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運用テクニック 公開日:2023.11.08 更新日:2025.04.18

LINE公式アカウントとLINEの違いとは?機能や料金プラン、業界別の活用法を解説

LINE公式アカウント

国内で月間9700万人(2024年12月末時点)に利用されているコミュニケーションアプリ「LINE」。そのビジネス向けサービスが「LINE公式アカウント」です。企業や店舗がLINE上でユーザーとつながり、情報を発信でき、ユーザーとの距離を縮めるのに役立ちます。

 

本コラムでは、個人で利用するLINEとLINE公式アカウントの違いを解説します。また、LINE公式アカウントの業界別の活用法も紹介しますので、導入を検討している方はぜひ参考にしてください。

 

LINE公式アカウントはオンライン上で無料で作成できるため、本記事の内容を参考に、まずはアカウントを作成してみましょう。

目次

1. LINE公式アカウントとは?

LINE公式アカウントは、企業や店舗がコミュニケーションアプリ「LINE」上で作成できるビジネス用アカウントです。友だち追加してくれたユーザーに直接情報を届けることができます。

 

LINE公式アカウントにはメッセージ配信のほか、クーポンやショップカード、チャットなど、集客や販促に活用できる有用な機能が多数備わっています。

 

例えば飲食店に来店したユーザーにLINE公式アカウントを友だち追加してもらい、来店後にクーポンやメニュー情報を定期的に送ることで再来店を促すことができます。一度来店したユーザーと継続的な接点を持つのに有効なサービスです。

 

LINE公式アカウントのメリットや機能については、以下のコラムで詳しく紹介しています。

2. LINEとLINE公式アカウントの違い

LINEはコミュニケーションアプリ「LINE」そのものを指し、LINE公式アカウントは、LINEを活用したビジネス向けのサービスです。

 

LINEと LINE公式アカウントの主な違いは、以下の通りです。

項目LINELINE公式アカウント
利用ユーザー友人や家族などとやりとりしたい個人ユーザー顧客やユーザーとやりとりしたい企業・店舗、その他個人事業主など
メッセージ送信友人や家族と1対1が基本(グループでは複数人でチャットが可能)

・「友だち」となっている複数のユーザーと1対n(多数のユーザーへのメッセージ配信)の送信が可能

 

・チャット機能「LINEチャット」を使えば1対1のコミュニケーションも可能

料金プラン無料無料で使うことができ、料金プランは3種類(無料プラン、有料プラン2種類)から選択可能

次に、利用ユーザー、メッセージ送信、料金プランの違いを詳しく解説します。

利用ユーザーにおける違い

個人で利用するLINEは、友人や家族などと日常生活でやりとりするために利用されることが一般的です。一方、LINE公式アカウントは企業・店舗がユーザーと継続的につながり、自社の商品・サービスの販促や集客を行うために活用します。

LINE公式アカウントは、飲食、理美容サロン、小売・ECをはじめ幅広い業界で利用されています。また、各種機能の設定やデザインの自由度も高く、自社に合った活用を模索できることから、事業規模を問わず多くの利用実績があります。

 

実際にLINE公式アカウントを活用した企業・店舗の事例は、以下のページで紹介しています。

 

LINE公式アカウントの事例一覧はこちら

メッセージ配信における違い

LINEは友人や家族と1対1のやりとりが基本ですが、グループでは複数人とのチャットも可能です。

一方、LINE公式アカウントは企業・店舗がユーザーとやりとりするビジネス向けのサービスのため、企業・店舗のアカウントを友だちとして追加してくれたユーザーに、1対n(多数のユーザー)へのメッセージ送信が可能です。送信されたメッセージは、LINEのトーク画面に表示されます。

カードタイプメッセージ機能を用いたメッセージ配信のイメージ

また、友だち全員への一斉配信のほか、対象をセグメント(送り分け)したメッセージ配信、友だちと1対1でやりとりできる「LINEチャット」など、さまざまな形のコミュニケーションが可能です。

 

LINE公式アカウントのメッセージ配信、LINEチャットについては以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

 

メッセージ配信の特長や種類、効果的なメッセージとは

 

【公式】LINE公式アカウントのLINEチャット|機能や活用ポイントを紹介

料金プランにおける違い

個人で使用するLINEは、無料で友人や家族とのトーク(チャット)や音声通話・ビデオ通話を楽しめます。

 

