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リスティング広告のターゲティングの種類は?ディスプレイ広告との違いも解説
リスティング広告の効果を最大化するためには、ユーザーの興味や関心に応じて適切な広告を配信するターゲティングが重要です。
この記事では、ユーザーが検索したキーワードに応じて検索結果画面に広告が表示されるリスティング広告で利用可能なターゲティングの種類を紹介します。同じく代表的なWeb広告の一つであるディスプレイ広告で利用できるターゲティング設定との違いや、広告運用で成果を出すためのコツも解説しますので、参考にしてください。
目次
1. リスティング広告におけるターゲティングとは?
Web広告におけるターゲティングとは、自社製品・サービスのターゲットとなるユーザーに絞って広告を配信する手法のことです。
どのようなユーザーに配信するか、どの媒体・Webサイトに表示するかなど広告の配信対象や掲載場所を設定することで、よりニーズが高い層に適切な広告を配信します。
このような手法はターゲティング広告とも呼ばれ、リスティング広告も「ユーザーが検索したキーワードに合わせて表示される」という点で、広義ではターゲティング広告の一種といえます。
>リスティング広告とは?仕組みや出稿・運用方法を初心者向けに解説を読む
>ターゲティング広告とは?メリット・デメリットや種類を解説を読む
1.1. リスティング広告で可能なターゲティング
リスティング広告では、検索キーワードだけでなく、広告の配信対象となるユーザーや広告の掲載場所の条件を指定することで、さらに細かいターゲティングが可能です。
たとえば、高額なエイジングケア製品を販売している場合、広告の配信地域を東京都、配信対象を40〜50代の女性などに設定してターゲットを絞り込みます。そうすることで、より自社製品に興味を持ってくれる可能性の高いユーザーにアプローチでき、広告のパフォーマンス向上や広告費の効率的な使用につながります。
2. リスティング広告におけるターゲティングの効果
リスティング広告の配信対象となるユーザーや、掲載場所をターゲティング機能で設定する(ターゲティングを行う)ことには、主に以下のようなメリットがあります。
1. クリック率・コンバージョン率が向上する
2. 広告費の削減になる
2.1. クリック率・コンバージョン率が向上する
適切なターゲティングをすると、より自社の製品・サービスに対する興味関心が高いと予想されるユーザーに広告が表示されるようになるため、クリック率の向上が期待できます。
同様に、広告をクリックしたユーザーが商品購入や資料請求など、広告主が目標としているアクションを起こすコンバージョン率(CVR)の向上も期待できます。
>リスティング広告のクリック率(CTR)の平均値や改善ポイントを解説を読む
>CVRとは? 重要性や目安、改善方法、CTRとの違いも紹介を読む
2.2. 広告費の削減になる
リスティング広告では、広告がクリックされるたびに費用が発生します。
その費用のトータルを、クリック数で割ったものをクリック単価(CPC)と言います。
クリック単価はキーワードによって異なり、1クリックあたり数十円で掲載できるキーワードもあれば、数千円を超える場合もあります。
ターゲティングによって確度の低いユーザーを広告配信対象から除外することは、無駄なクリックを減らすことができ、結果的に広告費の削減につながります。
>リスティング広告のクリック単価(CPC)とは?相場や最適化の方法を解説を読む
>リスティング広告の費用相場と課金方式|予算の決め方や注意点を解説を読む
3. Yahoo!広告 検索広告(リスティング広告)で可能なターゲティング
Yahoo!広告では、「検索広告」という名前でリスティング広告を提供しています。
Yahoo!広告 検索広告(リスティング広告)で利用可能なターゲティングの設定は、以下のとおりです。
1. サイトリターゲティング
2. デバイスターゲティング
3. 地域ターゲティング
4. 曜日・時間帯ターゲティング
3.1. サイトリターゲティング
サイトリターゲティングとは、過去に広告主のWebサイトに訪問したことがあるユーザーに広告を配信する機能のことです。一度自社製品・サービスに興味を持ったことがある見込み顧客の再訪問を後押しできます。
