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ガイドライン・広告品質 公開日:2021.08.10

ヤフーの広告品質の要、「ポリシー室」が目指していること

Yahoo!広告

2019年10月にヤフー株式会社に設置された「トラスト&セーフティ本部」。広告の信頼と安全を担保する役割を持つこの本部の配下にあり、品質を決める重大な役割を担っているのが「ポリシー室」です。広告サービス品質を向上するために、どのような取り組みを実施しているのか、ポリシー室の担当者である小櫃 舞子、出張 利恵、坂口 舞の3名に話を聞きました。

ポリシー室の役割、主な業務は

小櫃:ポリシー室は、トラスト&セーフティ本部を構成する3つの部署のうちの1つで、広告事業に関連する基準・ガイドラインの制定や管理を行っています。Yahoo! JAPANや配信パートナーサイトに掲載する広告に適用される「Yahoo! JAPAN 広告掲載基準」(以下、広告掲載基準)は制定したら終わりではなく、社会情勢や法改正など、様々な情報を鑑みて、常に見直しています。広告主、代理店の皆様への理解促進のために、業界団体とも連携し、インターネット広告の多用な課題に対する啓発活動も実施しています。

出張:Yahoo!広告は様々な面に掲出されるのですが、それら「掲載面」の品質に関するガイドラインの策定や運用もポリシー室で行っています。こちらについても広告掲載基準と同様に、定期的に見直しをしています。

坂口:最近ではデータ周りの取り扱いについても特に注視されるようになっておりますが、広告におけるデータの取り扱いに関するガイドラインの策定や運用についても、同様に実施しています。

  • トラスト&セーフティ本部 ポリシー室の担当者

近年のおもな取り組みの背景について

広告品質のダイヤモンド

出張: 2017年から2018年頃にかけ、ブランドセーフティやアドフラウド(不正広告)といった言葉の認知拡大とともに、世の中のアドベリフィケーション(広告掲載面を検証する仕組み)に関する危機意識が格段と高まりました。ヤフーでは、それ以前より「広告掲載面」の品質管理に取り組んできましたが、この背景を受けて2018年9月に広告掲載面に関する基準を厳格化しました。これに伴い一部の掲載面を一時停止し、改めて安全性の確認を行うような取り組みを実施しました。その後、広告主の皆様に安心してYahoo!広告に出稿いただけるよう、独自の「広告品質における3つの価値と6つの対策項目」である、広告品質のダイヤモンドを発表するに至りました。

坂口:このダイヤモンドには、ヤフーの強みの一つでもあるデータを広告にも活用していくにあたって重要となるプライバシーへの配慮という観点も盛り込まれています。データ利用と広告配信での不快体験による広告主のブランド毀損(きそん)を防ぐべく、守りの視点とともに体制についても重要視しています。

小櫃:広告品質のダイヤモンドを定義してから、特に社外から好意的に評価いただくことが多いと感じています。一方で、これをきっかけにアドベリフィケーションに関して広告主様からお問い合わせいただくことも増えました。社内でも責任をもって品質向上に取り組むことにつながっているので、社内外に良い影響を及ぼしているのではないかと思います。

広告サービス品質に関する透明性レポート

小櫃:これまでもヤフーでは、広告サービス品質向上のために様々な取り組みを実施していましたが、皆様にヤフーのサービスおよび広告を安心してご利用いただけるよう、透明性の確保を目指し、広告審査数や否認内訳などの情報を開示することしました。広告審査による広告素材の非承認が「億単位」という規模感に大きな反響があり、私たちも驚きました。

出張:広告品質のダイヤモンドで宣言したことが、どのくらい運用できているのかを定期的に可視化していくことは大切なことだと考えています。ブランドセーフティとアドフラウドの観点で事前審査の非承認率や非承認理由を紹介していますが、今後のレポートの内容は色々と検討していく予定です。

広告品質の健全化に、ヤフーはどのように対処すべきか?

小櫃:昨今の新型コロナウイルスの影響で自粛期間中のインターネット利用時間が増えてきている中、インターネットユーザーに不利益を与えるような不適切な商品やサービスの広告が見受けられるようになりました。また、広告上の表現も手を替え品を替えて、新たなものが日々生まれています。
世情にあわせて柔軟に方針を検討、制定し、皆様への理解促進や、不適切な広告出稿を未然に防ぐための啓発活動など、引き続き気を引き締めて行いたいです。

出張:アドベリフィケーションに関してはまだ確立された正解がなく、各社、様々な方法で品質向上のチャレンジをしている状況だと思います。だからこそヤフーが情報発信を積極的に行い、業界全体の牽引役において、一翼を担う存在になれればと考えています。

坂口:広告におけるデータの取り扱いに関する世間の注目も年々高まっています。ユーザーに配慮したデータの取得、利用を行っていくことが今後も引き続き重要になると考えています。

今後予定していることは?

小櫃:広告品質の健全化にはインターネットユーザーからのご意見も重要と考えています。そのため、ヤフーではインターネットユーザーからのご意見を参考に広告掲載基準の見直しを行っています。2021年1月には、「多くのインターネットユーザーが不快と感じる広告」に関して、インターネットユーザーからのご意見を踏まえて、一部の広告の掲載を停止する運用を開始しました。今後も順次対象となる広告を拡大し、定期的に実施する予定です。

出張:2021年は、DoubleVerify社とのシステム連携による、ブランドセーフティ、アドフラウドの事前判定制御の取り組みが始まります。ヤフー独自の技術に合わせて、第三者の技術を二重の盾として導入し、広告主の皆様へ提供できることを楽しみにしています。

坂口:ユーザーのデータ利用の透明性を上げるとともに、広告主の皆様に安心してデータが利用できる環境を整えていきたいです。

ヤフーを利用するすべてのユーザーのみならず、広告主・代理店、メディアの声に常に耳を傾け、信頼され続けることを目指すポリシー室。その他の取り組みについては、こちらをご覧ください。


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※当記事は2021年7月の情報をもとに構成しています。掲載内容、所属団体、部署名、役職名等は、取材時のものです。
文責:中井美絵(ヤフー株式会社)

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