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Webマーケティング入門 公開日:2021.08.19 更新日:2024.07.01

リスティング広告のキーワードの選び方!準備や手順を徹底解説

Yahoo!広告 検索広告

リスティング広告は、選択したキーワードで効果が大きく変わる広告手法です。場合によっては思うようにクリックされなかったり、クリックされてもコンバージョンまで至らなかったりします。そうなると、広告費用がかかるばかりで成果がまったく得られない結果になりかねません。

 

本記事では、リスティング広告で成果を出すためのキーワードの選定方法を紹介します。キーワードを適切に選定するために必要な準備や具体的な選定手順、注意点などを解説しているのでぜひ参考にしてください。

目次

1. リスティング広告のキーワードとは?

リスティング広告は、設定したキーワードがユーザーに検索されることで表示されます。リスティング広告におけるキーワードとは、広告を出稿する際に設定するテキストであり、ユーザーがどのような言葉で検索したときに広告を表示させるかを決定するものです。

 

検索エンジンを利用するユーザーは自身の興味や関心に基づきキーワードを入力します。そのため、表示された広告が検索の意図に一致していればクリックされる可能性が高まります。

 

また、クリックして訪れた先のWebサイトで商品やサービスに魅力を感じれば、サイト内で購入や申し込みなど、ユーザーが何らかのアクションを起こすことが期待できます。

 

リスティング広告のキーワードはビジネスの成功に直結する要素であり、慎重かつ的確な設定が必要です。リスティング広告の基本情報に関しては、下記の記事をご覧ください。
 

2. リスティング広告のキーワードを考える前の準備

リスティング広告のキーワードを適切に選定するには、選定基準となる情報が必要です。そのため、まずは準備段階としてターゲットとなるユーザー、自社商品・サービス、競合に関する情報を集めましょう。

 

具体的な方法は下記の4つです。

 

●  ターゲットユーザーを設定する
●  自社の商品やサービスの強み・弱みを知る
●  口コミやお客さまの声からヒントを得る
●   競合調査をする

 

それぞれを以下でお伝えします。

2.1. ターゲットユーザーを設定する

まずはターゲットとするユーザーの属性や特徴、ニーズを整理します。 男性向けなのか女性向けなのか、どのくらいの年齢層がメインターゲットなのか、どのような悩みやニーズを抱えているのかを細かく洗い出していきましょう。その過程で、ターゲットユーザーが検索しそうなキーワードを絞り込むことができます。

 

逆にターゲットが検索しないであろうキーワードも整理しておくと、広告表示対象から除外できます。例えば商品の価格帯が高めで、安さよりも質を重視するターゲットユーザーにアプローチしたい場合は「安い」「リーズナブル」などのキーワードを除外し、親和性の低いユーザーを対象外にすることができます。

 

また、「求人」「アルバイト(バイト)」「パート」など同じ要素を指す言葉は、仕事探しという共通性はあっても年齢や性別、目的で使用意図が異なる場合もあります。正社員の働き口を探している方は「求人」を、学生であれば「バイト」や「アルバイト」を、主婦層は「パート」などのキーワードで検索する可能性が高いでしょう。ターゲットとなる世代に合わせたキーワードを取捨選択することが大切です。

2.2. 自社の商品やサービスの強み・弱みを知る

自社の商品やサービスに適したキーワードを選ぶには、自社商材のことをしっかり理解しておく必要があります。より深く商材を知るために、商品やサービスの開発者や開発に関わった人に話を聞いてみてください。具体的には、以下のような項目をヒアリングするとキーワード選定の参考になります。

 

●  商材の強み・弱み
●  ターゲット層
●  商圏エリア
●  競合となる企業や商品
●  KGIやKPI など

2.3. 口コミやお客さまの声からヒントを得る

自社商品や類似商品に関する口コミ、お客さまへのアンケート結果などからキーワードを拾うこともテクニックのひとつです。ユーザーの声には潜在的なニーズが隠されている可能性が大いにあります。貴重な情報源ととらえ、丁寧にチェックしましょう。

 

商品やサービスへの口コミを集めるには、SNSや口コミサイトなどをチェックします。実店舗を運営している場合は、お客さまから寄せられた質問や感想を活用するのもよいでしょう。他にもアンケートは対面やインターネット調査、メールなど多くの方法があるため、実施しやすいものから取り組んでみてください。

 

キーワード選定のためのアンケートを実施するときは、以下のような質問項目を用意するのがおすすめです。

 