基本的にWebサイトにアクセスしたユーザーの90%は、何もせず離脱してしまうといわれています。しかし、サイトターゲティングで継続的にアプローチを続けることで、コンバージョン率の向上が期待できます。
3.2. デバイスターゲティング
ターゲットとなるユーザー層が使用するデバイス(情報端末)の割合は異なるため、リスティング広告で効果を上げるには、PCやスマートフォン、タブレットなど広告を配信するデバイスやその割合を指定することも重要です。
デバイスターゲティングでは、PC、スマートフォン、タブレットなど広告を配信するデバイスの絞り込みができます。
また、Yahoo!広告 検索広告(リスティング広告)では、1クリック当たり支払える料金の上限(入札価格)を設定でき、その金額が高いほど広告が検索結果ページの上位に表示されやすくなります。デバイスターゲティングは、このようなデバイスごとの入札価格調整率の設定や、特定のデバイスの入札価格の調整も可能です。
3.3. 地域ターゲティング
地域ターゲティングとは、広告を配信する地域の絞り込みまたは除外ができる機能のことです。都道府県や市区町村ごとに配信地域や配信除外地域を選択できます。(※一部設定できない市区町村もあります)
広告の配信地域は、「ユーザーの所在地」「検索キーワードに含まれる地域」「ユーザーが関心を示している地域」のなかから選択した条件が判定基準となります。
これらの設定で、自社ビジネスに関連のある地域にいるユーザーに広告を表示すれば、コンバージョン率の向上が期待できます。反対に、コンバージョンが発生しにくい地域を除外すれば無駄なクリックを減らし、広告費の削減につながります。
このように地域ターゲティングは、地域の特性に合わせた販売戦略を立てるエリアマーケティングの手法として有効です。
>地域ターゲティング(特定の地域を指定して広告を配信)【検索広告】 - ヘルプ - Yahoo!広告
>検索広告 地域ターゲティングとはを読む
>エリアマーケティングで成果を出すには? 効果的な方法を紹介を読む
3.4. 曜日・時間帯ターゲティング
曜日・時間帯ターゲティングとは、特定の曜日や時間帯を指定して広告を表示できる機能のことです。見込み顧客が閲覧またはアクションする可能性が高い曜日や時間帯に配信することで、広告の成果が上がりやすくなります。
たとえば、主婦層をターゲットとする場合、家事が一段落したと考えられる平日の11時〜14時、朝早く活動することが多いシニア層の場合は朝5時〜9時など、ターゲット層のユーザーに適した曜日・時間帯を指定すると良いでしょう。
4. Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)で可能なターゲティング
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリケーションの広告枠に表示されるWeb広告のことです。画像、動画、テキストで構成され、バナー形式で表示されることからバナー広告と呼ばれることもあります。
Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)でも、ターゲティングが可能ですが、その種類は検索広告(リスティング広告)と少し異なります。
Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)で利用可能なターゲティングの設定は、以下のとおりです。
1. 性別ターゲティング・年齢ターゲティング
2. オーディエンスリストターゲティング
3. サーチキーワードターゲティング
4. コンテンツキーワードターゲティング
5. プレイスメントターゲティング
6. 地域ターゲティング
7. 曜日・時間帯ターゲティング
8. デバイスターゲティング
9. サイトカテゴリーターゲティング
4.1. 性別ターゲティング・年齢ターゲティング
性別ターゲティング・年齢ターゲティングは、広告を配信するユーザーの性別を設定する機能です。
男性、女性、性別不明の3つのなかから広告を配信するユーザーを選択できます。複数選択も可能です。
入札価格調整率の調整によって、性別ごとに広告の配信割合を調整することもできます。
