【事例紹介】広告の効果測定を補完「ローカルストレージ利用」
日本だけでなく世界中でプライバシー保護の動きが高まっており、関連する法律・規制が増えてきました。Yahoo!広告においてもコンバージョン測定に影響が出ています。本稿は個人情報を保護しながらも、広告計測を補完するYahoo!広告 検索広告の「ローカルストレージを利用したコンバージョン計測」について説明します。
ローカルストレージを利用したコンバージョン計測補完とは?
「ローカルストレージ」とは、ブラウザーに存在するデータ保存領域・機能のことで、Cookie(クッキー)とは別領域です。ローカルストレージを活用することで、一部OSでのコンバージョン計測可能期間が7日まで延長されるため、広告効果改善には欠かせない効果計測の補完ができます。
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ローカルストレージとCookieの違い
詳しくは、以下のヘルプをご確認ください。
ローカルストレージを利用しないとどうなる?
通信業種A社の検索広告の事例を紹介します。ユーザーの検索傾向と広告実績をOS別で分析した結果、「検索者数」「検索回数」はiOSの割合がはるかに高いにもかかわらず、広告の各種実績はAndroidの割合が高いという反比例する結果になりました。
これはコンバージョン計測時にiOSのコンバージョンデータが欠損したことで、シグナルの1つとしてOS情報を読み込んでいる自動入札の機械学習に影響が生じ、iOSにおける広告配信やコンバージョン獲得における機会損失が起きたことを示唆しています。つまり、コンバージョン計測が正しく行われなかった可能性がうかがえます。
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OS別:ユーザーの検索傾向
※ヤフー株式会社 自社調査
(集計期間:2022/9/21~2022/10/18) -
ローカルストレージ未利用時の各種広告実績
※ヤフー株式会社 自社調査
(集計期間:2022/9/21~2022/10/18)
※対象期間において該当案件のキャンペーンで配信された
検索クエリー群を対象に、OS別実績を集計
ローカルストレージを利用した結果
一方、ここでは同じ通信業種A社でローカルストレージを活用した検索広告の結果を紹介します。利用前と比較すると、広告の各種実績はいずれもiOSの割合が大幅に伸び、「検索者数」「検索回数」と同等の割合に変化しました。つまり、iOSでの広告配信およびコンバージョンの機会損失を抑止できたと考えられます。
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OS別:ユーザーの検索傾向
※ヤフー株式会社 自社調査
※集計期間:(利用前)2022/9/21~2022/10/18
(利用後)2022/12/14~2023/1/10 -
ローカルストレージ利用前後のiOSの割合の変化
※ヤフー株式会社 自社調査
※集計期間:(利用前)2022/9/21~2022/10/18
(利用後)2022/12/14~2023/1/10
※該当案件で配信された特定の検索クエリーを対象に
OS別実績を抽出
最後に
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前述したように、自動入札はシグナルとしてOS情報を読み込んでいるため、iOSのコンバージョンデータが欠損することにより自動入札の機会学習に影響が生じ、配信に偏りが出る可能性があります。よりよい広告成果につなげるために、コンバージョン計測の補完ができるローカルストレージの導入を推奨します。
導入方法は以下のヘルプをご確認ください。
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