●  年齢や性別などのユーザー属性
●  商品を知ったきっかけ
●  商品を購入した理由
●  商品への満足度
●  商品の特に気に入っている点 など

2.4. 競合調査をする

多くのユーザーが検索しているキーワードは、検索ボリュームが大きくなるためその分クリックされる余地も大きくなります。しかし競合が多いとキーワード単価が上昇し競争が激しくなるため、十分な量のクリック数を確保できない可能性が出てきます。

 

そういった事態を避けるため、競合がどのようなキーワードで広告を出稿しているのか、逆にどのようなキーワードでは出稿していないのかを調査してみましょう。同時に、競合の商品と自社商品の共通点と相違点を調べたうえで、ユーザーにとってプラスとなる、競合にはないポイントをキーワードとして洗い出しましょう。複数のキーワードを掛け合わせたロングテールキーワードを狙うのも有効です。

 

下記記事では、競合調査の進め方やフレームワーク、注意点などを解説しているので、ぜひ参考にしてください。

3. リスティング広告のキーワードの決め方

キーワード選定に必要な情報を集めたら、下記3つの手順で選定を進めます。

 

●  軸となるキーワードを決める
●  掛け合わせるキーワードを選ぶ
●  キーワードをブラッシュアップする

 

各手順を見ていきましょう。
 

3.1. 軸となるキーワードを決める

キーワードの洗い出しが終わったら、商品・サービスを知ってもらうための軸となるキーワードを決めます。サプリメントの販売であれば、「サプリメント」や「サプリ」など、商材を端的に表す名詞が軸となるでしょう。

3.2. 掛け合わせるキーワードを選ぶ

軸となるキーワードと掛け合わせるキーワードを組み合わせ、一つのフレーズを作っていきます。例えば「サプリ」を軸にする場合、「サプリ ビタミンC」「サプリ シニア」「サプリ 飲みやすい 粉末」などが掛け合わせキーワードになります。また、「シニア」の代わりに「高齢者」などの類語も検討します。

 

検索窓に表示されるサジェストキーワードもチェックしてみましょう。実際の検索実績などをもとに予測されるキーワードのため、掛け合わせキーワードを選ぶときの参考になります。

3.3. キーワードをブラッシュアップする

最後に、ターゲットやニーズを踏まえながら作ったキーワードをブラッシュアップします。ターゲットが検索しないと思われるキーワード、商品属性に合わないキーワード、商品を利用するシーンにそぐわないキーワードが入っていないかを確認します。
 

4. リスティング広告で狙うべきキーワード

ここでは、リスティング広告で狙うべきキーワードの種類を3つ紹介するので、確認しておきましょう。

使用がNGとなっているキーワードに関しては、下記記事で紹介していますので合わせてご確認ください。


 

4.1. 単ワード(ビッグワード)

単ワードとは単一の検索キーワードのことで、以下のようなものをいいます。

 

●  転職
●  海外旅行
●  ノートパソコン など

 

単ワードのなかには、ビッグワードといわれる検索数が特に多いキーワードもあります。検索ニーズの高いキーワードは入札単価が高めですが、広告を掲載できれば幅広い層へアプローチが可能です。

 

ビッグワードに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

 

4.2. 指名キーワード

指名キーワードとは、企業名やブランド名、商品名など固有の名称のことです。例えば、以下のようなものです。

 

●    LINEヤフー株式会社
●    LINE広告
●    Yahoo!広告
●    Yahoo! JAPAN など

 

指名キーワードは比較的競争率が低いため入札単価が低くなりやすく、広告費を抑えたい場合でも狙いやすいのがメリットです。ただし、指名キーワードで検索するのはすでに自社や商品・サービスのことを認知しているユーザーです。

 

そのため、関連する商品ジャンルやテーマに興味関心を抱いているものの、まだ自社や商品・サービスを認知していないユーザー(潜在層)には広告を掲載しにくい点に注意しましょう。

 

4.3. 掛け合わせキーワード

掛け合わせキーワードは、2語以上の単語を組み合わせたキーワードです。以下のように、ユーザーの検索意図やニーズを予想して複数のキーワードを設定します。

 

●  学習塾 小学生
●  化粧水 30代 女性
●  賃貸マンション 東京都 など

 

2〜3語以上を掛け合わせたキーワードは、入札単価が低くなる傾向があります。

 