4.2. オーディエンスリストターゲティング
さまざまな種類のデータソース(オーディエンスソース)を基にしたオーディエンスリストを広告グループに関連付けることで、リストに含まれるユーザーに広告を配信または除外できる機能です。
オーディエンスリストとは、属性や興味関心、行動歴などに基づいて、共通または類似傾向があると考えられるユーザーを蓄積するリストのことです。
オーディエンスリストを利用すれば、より見込みの高いユーザーに広告配信が可能です。また、自社の製品・サービスに興味がないと考えられるユーザーを除外できるため、広告費を効率的に使用できます。
Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)では、LINEヤフーが提供する共通オーディエンスと、広告主自身が作成するオーディエンスの2種類のオーディエンスリストが利用可能です。
広告主が作成するオーディエンスリストでは、広告やアプリ内でアクションを起こしたユーザーや、広告主のサイトを訪問したことがあるユーザーを蓄積できるほか、独自に蓄積・分析したユーザーリストを作成することも可能です。
>オーディエンスリストターゲティング - Yahoo!広告ヘルプ
>より最適な広告運用を目指す!オーディエンスリスト(高度なセグメント)の推奨運用手法を読む
4.3. サーチキーワードターゲティング
サーチキーワードターゲティングとは、ユーザーの過去の検索履歴を基に、ターゲティングを行う機能のことです。
過去に検索したことがあるキーワードが、設定したキーワードと一致するユーザーに対して広告が配信されます。たとえば、「保険」というキーワードをサーチキーワードとして設定した場合、過去に「保険」というキーワードを検索したユーザーに対して広告が配信されます。
検索広告と同様、広告配信の対象をキーワードで指定できるため、顕在層にアプローチしやすい手法といえるでしょう。
サーチキーワードごとに、広告配信に利用する検索履歴の有効期間(1日以上〜最大30日間)や、有効期間内にユーザーが検索した回数(1回以上〜3回以上)などの詳細設定も可能です。
4.4. コンテンツキーワードターゲティング
コンテンツキーワードターゲティングは、広告が表示されるWebページやアプリのコンテンツ(記事)を指定する機能です。Webページやアプリのコンテンツ(記事)内のキーワードを抽出し、コンテンツキーワードで設定したキーワードと一致するときに広告を配信または除外できます。
たとえば、「英会話」というキーワードをコンテンツキーワードとして設定した場合、「英会話」というキーワードが含まれるWebページやアプリに広告が表示されます。
コンテンツキーワードターゲティングを利用すれば、ユーザーが自社ビジネスに関連するWebページやコンテンツを閲覧しているタイミングを狙って広告の配信が可能です。そのため、クリック率やコンバージョン率の向上が期待できます。
4.5. プレイスメントターゲティング
プレイスメントターゲティングは、広告を配信するWebサイト、または配信対象外とするWebサイトを指定できる機能です。広告の配信対象、または配信対象外とするWebサイトのリストを作成することで、広告の配信先を制御できます。
競合他社との入札競争に参加したくない配信先を除外すれば、広告単価を下げることが可能です。また、配信先ごとに入札価格を設定すれば、成果が期待できる配信先とそうでない配信先での表示されやすさを調整できるため、効率的な広告費の使用にもつながります。
>プレイスメントターゲティング - Yahoo!広告ヘルプ
>プレイスメントターゲティングとは? メリットや注意点、設定方法を徹底解説を読む
4.6. 地域ターゲティング
Yahoo!広告 検索広告(リスティング広告)と同様、広告を配信する地域や除外地域を絞り込める機能です。
ディスプレイ広告(運用型)では、都道府県や市区町村単位での指定に加えて、選択した地域からの半径指定も可能です。
4.7. 曜日・時間帯ターゲティング
Yahoo!広告 検索広告(リスティング広告)と同様、広告を配信する曜日や時間帯を指定できる機能です。
検索広告(リスティング広告)、ディスプレイ広告(運用型)ともに広告を表示する時間帯は、1時間単位で設定できます。選択した曜日・時間帯ごとに入札価格の調整も可能です。
