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ビッグワードとは?主な特徴とリスティング広告との相性を解説
ビッグワードとは、検索数が多いキーワードのことです。検索するユーザーが多い分、もし検索結果の上位に自社サイトを表示できれば、多くの流入が見込めます。しかし、SEO対策ですぐに検索結果の上位に表示させることは難しいため、リスティング広告を活用する企業も少なくありません。
本記事では、ビッグワードの特徴やリスティング広告にビッグワードを設定するメリット、注意点などをご紹介します。ビッグワードとリスティング広告の特徴を知り、広告運用の成果を高めましょう。
目次
1. ビッグワードとは?
Webマーケティングで使われるビッグワードとは、検索エンジンで多くのユーザーから検索されるキーワードのことです。具体的な例として、「クレジットカード」「生命保険」「格安スマホ」などのキーワードがビッグワードに挙げられます。また、「漫画 無料」「時計 修理」などの複合ワードもビッグワードに分類されます。
ビッグワードの特徴は、単ワードが多く、抽象的で汎用的なワードであることです。多くのユーザーからさまざまな検索意図で検索されるため、その数が多くなります。そのため、検索上位に自社サイトが表示される、もしくはリスティング広告が掲載されると、短期間で多くのアクセスが見込めます。
ビッグワードと対比される用語は、スモールワードやミドルワードです。スモールワードはビッグワードの反対で、検索数が少ないキーワードを意味します。一方ミドルワードは、ビッグワードとスモールワードの中間の検索数のキーワードです。
2. ビッグワードの主な特徴
ビッグワードの特徴は、検索数が多いこと、多様な検索意図が含まれていること、競争が激しいことです。ビッグワードでの上位表示を目指す前に、以下の特徴を確認しておきましょう。
2.1. 月間の検索数が多い
一般的にビッグワードの月間検索回数は、1万回以上とされています。ただし、厳密な定義はないため、あくまで目安にしておきましょう。
仮に月間検索回数が1万回のビッグワードで、検索上位に自社サイトが掲載されるようになったとします。この場合、ユーザー数に対するクリック率が10%なら、自社サイトへ月に1,000人を集客できる計算になります。
2.2. さまざまな検索意図が内包されやすい
ビッグワードは数多くのユーザーが多様な検索意図で入力しているため、検索意図が見えにくい傾向があります。例えば、「そば」で検索すれば、そばのレシピ、歴史、有名なそば屋、さらにはそばに関連した最近のニュースなど、多様な情報が検索上位に掲載されています。
したがって、さまざまなユーザーニーズに応えるためには、コンテンツに網羅性を持たせることが必要です。SEO対策で検索上位サイトの内容を盛り込むことが多い理由も、ユーザーニーズを満たすためです。検索エンジンは、網羅的な内容を持つサイト、つまり多くのユーザーのニーズを満たすサイトを高く評価する傾向があります。
ただし、企業にとっては、検索結果の上位表示はあくまで中間目標に過ぎません。自社の商品やサービスに無関係なユーザーからのアクセスが増えても、成果につながらない可能性があるからです。さまざまな検索意図が内包されるビッグワードでは、具体的な施策につなげにくい傾向もあることを知っておきましょう。
2.3. 競合サイトが多い
ビッグワードは短期間で多くのクリック数が見込めることから、上位表示しようと競争が熾烈(しれつ)です。特にビジネスにつながりやすいキーワードは、大企業が運営しているメディアや各企業の公式サイトなどが上位表示を狙っています。さらには、中小企業や個人のアフィリエイターも、上位表示を目指してコンテンツを制作しています。
競合サイトが多いなか、上位表示を獲得するのは容易ではありません。上位表示するためには、ユーザーニーズに応える質の高いサイトやコンテンツを作る必要があります。
また、これらは短期間で模倣される可能性があるため、定期的なブラッシュアップも欠かせません。資金や人的リソースにどれほどの余裕があるのか、事前に見積もっておきましょう。
3. ビッグワードとSEO
SEO対策においてビッグワードは重要です。検索エンジンの上位に表示されることで、多くのユーザーからの流入が期待でき、Webサイト上での認知度や集客力の向上が期待できます。
しかし、ビッグワードで検索上位を獲得することは、決して容易ではありません。多くの競合他社も同じキーワードで上位表示を狙っているため、激しい競争が繰り広げられています。
そのため、ビッグワードでの上位表示を実現するには、長期的な戦略と持続的な努力が必要です。例えば、コンテンツの質や量の改善、Webサイトの最適化、そして外部リンクの獲得など、多岐にわたる施策を継続的に実施する必要があります。
4. ビッグワードとリスティング広告の相性
