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広告シミュレーションとは? 作成すべき理由と重要な指標を解説
新たなキャンペーンや広告運用改善のためには、広告シミュレーションが欠かせません。しかし、Web広告を始めたばかりで広告シミュレーションについてよくわからない方や、具体的な活用方法を知らない人も多いのではないでしょうか。
本記事では、広告シミュレーションとは何か、重要性や実施するタイミング、活用する指標などの基礎知識を解説します。
広告シミュレーションとは?
広告シミュレーションとは、Web広告を出稿する前に、広告費や広告効果などの運用成果を予測することです。広告シミュレーションをおこなえば、予算を確保しておいたり、最適な出稿先を探したりできます。
広告シミュレーションは予測なので、実際の結果がシミュレーションと大きく異なる場合もあることに注意が必要です。例えば、広告(クリエイティブ)の品質や市場動向などの外部要因はシミュレーションできないため、過度に信用しないようにしましょう。
広告シミュレーションを作成する方法はさまざまですが、一般的にはYahoo!広告などの媒体側が提供しているツールを用います。例えば、Yahoo!広告の検索広告では「キーワードアドバイスツール」を使います。出稿したいキーワードや希望入札単価などを入力すると、過去のデータに基づいた広告シミュレーション結果を得られます。
この記事ではシミュレーションの作成方法や必要性についてご紹介していますが、一般的に広告シミュレーションの作成は、運用型広告初心者には難しいものです。
しかしYahoo!広告なら、広告運用シミュレーションが無料の「検索キーワード・料金見積サービス」を利用できます。また、サイト訪問を増やすキーワード選定やクリック単価の見積もりを無料で提供しています。
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広告シミュレーションを作成すべき理由
ここでは、広告シミュレーションを作成したほうがいい理由を2点ご紹介します。
広告を配信するか判断できる
広告シミュレーションを事前に実施すると、広告出稿の価値を予測できます。例えば、広告シミュレーションの結果、予算オーバーであれば出稿先を絞ったり、入札単価が安い条件を探したりできます。
広告シミュレーションは、広告運用を最適化して失敗やリスクを減らすのに効果的です。
媒体ツールを使う場合は、それほど手間もかからないので、新たな広告を出稿する場合にはなるべく実施しましょう。
広告の運用までがスムーズになる
広告運用までの準備作業がスムーズにできることも、広告シミュレーションを実施するメリットです。予算規模がおおよそ決まるため、制作できる広告や出稿先のメディアなどをある程度絞り込めます。また、キーワードや出稿期間も決まってくるため、事前に広告の訴求方法やデザインを具体的に検討できます。広告シミュレーションを実施すると、広告の企画方針が固まってくるのです。
加えて、運用前に売上もある程度予想でき、仕入れや在庫確認も余裕を持っておこなえます。
広告配信後の分析に活用できる
広告配信後に広告シミュレーション結果と比較すると、予想した広告効果が得られたかどうかを判断できます。仮に、実際の結果が広告シミュレーションの結果より悪かった場合は、原因を各指標で検証できます。
例えば、リスティング広告のクリック数がシミュレーション結果と同程度だったのに、ランディングページから自社サイトに誘導できた割合が少なかったとします。この場合は、ランディングページの内容に問題があるか、リスティング広告のタイトルや説明文とランディングページの内容が一致していない可能性があります。
このように、広告シミュレーションと実際の結果を比較すると、広告運用の改善点がみつけやすくなります。
広告シミュレーションを作成するタイミング
広告シミュレーションは、どのようなときに実施すればよいのでしょうか。代表的なケースを3点解説します。
はじめてWeb広告を配信するとき
はじめて広告を運用する場合、数日で予算を使い切ってしまう、目標のクリック数に到達するのに時間がかかってしまうなど、予想していなかったケースが起きる可能性があります。Web広告運用の経験がない場合、事前にシミュレーションをしておくと想定外の事態を未然に防げます。
新しいキャンペーンをはじめるとき