4.8. デバイスターゲティング
Yahoo!広告 検索広告(リスティング広告)と同様、広告の配信先となるデバイスを指定できる機能です。
ディスプレイ広告(運用型)では、PC、スマートフォン、タブレットなどデバイスごとの指定に加えて、OSやWebサイト、アプリなどプラットフォームも指定できます。
4.9. サイトカテゴリーターゲティング
広告を配信するサイトのカテゴリを設定する機能です。
ニュース・情報系、ソーシャルサービス、エンターテイメントなど、指定したカテゴリに該当するサイトに広告を配信することで、自社製品・サービスに興味を持ってくれそうな潜在層へアプローチできます。
なお、サイトカテゴリターゲティングは機能的に類似するプレイスメントターゲティングとの使い分けに迷いやすい現状を踏まえ、各ターゲティングの利用用途を明確にする目的で、2024年10月3日から段階的に提供を終了する予定です。詳細は以下のお知らせを参照ください。
>【ディスプレイ広告(運用型)】サイトカテゴリーターゲティングの提供終了についてを読む
5. 広告運用で成果を出すためのターゲティングのコツ
検索広告(リスティング広告)やディスプレイ広告で成果を出すためには、メインターゲットに刺さる広告を作成すべきです。そのうえで、上記のターゲティング機能を用いて特定のユーザー層に広告を配信することが重要です。
適切なターゲティングを行い、広告の成果を最大化するには、以下の取り組みが有効です。
1. 自社と自社製品・サービスの強みを洗い出す
2. ターゲット像を具体的に想定する
3. 配信後も定期的に分析・改善する
5.1. 自社と自社製品・サービスの強みを洗い出す
ターゲティングは初期の段階から、ある程度自社製品・サービスの顧客となることが想定されるユーザーを絞り込む必要があります。
そのためにはまず、宣伝したい自社製品・サービスの強みを洗い出し、競合他社との違いを明確化しましょう。
競合他社と比べて優位な点や市場での立ち位置を把握することで、見込み顧客となるターゲット層が見えてきます。
5.2. ターゲット像を具体的に想定する
広告を作成する前に「ペルソナ」を設定し、ターゲットとなる人物像を具体的にイメージしておくと、より訴求力の高い広告を作成できます。
ペルソナとは、自社製品・サービスの架空のユーザー像のことです。具体的には、以下のような内容です。
● 性別
● 年齢
● 居住地
● 趣味
● 価値観
● 嗜好
● 行動パターン
上記のようにプロフィールをより詳細に設定することで、自社製品・サービスの典型的なユーザー像が明確となり、ターゲットに深く刺さる広告文を考えやすくなります。
また、典型的なユーザー像が明確になると、ターゲットが検索しそうなキーワードやアプローチしやすい地域、時間帯、曜日なども想定しやすくなるため、ターゲティング設定にも役立ちます。
5.3. 配信後も定期的に分析・改善する
広告のターゲティング機能は一度設定したら終わりではなく、配信後も分析・改善することが重要です。
定期的に広告の成果をチェックして、広告文やターゲティング設定を見直すことで、パフォーマンスの向上や費用対効果の改善が期待できます。
とくにリスティング広告は、リアルタイムで配信の開始・停止・内容の変更・成果の確認が可能です。こまめにチェックして試行錯誤を繰り返し、徐々に成果を上げていきましょう。
6. ターゲティングを適切に用いたWeb広告の出稿を
リスティング広告やディスプレイ広告などのWeb広告で成果を出すには、自社製品・サービスの見込み顧客となるユーザー層に広告を表示するターゲティングが重要です。
Yahoo!広告 検索広告(リスティング広告)やYahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)では、さまざまなターゲティング機能により広告の配信対象となるユーザーや広告の掲載場所を細かく指定できます。自社製品・サービスのターゲット層を想定した初期設定で広告の配信を開始し、その後も定期的なメンテナンスでパフォーマンスの向上や費用対効果の改善を目指しましょう。
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