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運用テクニック 公開日:2022.11.01 更新日:2024.09.06

LINE広告の費用ガイド 必要な予算、3つの課金方式、入札方法などを解説

LINE広告

LINE広告は、月間利用者数9,700万人(2024年3月末時点)のさまざまな属性のLINEユーザーに広告を配信できるサービスです。

 

多くのユーザーが1日に何度も閲覧する「トークリスト」や、「LINE NEWS」「LINE VOOM」など、多様な配信面に広告配信できるため、幅広いユーザー層への広告の露出が見込めます。LINE広告の概要は「LINE広告の仕組みと4つの強みとは?配信面や費用をまとめて解説」で解説しています。併せてご覧ください。

 

LINE広告には初期費用や決まった料金メニューはなく、広告主が予算を自由に設定できます。

 

本記事では、LINE広告の予算感、予算設定、課金方式、入札方法、支払い方法、広告効果を高めるための運用のポイントについて解説します。また、初めてでもLINE広告の適切な予算がわかるように、「LINE広告の料金体系の特徴」「予算の設計例」「費用対効果を高める方法」などを紹介した資料も、併せてご覧ください。
 

▼LINE広告料金ガイドの無料ダウンロードはこちら

▼LINE広告の概要や始め方を解説した資料も併せてご覧ください。

目次

1.LINE広告は予算を自由に設定できる

LINE広告には、初期費用や決まった料金メニューはありません。広告主が広告出稿に使用する予算を自由に設定できます。少額での広告配信も可能です。


事前に費用の上限金額を設定できるため、安心して広告配信を始められます。

 

また、広告出稿を始めた後に、金額を変更することができます。そのため、最初は少額の費用でスタートして、成果が出始めたら金額を増やす(減らす)といった柔軟な運用が可能です。

 

このように、柔軟な予算設定で手軽に始めやすいのがLINE広告の特徴です。

2.LINE広告で用意すべき予算と出稿期間の目安

先述のとおり、LINE広告は初期費用なしで予算を自由に設定できるため、少額の予算から広告配信を始められます。

 

一方で、LINE広告の成果を最大限に高めるためには、機械学習による配信の最適化が重要です。機械学習にはデータの蓄積が必要なため、出稿金額や出稿期間が少ないとデータが十分に蓄積されず、期待する広告効果を得られない場合があります。機械学習に必要なイベント数(コンバージョン、クリックなど)は30日間で40件が目安です。

 

広告の目的、商材、予算感などで異なりますが、認知拡大やWebサイト集客が目的の場合、月30万円での出稿を3ヵ月以上、「友だち追加」の場合、月10万円での出稿を3ヵ月以上続けることで配信効果が安定して得られる傾向にあります。

 

※出稿金額と出稿期間は目安です
※自社の最適な予算感・出稿期間を知りたい方は、お問い合わせ窓口にお気軽にご相談ください

3.LINE広告の3つの課金方式

LINE広告は3の課金方式によって費用が発生します。それぞれの特徴は以下のとおりです。

課金方式課金タイミング特徴
1.クリック課金(CPC)ユーザーが広告をクリックしたとき購入やWebサイトへの集客など、ユーザーへアクションを促す場合に適している
2.インプレッション課金(CPM)ユーザーのスマートフォンに広告が完全表示されたとき多くのユーザーに広告を見てもらいたい場合に適している

3.友だち追加ごとに課金

※友だち追加が目的の広告配信のみ適用される課金タイプ

ユーザーがLINE公式アカウントを友だち追加したとき友だちが増えた分だけ費用が発生する従量課金制のため、コストパフォーマンスがいい

1.クリック課金(CPC)

ユーザーが広告をクリックすると費用が発生する課金方式です。

 

広告が表示されるだけでは費用が発生しないため、商品購入やWebサイトへの集客など、ユーザーへアクションを促す場合に適しています。

 

【関連記事】「クリック数とは? 用語の使い方や広告運用に欠かせないクリックカウント&改善方法を解説

2.インプレッション課金(CPM)

ユーザーのスマホに広告が完全表示されると費用が発生する課金方式です。

 

より多くのユーザーに広告を見てもらいたい場合に適しており、広告が1,000回表示されるごとの費用をCPMと呼びます。

 