リスティング広告はビッグワードと相性がよく、効果的に活用できます。ビッグワードをSEO対策で上位表示するのは難しいですが、リスティング広告では少ない工数で検索結果画面に広告を掲載できます。また、繁忙期に広告を停止するなど、タイミングを調整することも可能です。
リスティング広告を活用しない場合、成果が出るまで数カ月かかる、上位表示されても競合会社に置き換えられてしまうなどの事案が起きるかもしれません。また、ビッグワードで上位表示させるには、SEOやマーケティングに関する専門的な知識も必要です。そのため、短期的に成果を出したい場合は、リスティング広告が向いているといえます。
特にリスティング広告を有効活用できるのは、企業名、商品名、サービス名の認知が進んでいる企業です。この場合はビッグワードと関連して、企業名や商品名などのキーワードも検索されやすく、広告の表示回数が増えます。
リスティング広告については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
5. ビッグワードをリスティング広告で配信するメリット
リスティング広告のキーワードにビッグワードを登録すると、短期間で成果を出せ、広告運用を改善できる可能性があります。ここでは、ビッグワードをリスティング広告で配信するメリットについて詳しくご紹介します。
5.1. 広告の表示回数が多くなる
ビッグワードは検索数が多いため、短期間に何度も広告を表示したい場合に向いています。そのため、認知度向上やブランディングを目的とした広告に適しています。リスティング広告は、複数キーワードを掛け合わせるほど、特定のニーズを持った顕在層に絞れることがメリットです。しかし、ビッグワードを使えば、広範囲に広告を表示することもできます。
5.2. 新たな検索キーワードが発見できる
たくさんのユーザーが検索するビッグワードをキーワード登録しておくと、関連するさまざまな検索語句に反応し、広告が表示されることがあります。例えば、ビッグワードと広告の説明文に含まれたキーワードが関連付けられたり、自社サイトの内容と連動したりして、特定のユーザーに広告が表示されます。
これらの履歴は、Web広告の管理画面から検索クエリと呼ばれる検索意図やニーズのレポートで確認できます。そこで追加するべきキーワードを見つけたり、予想していなかったユーザーニーズを発見できたりすることがあります。
5.3. サイト内の問題点を発見しやすくなる
ビッグワードでリスティング広告をおこなうと広告表示数や流入数が多くなるため、データが短期間で集まり、課題や問題点を発見しやすくなります。顧客データが不足している場合や、素早くサンプル数を集めたい場合などは、ビッグワードを活用しましょう。
例えば、ランディングページのABテストを実施したい場合は、スモールワードではなかなか検証が進みませんが、ビッグワードであれば短期間で済みます。また、多くのユーザーをサイトに誘導できれば、サイト内の行動データも集まります。どのページのアクセスが多かったのか、どこで離脱したのかなどを分析して、迅速にPDCAを回せるでしょう。
6. ビッグワードをリスティング広告で配信する際の注意点
膨大な数の流入があるビッグワードのリスティング広告では、予算やアクセス状況を適切にモニターする必要があります。また、競合サイトの調査を実施することも重要です。
ここでは、ビッグワードをリスティング広告で配信する際の注意点について、詳しくご紹介します。
6.1. 競合サイトの調査をおこなう
ビッグワードは競合が多いため、競合サイトを研究し、タイトルや説明文を工夫しなければなりません。ビッグワードの検索結果では、ユーザーがリスティング広告同士を比較検討しやすい傾向があります。また、大手企業もリスティング広告を出稿しているため、信頼度や知名度で不利になるケースもあります。
自社広告をクリックしてもらうためには、自社の強みやオリジナリティが何かを検討し、競合他社と差別化を図りましょう。訴求ポイントを変えてみるのもよい方法です。
6.2. 予算の消化状況を見極める
ビッグワードは検索数が多く、クリック数も多くなりがちです。ただし、多様なユーザーが集まるため、自社の商品やサービスにあまり関心がないユーザーもクリックする可能性があります。結果として、広告費を早期に使い切ってしまうリスクもあります。
そのため、ビッグワードはミドルワードやスモールワードよりも、入札単価の設定や予算の消化状況の確認をこまやかにする必要があります。広告を掲載したい期間が決まっている場合は、予算配分も考えなければなりません。
6.3. 除外キーワードを設定する
キーワードを設定する際には、登録されたキーワードと照らし合わせ、どのような場合に広告を表示するかを決定します。その方法をマッチタイプといいます。マッチタイプには「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」の3種類があり、検索数が多いキーワードでも、親和性が低いキーワードや成果につながらないと思われるキーワードは除外しましょう。