5. リスティング広告の予算に応じた狙うべきキーワード

ここでは、月の広告予算によって狙うべきキーワードを紹介します。
 

5.1. 予算:~30万円

基本的に、競合の多いキーワードは入札単価が高く、多くの予算が必要です。月の予算が30万円以下の場合は、競合が比較的少ないと考えられる自社の社名や商品名などの指名系キーワードや業界キーワードを狙いましょう。

 

5.2. 予算:31万円~50万円未満

月の予算が31万円から50万円未満の場合、月30万円が予算の場合よりも広いターゲットを狙えます。例えば、今すぐではないものの近いうちに検索されると考えられるキーワード(業界キーワード)などが該当します。
 

5.3. 予算:50万円~

月の予算が50万円を超えると、より検索ボリュームの大きいキーワードや競合の多いキーワードも狙えるようになります。例えば、指名系キーワードや自社の業界キーワードに加えて、近しい業界キーワードも設定してターゲットの幅を広げてみましょう。

 

リスティング広告の費用や予算は下記記事でも解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。

 

6. キーワードの「マッチタイプ」とは?

マッチタイプとは、登録されたキーワードと照らし合わせて、どのような場合に広告を表示するかを決定する手法です。

 

マッチタイプには「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」の3つの種類があります。「サプリ ビタミンC」というキーワードを例にそれぞれの違いを見ていきましょう。
 

6.1. 完全一致

登録キーワードと検索キーワードが完全に一致した場合、または類似パターン(意味が同じ場合や順番が入れ変わった場合)に該当した場合に広告を表示します。

 

完全一致のキーワードとして「サプリ ビタミンC」を設定した場合、表示される・されない例は以下のようになります。


 

表示される 表示されない
サプリ  ビタミンC サプリ
ビタミンC サプリ ビタミンC
ビタミンCのサプリ サプリ 安い
サプリメント ビタミンC サプリ ビタミンC 安い

6.2. フレーズ一致

検索キーワードのなかに登録キーワードと一致するフレーズが含まれていた場合に広告を表示します。表記ゆれがあっても表示されます。

 

完全一致の場合は登録していないキーワードが含まれると表示されなくなりますが、フレーズ一致の場合は登録キーワード+登録外キーワードであれば表示されます。

 

フレーズ一致のキーワードとして「サプリ ビタミンC」を設定した場合、表示される・されない例は以下のようになります。

 

表示される 表示されない
サプリ ビタミンC サプリ 安い
ビタミンC サプリ ビタミンC 食品
サプリ ビタミン
サプリ ビタミンC 安い
ビタミンC 安い ビタミンC

6.3. 部分一致

登録キーワードの類義語や関連性のある検索キーワードに対しても広告を表示します。表記ゆれ、誤字、類義語などを含んでいても表示されます。

 

部分一致のキーワードとして「サプリ ビタミンC」を設定した場合、以下のすべてのキーワードで表示されます。

 

サプリ ビタミンC
ビタミンC サプリ
ビタミン サプリ
サプリメント
ビタミンC
サプリ 安い
ビタミンC 食品
健康食品 ビタミンC

下記記事ではマッチタイプを詳しくまとめています。ぜひ参考にしてください。

7. 複数のキーワードがマッチした場合、どの広告が優先的に表示される?

ユーザーが検索したキーワードと一致する登録キーワードが複数あった場合、どの広告が優先的に表示されるのでしょうか。

Yahoo!広告 検索広告では、Yahoo! JAPANや提携パートナーサイトの検索画面でインターネットユーザーが検索した語句(検索クエリー)と、アカウントに登録されたキーワードの類似性に基づいて、広告が表示されます。

※検索広告のマッチタイプ「部分一致」は2024年7月16日に「インテントマッチ」に名称変更しました。 なお、機能面での変更はありません。詳細はお知らせをご確認ください。

 

1.  検索キーワードと同一で、かつマッチタイプに「完全一致」のキーワード
2.  スペル修正された検索キーワードと同一で、かつマッチタイプが「完全一致」のキーワード
3.  検索キーワードと同一で、マッチタイプが「フレーズ一致」or「インテントマッチ」のキーワード
4.  スペル修正された検索キーワードと同一で、マッチタイプが「フレーズ一致」or「インテントマッチ」のキーワード
5.  検索キーワードとの関連性とオークションランクの組み合わせがもっとも高いキーワード

 

複数のキーワードがマッチした場合の広告掲載は、以下でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

 

 


