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運用テクニック 公開日:2022.09.16 更新日:2024.12.04

LINEミニアプリ完全ガイド|導入方法や費用、導入事例まで

LINEミニアプリ

「LINEミニアプリ」は、LINEアプリの中に企業やお店のサービスを簡単に提供できるサービスです。例えばモバイルオーダー、会員証、順番待ちシステムなどお店や施設運営に役立つ機能を、LINE上で提供できます。

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デジタルデバイスの普及や、新型コロナウイルス(COVID-19) による対面制限などで、デジタルを活用した集客や販促を検討する事業者が増加しています。LINEミニアプリは、開発にかかる金銭的・時間的コストをふまえ、自社アプリの代替サービスとして活用が見込まれています。 


本記事では、企業やお店でLINEミニアプリを活用を検討する方に向けて、LINEミニアプリの特徴やできること、導入方法や費用のほか、効果的な使い方やその導入事例を紹介します。


LINEミニアプリを始める方に向けた「LINEミニアプリスタートガイド」と併せて理解することで、より自社での活用イメージが持てます。
 

目次

LINEミニアプリの概要、仕組み

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LINEミニアプリは、LINE上でお店のサービスを実装できるプラットフォームです。モバイルオーダー(店内注文・店外注文)、デジタル会員証、順番待ちシステムといった店舗運営に必要な機能をLINEのアプリ上で提供することができます。 


ユーザーがLINEを利用していれば、新たにアプリをダウンロードしてもらう必要はありません。LINE上でメッセージを通知したり、自社のLINE公式アカウントをスムーズに友だち追加してもらうこともでき(※)、新規顧客やリピーター獲得の仕組みが構築できます。 

  • LINE公式アカウントの友だち追加には、ユーザーの許諾が必要です。

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LINEミニアプリは性別・年代を問わず多くのユーザーが利用しており、さまざまな業界・業種において活用可能です。
 

LINE公式アカウントとLINEミニアプリの違い

LINE公式アカウントは、国内最大のコミュニケーションアプリ「LINE」上で企業や店舗が無料でアカウントを開設でき、友だち追加してくれたユーザーに直接情報を届けられるサービスです。 


LINE公式アカウントを活用することで、ユーザーとチャットをしたり、新商品の告知やクーポンを配信したりすることで販促活動が手軽にできます。


一方、LINEミニアプリは、店舗運営の業務効率化やコスト削減ができるだけでなく、顧客体験の向上ができるサービスです。飲食店や美容室、小売店などさまざまな業種で活用できる機能が提供されており、モバイルオーダー(店内注文・店外注文)システム、デジタル会員証、順番待ちシステムをLINEのアプリ上で提供することができます。
 

これらのシステムを活用することで、店頭で待つ時間が減ったり、使い慣れたLINEから簡単に注文ができるので、店舗での顧客満足度を向上できます

お店や企業がLINEミニアプリを利用する5つのメリット

LINEミニアプリには、企業やお店のビジネス成長を促す5つの活用メリットがあります。
 

1. LINEユーザーに向けて企業・お店のサービスを実装・提供できる

国内の月間利用者数が9,400万人以上(2022年12月末時点)、高いアクティブ率を誇るLINE上でサービスを実装・提供できるのが、LINEミニアプリの大きな強みです。
 

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スマホのホーム画面でも目につきやすいところにあるLINEから各種機能を利用でき、さらに予約完了やリマインドなどの通知メッセージを自動配信できるので、LINEミニアプリの利用率向上やユーザーの離脱防止が見込めます。 


通常、自社専用にアプリを開発する場合は、iOSとAndroid両方に対応できるよう開発する必要があり、時間とコストがかかります。LINEミニアプリなら、LINEアプリを活用するので簡単にお店のサービスをLINE上で提供することができます。
 

2. 数タップで利用開始でき、CVR向上につながる

通常のアプリはユーザーにダウンロードしてもらったあと、メールアドレスなどの個人情報を登録して初めて利用できるものがほとんどです。そのため、ユーザーは入力途中で面倒になり入力をやめてしまったり、利用頻度が低いとアプリをアンインストールされる可能性もあります。
 

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また、通常のアプリはユーザーにダウンロードしてもらったあと、メールアドレスなどの個人情報を登録して初めて利用できるものがほとんどです。  