除外キーワード(対象外キーワード)を設定すると、そのキーワードを使って検索したユーザーに広告が表示されなくなります。その結果、自社商品やサービスと関連性の低いユーザーの流入を減らすことができ、商品購入や問い合わせなどのコンバージョン率も高まります。
例えば、サプリを取り扱うECショップが「サプリ」をキーワード登録したとします。すると、「サプリ 健康」のように関連性が高いキーワードだけでなく、「サプリ 英語」や「サプリ 売りたい」などで検索された場合も、広告表示されることがあります。この場合、「サプリ 英語」「サプリ 売りたい」を除外キーワードに指定して、広告を停止します。
キーワードのマッチタイプについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
7. リスティング広告のはじめ方
リスティング広告を始める際に、まずはプラットフォーム上でのアカウントを解説します。ここでは、Yahoo!広告 検索広告を例にまとめました。
7.1. アカウントを開設する
Yahoo!広告のリスティング広告プラットフォームを利用するには、まず専用のアカウントを取得します。Yahoo!広告では、3つのステップで簡単にアカウントを開設できます。
「Yahoo!広告 広告管理ツール」にログインし、月間予算に基づいてキャンペーンの日予算とクリック単価を設定します。
キャンペーン、広告グループ、キーワード、広告を作成し、広告費用を入金します。作成した広告は、Yahoo!広告のガイドラインに従って審査されます。
広告審査が完了し、入金した広告費用がアカウントに反映されると、広告掲載が開始されます。広告の審査状況は、広告一覧画面で確認できます。
アカウントを開設後、広告主は広告運用の基盤となる「キャンペーン」を設定できるようになります。キャンペーンは、複数の広告を管理できる枠組みです。
例えば、季節ごとのプロモーションや特定の製品ラインに焦点を当てた広告群をまとめて運用が可能です。さらに、各キャンペーンの中には「広告グループ」があり、具体的な要素が管理されます。広告グループでは、実際にユーザーの目に触れる広告文が作成され、関連するキーワードが設定されます。
これらのキーワードに対して、広告主が支払ってもよいと考える金額、つまり入札額が設定されます。入札額の設定は、広告の表示頻度や位置に直接影響を与える要素となり、効果的な広告運用の鍵となるでしょう。
下記ではYahoo!広告のアカウント作成方法をわかりやすく解説しているので、参考にしてください。
7.2. キーワードを選択する
リスティング広告におけるキーワードは、ビッグワード、ミドルワード、スモールワードの3つに分類されます。前述の通り、ビッグワードは広範囲のユーザーにリーチでき、検索回数が多くなるのが特徴です。例えば「靴」や「パソコン」などの一般的な単語が該当します。
しかし、ビッグワードは多くの競合他社も対策するキーワードのため広告主と競合することになり、結果としてクリック単価が高くなりがちです。
一方、ミドルワードやスモールワードは、より具体的な検索意図を持つユーザーにリーチできる利点があります。例えば「ランニング シューズ」や「ノートパソコン 軽量」といった、より詳細な検索クエリに相当するため、複合ワードとも呼ばれます。
検索量はビッグワードに比べて少なくなりますが、ユーザーの具体的なニーズに合致しやすく、コンバージョン率が高くなるでしょう。広告戦略を効果的にするには、これらのワードを組み合わせて使用することで、幅広いユーザー層へのアプローチと、具体的なニーズを持つユーザーへの的確なリーチを両立させることが可能です。
7.3. 広告を作成する
キーワードと入札金額の設定が完了したら、次のステップは実際の広告の作成と出稿です。リスティング広告は主に、以下の3つの要素で構成されます。
●タイトル
●説明文
●リンク先URL
特に、タイトルと説明文の作成には細心の注意を払う必要があります。なぜなら、タイトルと説明文はユーザーが最初に目にする部分で、広告の効果を大きく左右するからです。
効果的な広告を作成するうえでもっとも重要なのは、ユーザーの期待に応えることです。そのためには、まず検索されたキーワードと広告内容の関連性を高めなくてはなりません。
8. ビッグワードでリスティング広告を効果的に活用する方法
ビッグワードでリスティング広告を効果的に活用する方法を、6つまとめました。
8.1. 着目すべき指標を理解する
リスティング広告を効果的に活用するには、まず広告運用に関する指標を理解することが不可欠です。CV(コンバージョン)、CVR(コンバージョン率)、CPA(コンバージョン単価)は、広告の成果を測定し、最適化するための指標となります。これらの指標をきちんと理解し、分析することで、広告主は投資対効果を高めた戦略を立てられます。