現在運用中の広告が順調に成果を出していたとしても、新しいキャンペーンで同じ効果が出るとは限りません。キーワードやターゲットを少し変えるだけで、大きな変化が起きる場合があります。
例えば、新たな商品が発売されるのにあわせてキャンペーンを打ち出したい場合、単に「新商品記念キャンペーン」とするのではなく、その新商品を好みそうなターゲットやトレンドにあわせたキーワードを設定します。新しい施策を実施するときは、同じ設定を使い回すのではなく、施策に応じた広告シミュレーションをおこないましょう。
現状のWeb広告の改善点を見つけたいとき
Web広告の改善点を探すために、同じキーワードやターゲティング設定で広告シミュレーターを活用するのも効果的です。特に、成果が上がらない原因がわからないときに、シミュレーション結果がヒントになることがあります。広告運用の問題なのか、広告(クリエイティブ)の問題なのか、切り分ける材料として活用しましょう。
広告シミュレーションで重要な指標
ここでは、広告シミュレーションでチェックするべき重要な指標の概要と使い方を解説します。
クリック数
クリック数は、出稿したWeb広告がクリックされた回数です。Web広告のリンク先に、自社のECサイトを設定しているような場合は、クリック数は集客数と考えられます。また、リンク先にランディングページを設定した場合は流入数と同じです。
Web広告の目的が集客の場合、広告シミュレーションではクリック数を重視します。また、広告目的が流入後のコンバージョン(商品購入や資料請求など最終的に達成したい成果)の場合もクリック数が重要になります。コンバージョン率がわかっていればクリック数からコンバージョン数を求められるためです。
コンバージョン数の求め方は、以下のとおりです。
コンバージョン数=クリック数 × コンバージョン率(%)
クリック数やコンバージョンについて、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご確認ください。
クリック単価
クリック単価は広告1クリックあたりの広告費のことで、「広告費÷クリック数」で算出できます。クリック単価はリスティング広告のように、クリックに応じて費用が発生する「クリック課金型」広告の予算を見積もるために重要な指標です。
また、クリック単価をみると、競合が多いかどうかもわかります。Yahoo!広告などの媒体では、クリック単価を入札してオークション形式で落札する仕組みなので、需要が高いキーワードや広告枠ほどクリック単価が上がるためです。仮にクリック単価が高すぎれば、キーワードを変更するか、違う出稿先を探すなどの対策が可能です。
インプレッション数・リーチ数
インプレッション数とリーチ数は、どちらも広告の表示数に対する指標です。しかし、インプレッション数は広告表示回数で、リーチ数は広告を表示されたユーザー数という違いがあります。例えば、1ユーザーが広告を2回見た時点では、インプレッション数は2回、リーチ数は1です。
広告シミュレーションでインプレッション数・リーチ数を重視するのは、認知度向上やブランディングのために広告を出稿する場合です。どちらを選ぶかは、広告の戦術などによって変わります。例えば、商品名を覚えてもらいたい場合は、インプレッション数に注目します。
インプレッションやリーチについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
コンバージョン数・コンバージョン率
コンバージョン数とは、商品購入や問い合わせなど最終目標に定めた行動を起こしたユーザーの数です。
一方、コンバージョン率は「コンバージョン数÷セッション数×100」で計算します。セッション数とは、ある期間内でのユーザーの訪問数です。例えば、10人がECショップに訪問し、うち1人が商品を購入すれば、コンバージョン率は「1÷10×100=10%」です。
Web広告では、測定可能なコンバージョンを設定します。そのため、すべての施策の広告シミュレーションでコンバージョン数とコンバージョン率は重要です。
コンバージョン単価
コンバージョン単価とは、1つのコンバージョンにかかる広告費のことで、「広告費÷コンバージョン数」で算出できます。コンバージョン単価をみれば、広告の費用対効果が推測できます。例えば、コンバージョンが商品購入なら、コンバージョン単価がわかれば広告費に対する売上や利益まで予測できるでしょう。
仮に、コンバージョン単価が商品1つから得られる利益より大きい場合は、赤字になります。広告シミュレーションでこのような結果が出た場合は、広告を出稿するべきではありません。