一方、LINEミニアプリはLINEのユーザーIDをそのまま利用するので、QRコードを読み取った後、数タップで利用開始できるため、ユーザーに余計な手間をかけさせません。ユーザーにメールアドレスや支払い方法の登録を行ってもらう必要がないため、アプリのCVR(コンバージョン率、成約率)の向上につながります。
 

3. ユーザーへのメッセージ配信やリマインドに活用できる

LINEミニアプリや、LINE公式アカウントの友だち登録をしてもらうことで、メッセージ配信を使って再来店を促したり、クーポン配信を行うことができます。リピート訪問のためにかかっていたコストを抑えることが期待できます。 


また、LINEミニアプリにはユーザーへの通知やリマインド機能を無料サポートしており、たとえば、ユーザーがLINEミニアプリ上でレストランや宿泊施設を予約した場合、「予約完了」や「前日のリマインド」といったサービスメッセージを送信できます。
 

4. 詳細なユーザー行動データを把握し活用できる

LINEミニアプリを通じて取得した顧客の属性情報や行動データを活用することで、より効率的な販促活動を行うことができます。 


たとえば、LINEミニアプリ経由で特定の商品を購入したことがあるユーザーにLINE広告で関連商品の購入を促したり、POSレジとの連携によって店舗での購買行動データを紐づけて管理・運用も可能です。
 

5. 飲食店や美容室など、業界特化型の機能を多数用意

LINEミニアプリは、モバイルオーダー(店内注文・店外注文)、デジタル会員証、順番待ちシステムといった、それぞれの業界に特化した機能が数多く用意されています。 


飲食店や小売などの店舗運営で特に要望が多い機能がパッケージ化されており、パッケージによっては低価格ですぐに利用できます。 

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「人手不足を解消したい」「リピートを促進したい」など、自社の課題に応じてLINEミニアプリの導入を検討すれば、より一層の効果が見込めます。
 

LINEミニアプリでできること、活用シーン

LINEミニアプリでは、それぞれ特定の機能を有したパッケージが各開発会社から提供されており、業界や業種、業態に合わせて活用できます。よく活用される機能を紹介します。
 

モバイルオーダー(店内注文)

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主に飲食業界で活用される機能です。ユーザーがテーブルに着いたのち、QRを読み込むだけでLINE上に注文ページが立ち上がってメニューをオーダーできます。直感的に操作できるパッケージが多く、さまざまな年代のユーザーが利用しやすくなっています。 


モバイルオーダーの活用により、スタッフが注文を取る負担やオーダーミスを減らすだけでなく、スタッフとユーザーの不要な接触を減らし、衛生面での安心も生み出します。また、業務効率化につながる分、スタッフは空いた時間を有意義に使うことができます。
 

モバイルオーダー(店外注文 / テイクアウト)

モバイルオーダーは、店内注文だけでなく店外からの予約、商品の事前注文やテイクアウト予約ができる機能もあります。 


パッケージによっては商品の事前注文から決済までLINE上で完結でき、POSシステムとの紐づけもできるため、事前注文やテイクアウト予約の仕組みをスムーズに提供できます。オペレーションの効率化やユーザーの待ち時間の減少だけでなく、売上向上などさまざまな活用メリットをもたらします。
 

デジタル会員証(会員証アプリ)

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デジタル会員証は、LINE上で会員証が発行・管理できる機能です。主に飲食・美容・小売業界などで活用されています。 


QRコード読み込みによる会員証の発行、バーコード画面表示によるポイント付与、クーポンの発行・管理機能などでリピーター獲得が見込めます。また、予約や決済機能なども実装可能です。紙やカードの印刷コストや在庫管理、ユーザーの紛失などによる再発行手続きの手間が不要になります。ユーザーにとっても、紙の会員証で財布がかさばることもないため利便性の高い機能といえます。


POSシステムとセット販売されているパッケージを活用することで、紙やカードでは難しかった顧客情報との紐づけも可能です。顧客情報と予約機能が合わされば、予約の前日にLINE公式アカウントからメッセージを配信するなどして、直前のキャンセル対策も可能です。
 

順番待ち

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順番待ち機能は、整理券や紙のウェイティングリストの代わりにスマホ上で入店の順番管理ができるサービスです。飲食や小売業界、また医療クリニックなどでよく活用されています。 


