解」でCVR 158%改善|オープンハウスグループ
戸建事業・マンション事業・収益不動産事業・米国不動産事業を展開する総合不動産会社オープンハウスグループは、戸建事業のWeb会員登録の促進を目指してLINE広告の運用を開始しました。クリエイティブは、カラーバリエーションの変更、成果の良かったバナー同士の掛け合わせ、競合他社のクリエイティブ分析をもとに制作することで、多いときは月あたり700点近くを制作することもあるといいます。
エリアによって「バナー内に駐車場が写っていないと興味を持たれない」「ある地域では特定の配色をしたバナーデザインが好まれ、住宅にもこだわるお客さまが多い」など、顧客と対面する営業担当者から”現場の声”をヒアリングし、クリエイティブ制作を工夫するなどして、CVRは前年比で158%改善しました。
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ユーザーに響くクリエイティブでLINE広告を改善
現在、LINE広告を運用されている方はもちろん、新たに導入される方も、ぜひこの記事を参考に、ユーザーにより響くクリエイティブ制作に取り組んでみてください。
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