【関連記事】「インプレッションとは? 重要な理由、関連指標や増やす方法を紹介

友だち追加ごとに課金

広告を通じてLINE公式アカウントに友だち追加されると費用が発生する課金方式です。

 

友だちが増えた分だけ費用が発生する従量課金性のため、コストパフォーマンスがいいのが特徴です。

 

【関連記事】「LINE広告の友だち追加 予算の立て方から効果的な運用方法を解説

4.適切な予算は目標から設定

LINE広告の適切な予算を決める際は、目標をもとに設定しましょう。

 

具体的には、目標CPAの金額に目標コンバージョン数を掛け合わせた金額が適切な予算の目安です。

広告予算の目安=目標CPA×目標コンバージョン数

CPA(Cost Per Action)は、1人のユーザーを獲得するためにかかった顧客獲得単価を表します。つまり、目標CPAとは「1件のコンバージョンにかけてもいい費用」という考え方です。例えば、スキンケアセットを「1個あたり2,000円の広告費用で販売したい」というケースでは、目標CPAは2,000円です。


目標コンバージョン数は、獲得したい成果数です。例えば、スキンケアセットを月に100個販売したい場合、目標コンバージョン数は100件となります。

 

上記の例では、2,000円(目標CPA)×100件(目標コンバージョン数)=200,000円が最適な予算の目安となります。

LINE広告で必要な予算の算出方法

予算設計について詳しく知りたい方は、さまざまな予算設計のサンプルを紹介した「LINE広告 料金ガイド」をご覧ください。

5.LINE広告の入札方法

運用型広告のLINE広告では、広告掲載をめぐりオークションが発生します。オークションは広告主が事前に設定した入札単価などを基に勝敗が決まります。LINE広告の入札方法には「自動入札」と「手動入札」の2種類あり、それぞれ最低入札価格が異なります。

 

ここではそれぞれの入札方法の特徴と、最低入札価格について解説します。

自動入札

自動入札は、あらかじめ設定した入札単価や予算内で最適な入札額が自動調整される方法です。機械学習によって入札額が最適化され、効率の向上や運用工数の削減が期待できます。

 

自動入札の最適化は広告グループ単位で行われ、機械学習の完了に必要なイベント数(コンバージョンなど)は、広告グループ単位で約40件です。イベントの蓄積に時間がかかることは好ましくないため、広告グループ単位で30日間に40件のイベントを目指すことが自動入札を活用するポイントです。

 

LINE広告では、機械学習による最適化がかかることで配信精度が徐々に高まります。効率的な運用をおこなうために、機械学習に必要なイベント数を確保しながら、自動入札の活用を推奨します。

 

自動入札には以下の3種類の入札戦略があり、目的に応じていずれかを選択します。

 

  • イベント単価の上限設定
  • イベント単価の目標を設定
  • 単価の上限なしで1日の予算消化の最大化


1日の予算の消化、目標CPA、獲得したいイベント数など、目的に応じた戦略を選択することで最適な入札単価の調整が行われます。

 

自動入札の仕組みは、「LINE広告の基礎知識③(入札編)」で詳しく解説しています。

手動入札

手動入札は、担当者が運用状況によって入札額をその都度変更できる方法です。

 

配信開始直後で一定の配信量を確保する必要がある場合や、オークションに勝ちたいときなどは、入札単価を高く設定できる手動入札が適しています。ただし、手動入札の運用には工数や高い専門性が必要です。

入札単価

入札単価は任意の金額を設定しますが、最低入札価格があります。最低入札価格は、キャンペーンの目的、入札方法、最適化の対象、課金方式によって異なります。

 

例えば、キャンペーン目的がWebサイトへのアクセスの場合、手動入札では1クリックあたり24円、自動入札では1クリックあたり36円で最低入札価格が設定されています。詳しくは、以下の表をご確認ください。

LINE広告の入札についての詳細は「入札方法と入札価格について」で解説しています。併せてご覧ください。

6.LINE広告の費用をコントロールする方法

広告配信の費用は、キャンペーン単位で上限予算を調整する「キャンペーン上限予算」、1日単位で目安の予算を調整する「1日の予算(日予算)」で設定します。

 