ユーザーがQRコードを読み込むことで、LINE上で混雑状況を把握できます。混雑を避けて来店しやすくなるほか、順番が来る前にLINEでリマインド通知をすれば機会損失を防止できます。ユーザーが待ち時間を有効活用できるだけでなく、店頭での人の滞留も防ぎやすくなります。


「呼び出し」機能を持つパッケージを導入すれば、ユーザーの順番が来たときにLINEで通知でき、受付業務を効率化できるでしょう。また、順番待ちの機能を利用する際に取得した(※)LINEのユーザーIDを通じて、友だち追加されたユーザーにLINE公式アカウントからメッセージを配信すれば、アフターフォローも実現します。 

  • ユーザーの許諾が必須です

LINEミニアプリの導入方法と費用

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LINEミニアプリの導入には、開発会社が提供する「パッケージ」を利用する方法と、より高度な機能を提供するために「個別開発」を行う方法があります。 


どちらを選ぶかによって費用は大きく異なります。自社に必要なサービスに応じて開発会社を選定し、サービスの開発・実装を依頼することから始めましょう。
 

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また、「パッケージ」と「個別開発」を組み合わせる方法や、開発会社を介さず自社で開発する方法もあります。
 

「パッケージ」の導入方法と費用

「パッケージ」は、デジタル会員証やモバイルオーダー(店内注文・店外注文)、順番待ちといった一般的な機能について開発済みの機能一式を導入する方法です。なお、パッケージの内容は、開発会社が提供するサービスによって異なります。 


自社でのプログラミング設計や開発が不要で、数万円の初期費用から比較的安価に導入できる点や、導入までのリードタイムを短くできる点がメリットです。


パッケージは機能やフォーマットが決まっているため、一般的には運用・オペレーションを統一したいお店への導入に向いています。小規模なお店から大規模チェーンに至るまで、幅広く導入されています。


パッケージの内容や費用は、開発会社によって異なります。詳しくは「LINEミニアプリ認定パッケージ一覧」からご覧ください。
 

「個別開発」の導入方法と費用

「個別開発」は、自社の課題やニーズに合わせて、オーダーメイドで機能を設計し開発する方法です。 


個別開発は、パッケージよりも開発時間や費用がかかりますが、その分自社のブランドや既存のシステムに合うサービスを制作できます。例えば、パッケージでは提供されていないサービスを提供したい場合、自社アプリが開発済みで追加でLINEミニアプリを導入したい場合や、自社のCRMやシステムを使う企業に適しています。


個別開発は内容により費用も変動します。詳しくは「LINEミニアプリ認定個別開発企業一覧」より各開発会社へお問い合わせください。個別開発の対応企業や導入企業例もご覧いただけます。
 

LINEミニアプリの効果的な使い方

LINEミニアプリは、サービス単体で利用もできますが、企業やお店とユーザー間のコミュニケーションを促すLINE公式アカウントの併用や、データ活用により相乗効果を生み出します。
 

1. LINE公式アカウントとの併用

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LINE公式アカウントは、LINEで家族や友だちとやりとりするのと同じように、会社やお店が日常に溶け込みながらユーザーとコミュニケーションを取れるサービスです。具体的には、友だち追加してくれたユーザーにメッセージやクーポンなどを配信できます。 


LINEミニアプリとLINE公式アカウントを併用する大きなメリットは、友だち追加への誘導です。
 

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例えば、初回来店時にはLINEミニアプリの予約システムやセルフオーダーシステムを使ってもらい、店舗の利用体験を向上させることができます。加えて、ユーザーがLINEミニアプリを使用する際にスムーズに店舗のLINE公式アカウントを友だち追加してもらえるよう、誘導することも可能です。 


友だち追加できればLINE公式アカウントを通じて来店を促すクーポンやキャンペーン、新商品などの情報を直接ユーザーに届けられるため、リピーター育成が期待できます。
 

2. LINEミニアプリで得られるデータ活用

LINEミニアプリをユーザーが利用することで、企業やお店はさまざまなデータを取得できます。そのデータを活用することで、その後の集客・販促施策に生かすこともできます(※)。 