8. リスティング広告のキーワード選定の注意点

リスティング広告のキーワードを選ぶ際には、いくつか注意点があります。

8.1. 予算からキーワードの上限数を決める

キーワードの入札金額はキーワードの人気と比例します。検索ボリュームが大きいワードは入札価格が高くなりやすいため、人気のキーワードばかり設定してしまうとすぐに予算が消化されてしまいます。特に低予算でスタートするときには、人気のキーワードを絞るか、上限をあらかじめ決めておきましょう。

 

Yahoo!広告には、キーワード単価や必要予算を提案する見積もりサービスがあります。広告運用のプロがサイト訪問増につながる検索キーワードを考え、1クリックあたりの料金目安とあわせた見積りを無料で提供します。ぜひご活用ください。

 

8.2. 競合状況を見て入札単価を決める

リスティング広告を運用するうえで、入札単価も重要なポイントです。入札単価を低く設定すると広告費は抑えられますが、競合が入札単価を高めに設定していた場合、オークションに勝てず広告を表示できません。しかし、入札単価を高めに設定しすぎると広告の費用対効果が悪くなってしまいます。

 

このように、入札単価は低すぎても高すぎても問題です。そのため、狙いたいキーワードにどのくらいの競合がいるのか、しっかり調査したうえで入札単価を決める必要があります。

 

下記記事ではリスティング広告の入札単価を解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。

 

8.3. 除外キーワードの設定をおこなう

検索数が多いキーワードでも、親和性が低いキーワードや成果につながらないと思われるキーワードは除外を検討しましょう。また運用を開始したあとも、消費コストやクリック単価が予算に見合わないキーワードは一定期間の結果を見ながら除外や停止を判断していきます。

 

例えば疲労回復サプリの広告の場合、「サプリ」という語句を部分一致で登録すると、「サプリ 美肌」「サプリ 睡眠機能」など、意図しない検索語句での広告も表示されてしまう可能性があります。そこで「美肌」「睡眠機能」を部分一致で除外キーワードに登録すると、意図しない広告の表示を防ぐことができます。

 

8.4. 設定できるキーワードには上限がある

広告掲載の確率を上げるためになるべく多くのキーワードを設定したいと考えている人もいるかもしれませんが、設定できるキーワード数には上限があります。思いついたものから次々と設定していくと上限をオーバーしてしまい、必須キーワードを入稿できなくなる可能性があるため、注意してください。

 

あれもこれもと設定するのではなく、キーワードを精査して必要なものだけ設定するようにしましょう。

 

9. Yahoo!広告 検索広告でのキーワード作成方法

Yahoo!広告でのキーワード作成は、広告管理ツールから以下の手順にておこないます。

 

1.  広告管理ツールにログインし「検索広告」タブをクリック
2.  「キャンペーン管理」をクリック
3.  左ナビゲーション上段の「アカウント選択」で適切なアカウントが選択されているか確認
4.  「キーワード」をクリックしてから、「キーワード作成」ボタンをクリック
5.  「対象を選択」でキーワードを登録するキャンペーンと広告グループを選択します。
6.  キーワード入力欄で、キーワードを1行に1キーワードずつ入力
7.  「マッチタイプの設定」をクリックし、プルダウンから希望のマッチタイプを選択
8.  「保存」ボタンを押して終了

 

詳しくは以下でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。


 

10. リスティング広告運用後のキーワードの更新・追加について

リスティング広告のキーワード選定は、広告出稿前だけでなく、運用開始後にも適宜おこなう必要があります。

広告の成果に応じてキーワードを適切に更新、追加することで、まだ広告が表示されていない潜在顧客層へ新たにアプローチできます。

 

Yahoo!広告 検索広告では、運用状況に応じてキーワードとキャンペーン予算の最適化案を提案しています。アカウントに適用させることで簡単に利用できるため、効率よく広告運用したい方や広告効果の最大化を図りたい方におすすめです。

最適化提案の詳細や適用方法に関しては下記をご覧ください。

 

11. キーワード選定ではユーザーの気持ちを想像しよう

本記事では、リスティング広告のキーワード選定手順や注意点をご紹介しました。

 

ユーザーがどのような気持ちで検索するか、どのようなことを知りたくて検索するかを考えることで、よりニーズにあったキーワード設定ができます。

 

Yahoo!広告では、広告効果を高めるキーワードの選定をサポートするさまざまなサービスやサポートをご用意しています。コンバージョンに直結する広告運用を、ぜひYahoo!広告で実現してください。

 

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