キャンペーン上限予算の設定は任意で、1日の予算の設定は必須です。

項目キャンペーン上限予算1日の予算
定義キャンペーンにおいて設定する上限予算1日に費やす予算の目安(上限ではないため、設定した金額を超過する場合がある)
設定任意必須
設定場所キャンペーンの作成画面広告グループの作成画面
活用方法キャンペーン単位で上限予算を設定したい場合に使用1日単位での予算をコントロールしたい場合に使用
メリット広告配信を始める前に設定し、予算オーバーを防げる毎日の広告費用を細かく管理できる
活用例100万円のキャンペーン上限予算を設定し、1カ月で消化する毎日2万円の日予算を設定し、1カ月間広告を運用する

キャンペーン上限予算

キャンペーン上限予算は、毎月区切る「月単位」と配信期間に沿った「全期間」の二つの区分で設定が可能です。

 

キャンペーン期間の終了日時は、終了予定時刻より25時間以上前に管理画面で設定する必要があります。25時間以内で設定した場合は、終了時間以降の配信超過分が請求対象になる場合があります。

【例】2022年5月31日23:59に配信停止させたい場合、終了日時は2022年5月30日22:59まで(25時間以上前)に管理画面から設定してください。この時間を過ぎて設定した場合、終了時間以降の配信超過分が請求対象になる可能性がありますのでご注意ください。

キャンペーン予算の詳細については、「LINE広告 キャンペーン予算についてマニュアル」でご紹介しています。

1日の予算

1日の予算(日予算)は、キャンペーンの作成時に「キャンペーン予算の最適化」機能で最適な予算配分を自動でおこなう方法と、広告グループ作成時に配信金額を手動で設定する2種類の方法があります。

方法1.キャンペーン予算の最適化で1日の予算を設定

キャンペーン予算の最適化は、設定した1日の予算が配下の広告グループで最適化される機能です。

 

広告グループごとに手動で予算設定をする必要がなく、配信のパフォーマンスに応じて自動で予算配分が最適化されるため、日予算の管理工数削減、パフォーマンスを担保しながらの日予算の消化を伸ばすことができる、などのメリットがあります。キャンペーンの配下に複数の広告グループがある場合はキャンペーン予算の最適化をおすすめします。

 

キャンペーン予算の最適化で1日の予算を設定する場合、キャンペーンの作成画面で「キャンペーン予算の最適化」を「最適化する」を選択し、1日の予算の入力欄に金額を入力します。キャンペーン予算の最適化を活用した場合、1日の予算の下限金額は5,000円です。

方法2.広告グループで1日の予算を設定

広告グループで1日の予算を設定する場合、キャンペーンの作成画面で「キャンペーン予算の最適化」を「最適化しない」を選択し、広告グループの作成画面で1日の予算の入力欄に金額を入力します。

 

広告グループで設定する場合、1円単位での設定が可能で、下限額はキャンペーンの目的と広告グループの設定によって異なります。以下をご確認ください。

また、1日の予算はその日の上限予算ではないため、超過する可能性があります。超過分は課金対象になりますが、配信された金額が日予算の200%を超えた場合、200%を上回った分の金額は請求対象外になります。

【例】1日の予算を10,000円で設定していたが、その日のCostが25,000円だった場合は、その日の請求金額は20,000円となり、5000円は請求対象外です。

キャンペーンの上限予算を設定していれば、日予算を超過してもキャンペーン全体で予算を超過することはないため、予算に限りがある場合はキャンペーンの上限予算を設定しておきましょう。

 

日予算の設定について、詳細は「LINE広告 日予算についてマニュアル」でも解説しています。

7.LINE広告の支払い方法と決済タイミング

LINE広告の支払い方法と決済のタイミングを解説します。

支払い方法

LINE広告の支払い方法は基本的にクレジットカード払いになります。利用できるクレジットカードは以下です。

 

  • VISA
  • Mastercard
  • アメリカン・エキスプレス
  • JCB
  • ダイナースクラブ

 

※海外のカード会社が発行するクレジットカードはご利用いただけません。
※一部デビット、プリペイドカードは、カード会社の制限により利用できない場合もあります。

 

クレジットカード支払いをするには管理画面からグループ、または広告アカウントとクレジットカードを紐づける必要があります。詳細は「クレジットカードを登録するマニュアル」をご覧ください。

 