  • LINEミニアプリで取得するユーザーの登録情報や行動履歴などのデータは、LINEミニアプリに利用開始時にユーザーの許諾を得た場合のみ活用できます。

例えば、LINEミニアプリ経由で来店予約を行い、ユーザーごとの来店回数を計測できるサービスにおいては、一定回数以上訪れたユーザーにだけLINE公式アカウントでメッセージを送ることで、ユーザーのリピート向上やキャンペーン参加率向上が期待できます。LINEミニアプリ経由で特定の商品を購入したことがあるユーザーに対し、LINE広告を用いて関連商品の広告を配信し、購入を促すことも可能です。
 

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ユーザーの行動データを蓄積し、LINEミニアプリ内でユーザーがよく離脱するポイントやよく見られているエリアを分析・改善することで、LINEミニアプリの利用を一層促進できるかもしれません。LINEミニアプリで得られる活用データは、ユーザーに最適な情報を届けるためのヒントを与えてくれるでしょう。
 

LINEミニアプリの導入事例

LINEミニアプリを活用して、自社の課題解決に取り組む企業やお店の事例を3つ紹介します。
 

業務効率化だけでなくミスの減少や教育時間の短縮まで実現|ワイエスフード

福岡県香春町に本社を置くワイエスフード株式会社は、九州地方を中心にラーメン店「九州筑豊ラーメン山小屋」をチェーン展開しています。食べ放題サービスの開始タイミングに合わせ、業務効率化のためモバイルオーダー機能のあるLINEミニアプリ「funfo(ファンフォ)」を導入しました。 


LINEミニアプリの導入により、ユーザーは各テーブルに設置されたQRコードを読み込むことでLINEから注文が出来るようになり、業務効率化が実現しました。さらにPOSレジとの連携機能により、スタッフがメニューや金額を打ち込まずに注文履歴から会計が可能になり、会計ミスが減少。レジ打ち練習などの新人スタッフへの教育時間も削減できました。
 

身近なLINE上で表示できる「会員証」を使い、ユーザー接点を強化|美容室efface(エファッセ)

埼玉県鴻巣市を中心に出店する美容室effaceは、予約管理や売上分析などができる理美容サロン特化型のPOSシステム「SalonAnswer(サロンアンサー)」とそのLINEミニアプリを導入しました。LINE上で、会員証の表示や来店予約などのサービスを提供しています。 


また、LINEミニアプリはPOSシステムを連動しているため、LINE経由でサロン予約したユーザーに、effaceのLINE公式アカウントから予約リマインドや、来店後のお礼メッセージを配信。予約リマインドをしたうち実際に来店、またはお礼メッセージをしたうち再来する友だちは、いずれも90%を超えているそうです。
 

利便性の高い「順番待ち」機能で、ユーザーの来店を促進|大江ノ郷自然牧場

鳥取県八頭町にある大江ノ郷自然牧場は、牧場内にあるレストランやカフェで「matoca(マトカ)」のLINEミニアプリを導入しました。LINE上で整理券を発券した後、順番が近づいたらユーザーのLINEに通知が届く仕組みです。 


また、LINEミニアプリ利用開始時、自社のLINE公式アカウントにも友だち追加されるよう仕組みを整えたところ、導入から4ヵ月で友だち数が2倍に伸長しました。LINE公式アカウントで期間限定ドリンクの無料クーポンを配信した際、メッセージ開封率は約80%を記録。そのほか、約2週間で1,000件以上の来店と、ECサイトでの約80件の商品購買にもつながりました。
 

LINEミニアプリの解説資料とお問い合わせ先

LINEミニアプリは、LINEアプリの中に企業やお店のサービスを簡単に提供できるサービスです。会員証、モバイルオーダー、順番待ちといった運営に役立つ機能をLINEひとつで提供でき、人手不足解消や業務効率化、ユーザーのリピート促進にもつなげられます。 


ぜひ、どなたでも無料でダウンロードいただける下記の資料をご確認いただき、サービス活用をご検討ください。
 

LINEミニアプリの導入は、安価でスピーディに導入できるパッケージのほか、企業やお店の課題・ニーズに応じた個別開発も可能です。 


各LINEミニアプリのサービス内容や費用について詳しく知りたい方は、下記の問い合わせ先をご覧ください。 


*「パッケージ」を希望の会社・お店さま:「LINEミニアプリ認定パッケージ一覧
(代表的な開発パートナーのパッケージ情報をまとめています)


*「個別開発」を希望の会社・お店さま:「LINEミニアプリ認定個別開発企業一覧
(開発会社をご紹介していますので、個別にお問い合わせください)
 

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