広告シミュレーションを作成する手順
ここでは、広告シミュレーションを作成する手順を4つに分けて解説します。
広告を出稿する目的・目標を決める
はじめに、広告を出稿する目的・目標を決めます。広告配信で得たい成果や、ユーザーに取ってほしいアクションなどを考えましょう。例えば、広告で得たい成果は100ユーザー以上の新規顧客獲得、ユーザーに取ってほしいアクションはランディングページからの定期購入申し込みなど、具体的に決めておきましょう。
広告シミュレーションをおこなう際には、出稿したいキーワードや広告掲載希望のWebサイトなどの条件を入力します。そのため、一般的なマーケティング施策に比べて、目的や目標も具体的に決めておくことが必要です。
ターゲットの選定をおこなう
次にターゲットの選定をおこないます。どのようなユーザーに広告を届けたいのか、自社の商品・サービスに関心があるユーザー層の特徴を検討しましょう。よく用いられるターゲティングは年齢、性別、地域、関心のあるカテゴリーなどの設定です。リスティング広告の場合は、自社の強みや個性にマッチする競合の少ないキーワードも選びましょう。
ターゲットの設定を検討する際には、最初に決めた目標を達成できるかどうか逆算して考えることも大切です。例えば、商品購入が目標なら、ランディングページや自社サイトで離脱する割合を考えると、最低限確保しなければならないインプレッション数やリーチ数を逆算できます。ターゲットを絞りすぎると、最初の接点で目標達成が困難になるので気を付けましょう。
配信する広告媒体を絞る
ターゲットと広告予算が決まったら、配信に適した広告媒体を絞ります。広告媒体の種類としては、ディスプレイ広告やリスティング広告、SNS広告などがあります。
また、媒体によって主なユーザー層が違うことにも注意しましょう。ユーザー数が少ない媒体やユーザーが若年層に偏っている媒体もあれば、Yahoo!広告のように業種や業態を選ばずに配信できる媒体もあります。
広告シミュレーションを活用する際には、シミュレーションツールの有無や使いやすさも考慮しましょう。有料ツールの導入が必要な媒体やシミュレーション精度が低い媒体では、広告運用の難易度が上がります。
シミュレーションに用いる指標を決める
クリック数やインプレッション数、コンバージョン単価など、広告シミュレーションに活用する指標を決めます。各指標がシミュレーション評価の大事な要素になるので、広告シミュレーションで確認すべき指標を参考に決めましょう。
広告運用結果とシミュレーションを比較するポイント
広告運用後に広告シミュレーション結果と比較する際には、予想より成果が低かった指標に注目しましょう。この点を改善できれば、PDCAサイクルを回して、より効率がよい広告運用に変えていける可能性があります。広告シミュレーションは広告運用前に実施するイメージがありますが、事後の比較も同じくらい重要です。
例えば、リスティング広告のクリック率が劣っていれば、検索クエリ(ユーザーが実際に入力した検索語句)を調べて、ユーザーニーズに合ったキーワードに変更します。また、コンバージョン率が低く、広告の訴求力が疑われる場合は、ランディングページのパターンを複数作り、ABテストで比較検証するのが効果的です。
このように、広告シミュレーションと比較すると、誤差が発生した箇所に注目し、問題解決のための仮説を立てて検証しやすくなります。
検索クエリやABテストについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
シミュレーションが難しいと感じるならYahoo!広告へ
経験を積んだWeb広告の運用担当者でも、シミュレーションと実運用の結果が乖離してしまうことはめずらしくありません。広告運用を始めたばかりだと、迷ってしまうこともあるでしょう。
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事前の広告シミュレーションで意思決定の質を高めよう
広告運用前に広告シミュレーションを実施しておけば、広告の出稿先やキーワードの選定に役立てられます。また、効率的な予算配分や将来の収益予測などもできるようになります。広告シミュレーションのクリック数やコンバージョン率などの各指標を分析して、効率的な広告運用に役立てましょう。
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