一方、LINE公式アカウントには3種類の料金プランがあります。無料プラン(コミュニケーションプラン)と有料プラン(ライトプラン、スタンダードプラン)の大きな違いは、月額固定費と、送信できる無料メッセージの数です。どの料金プランでも利用できる機能は同一のため、機能差はありません。

図版

無料プラン(コミュニケーションプラン)では、月額固定費はかからず、月200通まで無料でメッセージを配信できます。

 

有料のライトプランでは、月額固定費5,000円で月5,000通まで、スタンダードプランでは、月額固定費15,000円で月30,000通まで無料でメッセージを配信できます。

 

また、スタンダードプランのみ、無料で配信できるメッセージ通数の上限を超えて、追加メッセージも配信可能です。その場合の費用は、配信した分だけ費用が発生する従量課金制となります。料金プランの詳細について詳しく知りたい方は、以下のコラムをご覧ください。

 

【公式】LINE公式アカウントの費用は?3つの料金プランを解説

LINE公式アカウントとLINE@の違い

ここまでLINEとLINE公式アカウントの違いについて紹介してきましたが、同じく混同されがちなものとして「LINE@(ラインアット)」があります。

 

LINEヤフーでは従来、企業や店舗とユーザーをつなぐサービスとして、主に大企業向けに「LINE公式アカウント」、中小企業・店舗向けには「LINE@(ラインアット)」を提供していました。より多くの企業・店舗が使いやすくなるよう、LINE@は2019年4月にLINE公式アカウントに統合されました。

LINE公式アカウントの「認証済アカウント」と「未認証アカウント」

LINE公式アカウントには、アカウント種別として審査を通過した「認証済アカウント」と、個人・法人を問わず審査不要で作成が可能な「未認証アカウント」がありますが、これらは料金プランとは異なるシステムです。

 

どちらのアカウント種別でも、選べる料金プランは同一です。無料プラン(コミュニケーションプラン)、有料プラン(ライトプラン、スタンダードプラン)の3つの中から選択することができます。

 

「認証済アカウント」には「認証済アカウントのバッジ(青色)が付与される」「LINEアプリ内の検索結果に表示される」「販促用のキャラクター掲載のポスターデータが無料でダウンロードできる」といった特有の機能やサービスがあります。

 

LINE公式アカウントの認証済アカウントと未認証アカウントとの違いや、申請方法について知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

3. LINE公式アカウントは個人事業主も利用可能

LINE公式アカウントは、個人事業主として店舗や事業を展開している場合でも開設できます。

 

メッセージ配信数の上限はありますが、無料プラン(コミュニケーションプラン)もあるため、スモールスタートでまずは運用してみる、といったことも可能です。

 

注意点として、LINE公式アカウントでは利用できない業種・業態、商品・サービスが定められています。LINE公式アカウントの開設前に「LINE公式アカウントガイドライン」を必ず確認するようにしましょう。

 

また、「認証済アカウント」は、個人名で作成することはできないため、この点も注意が必要です。認証済アカウントを申請するときの注意点は、以下の記事をご覧ください。

LINE公式アカウント「認証済アカウント」申請の注意点とよくある質問

4. LINE公式アカウントの活用が特におすすめの業界

LINE公式アカウントは業界や事業規模を問わず利用できますが、特に相性の良いビジネスについて紹介します。

業界活用事例期待できる効果
飲食店

・新メニューをメッセージ配信で告知する

 

・ショップカード機能で来店ごとにポイント付与し、ポイントが貯まるごとに1品プレゼントや割引をする

 

・割引クーポンを配信いて再来店を促す

・新メニューに興味を持ったユーザーが来店し、売り上げがアップする

 

・来店ポイントや特典が欲しいユーザーが繰り返し来店することで、LTV(ライフタイムバリュー、顧客生涯価値)がアップする

 

・2回目、3回目などのリピート利用が進む

理美容・サロン

・卒業式や入学式、成人式(二十歳のつどい)の着付けや湿気の多い梅雨時にニーズが高まる縮毛矯正など、季節ごとの施術メニューをメッセージ配信で案内する

 

・ユーザーの髪の悩みやなりたいイメージを、LINEチャットで画像付きで送ってもらう

 