>「リスティング広告のコンバージョン(CV)とは? 意味や種類、計測・改善方法を紹介」を読む
>「CVRとは? 重要性や目安、改善方法、CTRとの違いも紹介」を読む
>「CPAとは? 設定方法や活用するメリット・注意点を解説」を読む
8.2. 掲載順位が決まる仕組みを理解する
検索結果ページに複数のリスティング広告が表示される場合、上位に表示されるほどCTRが高くなる傾向があります。これは、ユーザーの目線が自然とページ上部に集中しやすいという潜在的な行動に基づいています。
また、リスティング広告の掲載順位は、単純に入札額の高さだけで決まるわけではありません。実際には、オークション形式で順位が決定されます。オークションでは、各広告主が設定した入札額に加えて、広告の品質スコアも考慮されます。品質スコアは、広告の関連性、クリック率の予測値、コンテンツの品質などさまざま要素から算出されます。
8.3. マッチタイプを変えてテストを実施する
マッチタイプとは、検索キーワードに対して広告がどのように表示されるかを決定する設定のことです。マッチタイプは広告の表示範囲と精度に大きな影響を与えるため、適切な選択により広告効果を得られます。
部分一致は、設定したキーワードを含む幅広い検索クエリに対して広告を表示させられ、新しい有望なキーワードの発掘やより多くのコンバージョン機会を得られる可能性が高まります。例えば、「スーツ」というキーワードで部分一致を設定すると、「就活生向けリクルートスーツ」や「洗えるスーツ」などの検索にも広告が表示されるかもしれません。ただし、意図しない検索クエリにも広告が表示されるリスクを伴い、結果として無駄なクリックが増える可能性があります。
一方、完全一致は設定したキーワードと完全に一致する検索クエリにのみ広告を表示します。意図したユーザーにのみ広告を表示できるため、無駄なクリックを最小限に抑えられるのが利点です。しかし、この厳密な制限は同時に、新しいキーワードの発掘が難しくなります。
各マッチタイプにはメリットとデメリットがあるため、十分に理解したうえでテストすることが重要です。
8.4. ビッグワードとミドルワード、スモールワードを使い分ける
ビッグワード、ミドルワード、スモールワードを効果的に使い分けることは、リスティング広告の成功において重要なポイントです。
各キーワードタイプの費用対効果を正確に把握するために、カスタムテストを実施しましょう。特にビッグワードは、予算を急速に消化する傾向があるため、同じ予算や条件下で異なるキーワードタイプを比較することで、より明確な成果分析が可能です。
さらに、カスタムテストをおこなうことで、同一キーワードに対して異なるマッチタイプを設定し、パフォーマンスを比較できます。テストを通じて得られた診断は、予算配分や入札戦略に活用でき、リスティング広告全体の効果を向上させられるでしょう。
8.5. リターゲティング広告と併用する
リスティング広告とリターゲティング広告の併用も、効果的な広告戦略の一つです。ビッグワードで獲得したサイト訪問者に対し、ターゲティング広告を通じて再度アプローチすることで、ブランド認知度だけでなく、コンバージョン率も高められます。
また、検索リターゲティングを活用し、過去の訪問者に対して入札単価を上げることで再訪問を促し、購買意欲の高いユーザーを獲得できます。ただし、広告配信のターゲットや設定によって効果は大きく異なるため、継続的なテストと検証が不可欠です。
さまざまなセグメントを試し、データに基づいて最適化することでリターゲティング広告の効果が発揮でき、全体のコンバージョン率とROI(投資収益率)を改善できます。
8.6. SEOと併用する
多くのユーザーにアプローチするには、リスティング広告とSEOを併用することが効果的です。SEOによって獲得される自然検索(オーガニック検索)の結果は、検索結果ページの広告枠の下に表示されるため、併用することで結果的にユーザーの目に触れる機会が増え、ブランドの存在感を高めることが可能です。
また、SEOを適切におこなうことで、長期にわたりユーザーを獲得できます。
9. 認知度の向上や流入数増加が見込めるビッグワード
検索ボリュームの多いビッグワードは、短期間の認知度の向上や、自社サイトへの流入数を増やす可能性のあるキーワードです。一方、良質なコンテンツを作り、SEO対策を実施しても上位表示させることは簡単ではありません。
一方で、Yahoo!広告 検索広告は初心者でも少額ですぐに広告掲載を開始することができます。専門スタッフのサポートも充実していますので、ぜひご活用ください。
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