また、LINE株式会社が発行する期間限定の広告クーポンを利用して支払うことも可能です。詳細は「クーポンを利用するマニュアル」で解説しています。

決済タイミング

LINE広告の支払いには、自動決済と手動決済があります。

 

自動決済は、ご利用状況に応じて実行されます。決済金額は管理画面左上のハンバーガーボタン([≡]アイコン)から、[設定] > [請求と支払い] をクリックすると確認できます。最後の決済が行われてから20日以内にLINE広告で定めた金額に達しない場合、自動で決済がおこなわれます。利用状況によっては、1日複数回決済が行われる場合もあります。

 

決済タイミングを広告主自身で決めたい場合は、「請求と支払い」から手動決済を行うことも可能です。決済タイミングの詳細は「決済タイミングについて」で解説しています。

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8.費用対効果を高めるためのポイント

LINE広告の費用対効果を高めるための運用ポイントを解説します。

自動入札を活用する

広告運用を進めていく中で、クリック率とコンバージョン率が高いクリエイティブや配信設計の傾向が掴めたら、機械学習による最適化が働く自動入札の設定をおすすめします。自動入札を活用する際は、キャンペーンの目的や予算、KPI方針に合わせた入札戦略の構築が重要です。特にクリエイティブのクリック率が⾼い場合は、「イベント単価の上限を設定」で配信することにより、配信量を伸ばしながら広告効果の最⼤化が期待できます。

 

ケース別に推奨される入札戦略は、以下の表を参考にしてください。

クリエイティブの質を高める

LINE広告の効果を高めるためには、ユーザーがクリックしたくなるような広告クリエイティブを制作することが重要です。

 

LINEはスマートフォンでの利用環境を前提としているため、広告クリエイティブのサイズもパソコンのディスプレイ広告と比較すると小さくなります。広告に目を止めてタップしてもらう視認性の高いデザインやレイアウトが制作のポイントです。

 

LINE広告とYahoo!広告において、効果が高い広告クリエイティブのトレンド表現をまとめた資料を作りました。クリエティブ制作の参考に資料をご覧ください。
 

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ターゲティング機能を活用する

LINE広告の各種ターゲティング機能を活用し、確度の高いユーザーに絞って効率的に広告配信しましょう。

 

オーディエンスセグメント配信機能は、年齢、性別、地域、興味関心など、LINEユーザーの「みなし属性(※)」をもとにした広告配信が可能です。他にも、Webサイトを訪問したユーザー、購入履歴があるユーザーなどに絞って配信できる「オーディエンス配信」、自社のLINE公式アカウントの友だちをオーディエンスにして広告配信できる「LINE公式アカウントの友だちオーディエンス配信」など、LINE広告独自のターゲティング機能もあります。

 

LINE広告のターゲティング機能の詳細は、「LINE広告のターゲティングの種類を解説 特徴やケース別の活用方法も」でも解説しています。

 

※「みなし属性」とは、LINEファミリーサービスにおいて、LINEユーザーが登録した性別、年代、エリア情報とそれらのユーザーの行動履歴、LINE内コンテンツの閲覧傾向やLINE内の広告接触情報をもとに分類したものです。(分類の元となる情報に電話番号、メールアドレス、アドレス帳、トーク内容等の機微情報は含まれません)なお、属性情報の推定は統計的に実施され、特定の個人の識別は行っておりません。また、特定の個人を識別可能な情報の第三者(広告主等)の提供は実施しておりません。

初期設定代行サービスを利用する

初期設定代行サービスとは、広告配信までに必要な一連の作業をLINEヤフーの専門スタッフが代行するサービスです。広告のキャンペーン作成から広告入稿、広告画像の作成などを専門スタッフが無料で代行します。


LINE広告をはじめて利用する方や、専門スタッフにクリエイティブ作成を依頼したい方などにおすすめのサービスです。

 

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9.LINE広告は少額の予算から出稿できる

LINE広告は少額の予算から広告配信できます。入札方法や入札戦略の適切な設定により、費用を抑えながら成果獲得が期待できます。

 

LINE広告のアカウントは無料で開設できます。LINE広告を始めたい方は、まずはアカウント開設から始めてみましょう。申し込みから広告配信まで、手続きはすべてオンラインで完結できます。

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