・ヘッドスパや前髪カットなどのサイドメニューをお得に利用できる割引クーポンを配信する

・季節ごとの施術メニューを事前周知することで、予約を促す

 

・ニーズを汲んだ施術をすることで、イメージのミスマッチを防ぎ、ユーザーの満足度を高める

 

・サイドメニューを利用してもらうことで、客単価がアップする

EC・小売

・取り扱う豊富な商品ラインナップをメッセージで配信する

 

・LINE公式アカウント限定のクーポンを配信する

 

・ECの場合、発送完了や到着日のお知らせメッセージを配信する

・商品に対するユーザーの興味を喚起し、購入を促す

 

・限定クーポンでお得感を醸成し、継続購入を促す

 

・購入時などにECサイトの会員情報とユーザーのLINEアカウントのIDを連携することで、LINEでお届け日などを自動通知できる

 

※別途、LINE公式アカウントの開発が必要です。
※ ユーザーIDの取得・活用には、ユーザーの許諾が必要です。

飲食店

飲食店は居酒屋・カフェ・バーなど業態を問わず、再来店の促進や客単価の向上にLINE公式アカウントの活用がしやすい業種です。店舗内外に設置するポスターやPOPに友だち追加用のQRコードを掲載し、友だち追加を促しましょう。

 

友だち追加をしてくれた特典としてその場で使える割引クーポンを用意したり、来店後に新メニューなどの最新情報や次回利用できるクーポンを配信することで、再来店を促すきっかけになります。

理美容サロン

理美容・サロンでは来店したユーザーと店舗スタッフが会話をする機会も多いため、POPなどの設置と合わせて友だち追加のメリットを直接案内し、LINE公式アカウントをおすすめしましょう。

LINE公式アカウントを友だち追加してもらうことで、来店後もアフターケアやお得な情報を案内することができ、リピート利用につながります。細やかなサービスを提供して、ユーザーとの関係性を強化していきましょう。

EC・小売

ECや小売は取り扱う商品が多岐にわたるため、LINE公式アカウントの活用によってさまざまなアプローチが可能になります。例えば、セールやキャンペーンの案内を事前告知したり、購入時に使えるクーポンコードなどをメッセージで配信することで、購入を促すことができるでしょう。

 

また、ECでは商品の購入から発送まで、事業者がユーザーと直接対面することはありません。EC向けに開発を加えたLINE公式アカウントを使えば、商品のお届け日を自動通知するなどの1対1のコミュニケーションの実現が可能です。

LINE公式アカウントは、以下のページからオンライン上で簡単に作成できます。

5. LINE公式アカウントがビジネス成長に役立つ理由

LINE公式アカウントがビジネス成長に役立つ理由と、高い評価を受けている理由を紹介します。

7割を超えるユーザーがメッセージを開封

調査によると、LINEを利用している全国15〜69歳の男女のうち、7割超がLINE公式アカウントで配信された「企業からのメッセージを読んだ」と回答しています。

図版
調査機関:マクロミル社・インターネット調査(2022年7月実施/全国15~69歳のLINEユーザーを対象 サンプル数2,060)

このことから、LINE公式アカウントは幅広い年代のユーザーにダイレクトにメッセージを届けることができ、その後Webサイトへの訪問やキャンペーンへの応募など、具体的なアクションにつながることが期待されます。

ユーザーが得られるメリットも多数

LINE公式アカウントを友だち追加することで、ユーザーは商品やサービスに関する最新情報のほか、企業・店舗から送られるクーポンなどを入手できます。自ら検索しなくても、気になる企業・店舗から有益な情報が届くのはユーザーにとって大きなメリットと言えるでしょう。

ただし、有益でないと判断されればLINE公式アカウントをブロックされてしまうリスクもあります。広告色の強い情報発信だけではなく、ユーザーにとってお得感のある情報を継続的に発信するなどして、コミュニケーションを行いましょう。

6. LINE公式アカウントの作り方・開設方法

LINE公式アカウントは、スマートフォンアプリまたはオンライン上から3ステップで簡単に開設できます。ここでは、オンライン上での開設の流れを紹介します。

ステップ1. LINEビジネスIDの登録

LINE公式アカウントの作成ページで「LINE公式アカウントをはじめる」ボタンを押すと、「LINEビジネスID」(※)の登録画面が表示されます。

 

