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ガイドライン・広告品質 公開日:2024.10.03

プライバシーを考慮した広告におけるデータ利活用とは?

Yahoo!広告

Yahoo!広告および当社が別途定めるマーケティングサービスでは、広告におけるデータの利用において「広告データ利用基準」が適用されます。本基準より、「慎重に扱うべき個人に関するデータ」とは何か、どのようなデータ利用が禁止されているのかについて解説します。

目次

慎重に扱うべき個人に関するデータとは

特に配慮が必要なデータ

ユーザーのデータの中でも特に留意しなければならないのが、ユーザーのプライバシーを侵害する可能性のあるデータです。広告データ利用基準では、データの主体者であるユーザー自身が不快に感じる可能性が高いデータについて、特に配慮が必要である「慎重に扱うべき個人に関するデータ」としています。


広告データ利用基準 第3章1「慎重に扱うべきデータを利用したターゲティングの禁止」を見る

 

具体的には以下5つのようなデータを指します。
また、以下に挙げられている項目のデータには、法的、文化的、社会的にユーザーを守る必要がある情報が含まれます。

(1)アイデンティティ、信条
(2)個人の苦難、苦しみ、悩み
(3)知られたくない私生活
(4)法的、文化的に守るべきとされている事柄
(5)当社が禁止する事柄


 

配慮が必要なデータで禁止していること

ユーザーのプライバシーは個人が安心して生活するための大切な権利の一つです。プライバシーの保護に関しては、ユーザーだけでなく社会の関心も年々高まっており、ユーザーが自身のデータを利用されることでの不快感、ネガティブな体験などが増えてしまうと、世の中のデータ利用に対する規制がより厳しくなってしまうことも考えられます。


そのため、広告データ利用基準では、ユーザーのプライバシーに影響を与えたり、安全性を妨げたりする可能性があるとして「慎重に扱うべき個人に関するデータ」を利用したターゲティングを禁止しています。また、データを利用して以下の項目に該当するユーザーを分析・推知することも禁止しています。
 

<禁止するターゲティング・データ例>

項目具体例
(1) アイデンティティ、信条性的指向レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル
トランスジェンダー性別違和、性転換
宗教、信条宗教、信仰、思想、政党
人種、民族、門地人種、民族、家柄
労働組合への加入、労働運動への参加労働組合、労働運動
(2) 個人の苦難、苦しみ、悩み
 
経済的貧困、困窮債務整理、自己破産、過払い、未納、生活保護、ホームレス、低年収
犯罪歴、犯罪被害犯罪、犯罪被害、事件、前科
健康状態、検査結果(病気、障がい、治療、関連サービス)病名、症状、菌、ウイルス、処方薬、成分、病院、障がい、遺伝子検査結果
災害被害災害、被災者、生活再建支援
(3) 知られたくない私生活人間関係離婚、死別、いじめ、虐待、介護、家庭内暴力、引きこもり
性生活、性的嗜好性生活、性風俗、アダルトコンテンツ、性癖
(4) 法的、文化的に守るべきとされている事柄医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)の制限

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(詳細はこちらをご参照ください)

(5) 当社が禁止する事柄禁止するデータは上記の限りではなく、ユーザーの安全性確保、広告主のブランド保護のために当社が不適切だと判断したデータ 

禁止しているターゲティング事例

ここからは、広告データ利用基準において禁止しているターゲティング事例について、いくつか具体例を挙げて紹介します。

【ケース1】個人の苦難、苦しみ、悩み(健康状態、検査結果)

禁止しているターゲティングによる広告体験イメージ

夫が手術の必要な大きな病気にかかってしまった。「夫のためにできることを」と思い、インターネット上で症状や薬、医師、病院、治療方法などを検索し、病気に関するあらゆる情報を集めた。

 

幸い術後の経過が良好で、安心できるまでに落ち着いたものの、これまで表示されたことのない病院や保険の広告など、過去に検索した夫の病気に関連するような広告が表示されるようになった。不安でたまらなかった日々を思い出し、広告を見るたびに悲しくなった。

ターゲティング内容 実施不可理由
「病気」に関することを検索するなどした、ユーザーの行動履歴情報を利用したターゲティング 慎重に扱うべき個人に関するデータの項目(2)個人の苦難、苦しみ、悩み【健康状態、検査結果(病気、障がい、治療、関連サービス)】に該当するデータのため、これらを利用したターゲティングは実施不可


【ケース2】知られたくない私生活

禁止しているターゲティングによる広告体験イメージ

妻との不仲で離婚を考え始め、離婚に関する必要な手続きや財産分与、養育費のことなどが気になるようになった。人に相談しづらい内容のため、インターネット上で離婚手続きに関して詳しく解説されているWebサイトを閲覧したり、Q&Aサービスの「離婚」カテゴリーで経験者からアドバイスをもらうなどしていた。

 

インターネットで情報収集してから、離婚相談や不動産売却などの広告が出るようになった。人には言えないと感じているプライバシー性の高い情報を広告主に知られている感じがして不快な気持ちになった。

ターゲティング内容 実施不可理由
「離婚」に関するWebサイトの閲覧やQ&Aサービスの利用など、ユーザーの行動履歴情報を利用したターゲティング 慎重に扱うべき個人に関するデータの項目(3)知られたくない私生活【人間関係】に該当するデータのため、これらを利用したターゲティングは実施不可

広告データ利用基準を順守したデータの利活用を

本来ターゲティング広告とは、興味関心の高い広告を配信することでユーザーと広告主のどちらにも利益をもたらすものですが、データの使い方によっては、双方に悪影響を及ぼします。「慎重に扱うべき個人に関するデータ」を利用した広告を表示することで、ユーザーは表示された広告のサービスや商品だけでなく、その広告主に対しても不快感や不信感を抱く可能性があるためです。

 

Yahoo!広告で広告データ利用基準を設け、「慎重に扱うべき個人に関するデータ」を利用してのターゲティングを禁止しているのは、この悪影響を回避するためでもあります。ユーザーと広告主の皆さまを守るための本基準を改めてご確認いただき、適切なデータの利活用をご検討ください。

 

 

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