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ガイドライン・広告品質 公開日:2023.07.06

ヤフーの透明性レポートとJAROへの苦情から見える傾向

Yahoo!広告

広告主・広告会社・広告配信パートナー、そしてヤフーをご利用のユーザーの皆様に、安心してヤフーのサービスおよび広告をご利用いただけるよう、審査実績をまとめた「広告サービス品質に関する透明性レポート」。2023年6月13日、今回で7回目となる透明性レポートをリリースしました。

本記事では、経年でデータをまとめてきたことで見えてきたインサイトや、公益社団法人日本広告審査機構(JARO)に寄せられた「苦情」の結果も交えて、広告素材の非承認についての傾向をご紹介します。

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広告の非承認数の傾向

近年、「広告」を取り巻く環境は大きく変化し続けています。インターネット広告だけではなく、すべての広告に対して、常にユーザーから厳しい目が向けられています。そのような中、広告表示の不適切事例の増加を受け、法規制の厳格化や行政機関による行政処分等の執行が加速してきているように見受けられます。ヤフーも、媒体社およびプラットフォーマーの立場で掲載・配信する広告の表示の適正化のために、日々広告審査に注力しています。 ここ数年、Yahoo!広告では、広告プロダクトの多様化などに伴い、広告の入稿件数が年を追うごとに増加しています。一方で、広告素材の非承認数は年々減少傾向にあります。

その理由として2つ挙げられます。1つ目はヤフーが広告素材の審査だけでなく、アカウント申し込みの段階で過去の実績などを確認し、不正な広告出稿の疑いのある広告主のお申し込みをお断りしていること。2つ目に広告素材の審査時に非承認の多い広告掲載基準を啓発するなどして、広告主の理解を促進する取り組みも行っていることです。

上記のような取り組みの結果、広告素材の非承認数が年々減少傾向となっています。つまり、これは不適切な広告素材の入稿が年々減少し続けていることを表します。これまで取り組んできた「ヤフーの広告サービス品質向上のための取り組み」の成果が表れているのではないかと考えています。

広告の非承認理由の内訳

さらに、広告が非承認となる理由を見ると、年度ごとに傾向に違いが表れています。近年の非承認数の上位は、「最上級表示」・化粧品」となっていますが、それ以下については年度ごとに増減が大きく、項目が入れ替わっています。上位の項目は変わらないものの、詳細な内容については変化がありますので、次項で紹介をします。

  • 広告素材の非承認理由内訳の推移

広告の非承認傾向とJAROへの苦情件数からみえるもの

ヤフーでは、広告・表示に関する自主規制団体である、公益社団法人日本広告審査機構(JARO)などと協力し、広告表示の適正化を進めています。今回、JAROに寄せられた苦情件数とヤフーに入稿された広告の非承認数を比較したところ、双方とも年々減少傾向にあることが分かりました。

非承認数、苦情件数推移の比較

さらに、ヤフーで非承認になった広告の分類に着目して内訳を詳しく見たところ、「化粧品」(※)のカテゴリーにおいて、JAROに寄せられた苦情件数とヤフーでの非承認数に同様の傾向があることが分かりました。

※ヤフーでは化粧品といわゆる薬用化粧品である医薬部外品を合わせて「化粧品」と定義していますが、JAROは各々分けて公開しています。詳細は、JARO『2022年度の審査状況』(PDF)をご参照ください。

「化粧品」の非承認数、苦情件数推移の比較

化粧品の非承認数、苦情件数ともに2021年度をピークに減少傾向があります。これは、2020年度に発生した医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づく、警察や行政の取り締まりの強化の動きをうけ、法令に違反するような表現の広告の入稿や掲載が減少したことが要因の一つではないかと考えています。

直近では、JAROに寄せられた「化粧品」カテゴリーにおける苦情の内訳で示されているように「医薬部外品」に関する苦情が上昇していますが、ヤフーで非承認となった広告についても、医薬部外品に関するものが目立つようになってきています。

JAROに寄せられる苦情は、広告業界全体が対象となっているため、ヤフーの取り組みが直ちに反映されるものではありませんが、不適切な事例が業界全体に広まると、それぞれの苦情件数と非承認数が増加するなど、同様の傾向が表れることがあります。またヤフーでは、広告掲載後の消費者トラブルも含め、業界全体の苦情傾向も広告審査に生かすために、JAROをはじめとした各団体とも積極的な連携をしています。

インターネット広告の健全化を目指すヤフーでは、「広告サービス品質向上のための取り組み」の一環として、「透明性レポート」を公開しています。今回の記事では、社会情勢などに合わせて変化があることをまとめています。広告主や広告会社の皆様には、今後も適正かつ効果的な広告出稿に透明性レポートをお役立ていただければと考えています。

  • 広告サービスの品質向上に関する記者説明会(2023年6月13日)

ヤフーではインターネットユーザー、広告主、パートナーなど関係するすべての方にご満足いただけるサービスを目指し、透明性や品質改善へのさまざまな取り組みを進めています。

2022年下半期に実施した広告品質に関連する取り組みや、広告の審査実績などは以下の「レポートの詳細を見る」よりご確認ください。

レポートの詳細を見る


関連記事:
公益社団法人日本広告審査機構(JARO):「2022年度の審査状況(PDF)」(2023年6月1日発表)
プレスリリース「ヤフー、2022年度は約1億3千万件の広告素材を非承認に」(2023年6月13日)

関連サイト:
広告サービス品質向上のための取り組み


文責:池亀 久美子(ヤフー株式会社)

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