※「LINEビジネスID」は、LINEが提供するビジネス向け、または開発者向けの各種管理画面にログインができる共通認証システムです。

 

LINE公式アカウントの作成ページはこちら

 

個人のLINEアカウントもしくはメールアドレスを登録することで、LINEビジネスIDを作成できます。

ステップ2. 必要事項の入力

アカウントの作成フォームで、アカウント情報などの必要事項を入力します。

 

企業や店舗で利用する場合は、アカウント作成時に「認証済アカウント」の申請も行うことができます。アカウント作成完了画面で「アカウント認証をリクエストする」を選択し、申請してください。

 

※ 後日認証をリクエストすることもできます。

 

審査に通るとアカウント名の横に青色のバッジがついた「認証済アカウント」として、LINEアプリ内の検索結果に表示されるようになったり、販促用のポスターデータが利用できるようになったりします。そのため、商品・サービスの認知獲得、集客や販促が目的なら「認証済アカウント」の活用がおすすめです。

ステップ3. 管理画面にログイン

管理画面(LINE Official Account Manager)にログインできたら、アカウント作成は完了です。LINE公式アカウントの基本設定を進めましょう。

LINE公式アカウントの詳しい開設方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。

7. LINE公式アカウントを上手に周知するコツ

LINE公式アカウントは友だち追加をしてもらって初めてその真価を発揮します。LINE公式アカウントをうまくアピールして、友だち追加数を増やすコツを紹介します。

接客中に友だち追加のメリットを案内する

ユーザーがLINE公式アカウントを友だち追加するメリットの例として、気になる企業・店舗のセール・キャンペーンなどの最新情報やお得なクーポンの入手などが挙げられます。

 

実店舗がある場合は、ユーザーが来店した際に直接友だち追加のメリットを案内することで、少しずつ友だち数が増加するでしょう。

 

友だちを効果的に増やすためには、以下のコラムもご覧ください。

 

LINE公式アカウントの友だちを増やすには?おすすめの方法6選

店頭POPや掲示物などによる告知

実店舗がある場合、LINE公式アカウントのIDや「友だち追加用QRコード」を印刷したポスターやチラシを掲出することも有効です。

 

ポスターはWeb版管理画面から無料で簡単にダウンロードできる(未認証アカウントの場合は、キャラクターの掲載がありません)

こうした掲示物は設置場所(目に入りやすいエリアの壁やテーブル、レジ前など)やユーザーに案内するタイミングを工夫して、友だちになるメリットをより強く訴求できると効果的です。

 

また、来店したユーザーに店舗スタッフが友だち追加のメリットを説明するときも、チラシやパンフレットを用意しておくと、スムーズに案内できるでしょう。

オンラインからLINE公式アカウントに誘導する

LINE公式アカウントの友だち追加用のQRコードは、自社で運用しているWebサイトやSNSに掲載することで、LINE公式アカウントへの誘導が可能です。

 

Webサイトを閲覧したり、SNSをフォローしてくれるユーザーは、自社の商品やサービスに興味があると推測できるため、LINE公式アカウントの友だち追加をしてくれる可能性が高いと考えられます。

また、自社のLINE公式アカウントとほかのSNSで発信する情報が重複しないように使い分けると、ユーザーにとってはLINE公式アカウントをフォローし続ける理由になるため、ブロックの防止にもなります。

個人LINEからLINE公式アカウントを案内する

例えば店舗を運営していて、その店舗のLINE公式アカウントを新たに作成したとします。

 

もし、すでに個人のLINEアカウントでユーザーと直接やりとりしていた場合、やり取りしていたユーザーやデータを、開設したLINE公式アカウントに移行することはできません。この場合は、LINEのトーク機能の「連絡先」を使ってLINE公式アカウントに案内するとよいでしょう。
 

図版

8. まずはアカウントの作成からはじめよう

個人のLINEアカウントと異なり、LINE公式アカウントは企業や店舗が自社のビジネス成長のために利用します。LINE公式アカウントは無料ではじめられますが、料金プランによって配信できるメッセージ通数が異なるため、利用目的に応じて最適な料金プランを選択して活用しましょう。

以下のボタンから3ステップでアカウントを作成できます。

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