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潜在層と顕在層とは? ターゲット層別のWeb広告の有効な手法を解説
Webマーケティングでよく使われる言葉として、「潜在層」と「顕在層」があります。それぞれ異なる客層を指す言葉ですが、主に興味関心度の違いで使い分けられます。
本記事では、潜在層と顕在層の違いを解説します。また、Web広告で客層を絞ってターゲティングをおこなう理由や、潜在層と顕在層それぞれに適したWeb広告の種類もご紹介します。Web広告運用の参考にしてみてください。
潜在層と顕在層の違い
潜在層と顕在層は、主に商品やサービスへの興味関心度の違いにより使い分けられます。また、「非認知層」と呼ばれる客層も存在します。ここでは、具体的な特徴の違いを解説します。
潜在層とは?
潜在層は「潜在顧客」とも呼ばれ、自社が扱う商材そのものへのニーズは顕在化していないものの、関連する商品ジャンルやテーマに興味関心を抱いているユーザーを指します。潜在層のユーザーは自社の商材名を認知しておらず、具体的な商品イメージも持っていません。そのため、インターネットで情報を検索する際に、より漠然としたキーワードを使用する傾向があります。
例えば、美容自体に興味はあるものの、具体的な商品イメージが描けていない女性の場合、特定のブランド名や商品名ではなく「化粧水」「シミ」「おすすめ」「美白」などのキーワードで検索する可能性があります。そのため、自社との接点を持つ機会は低くなると考えられます。
顕在層とは?
顕在層は「見込み客」とも呼ばれ、自社商材に関連する商品ジャンルやテーマへの興味関心があり、必要な商材イメージが具体化しているユーザーを指します。そのため、顕在層のユーザーは、潜在層よりも具体的なキーワードを使用して検索します。
例えば、最近増えてきたシミを消したい女性の場合は、「シミ 予防」「美白 化粧水」などのキーワードのほかに、具体的なブランド名や商品名も含めて検索をおこないます。また、過去に自社サイトにアクセスしたユーザーなど、接触の可能性が見込める客層も顕在層に含まれます。
非認知層とは?
非認知層は、自社商材が関わる商品ジャンルやテーマへの興味関心・知識が薄い層を指します。そもそもの課題感やニーズが具体化していない可能性もあるため、非認知層への接触は一般的に難しいとされています。まずは、ニーズを具体化するためのアプローチが必要です。
Web広告でターゲット分けが必要な理由
Web広告は、オンラインでの集客や宣伝に効果的な手法です。Web広告を運用する際に、顕在層や潜在層などのターゲット分けが必要な理由を解説します。
広告を配信する目的が明確になる
Web広告を配信する目的は、認知拡大や会員登録、資料請求促進、購買促進など多岐にわたります。届けたいターゲットの客層によって広告出稿の目的は異なり、効果的なコンテンツも変わってきます。
例えば、ミドル世代向けのイメージが強かったスキンケアブランドが20代向けの商品ラインを展開したい場合、Web広告のターゲットは20代の女性です。この場合、ターゲットのほとんどは潜在層もしくは非認知層にあたります。まずはターゲットの客層に商品を認知してもらう必要があるため、広告配信の目的は認知拡大になります。
このように、ターゲットが定まると、広告の目的が明確化されます。ターゲットに合ったWeb広告が配信できれば、ユーザーに起こしてほしい行動が喚起され、広告を掲載する目的が達成されます。その結果、Web広告の運用効果が高まります。
明確なKPI設定が可能になる
Web広告のターゲット層が明確になれば、Web広告配信で達成したいKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)が設定できます。KPIとは、事業活動の目標達成度や進捗を判定するための定量的な指標です。Web広告運用でも、ゴールに向けて掲げた目的を達成するために、中間目標ベースで把握する指標として活用されています。
例えば、動画を使用したWeb広告の場合、計測可能な指標としては「インプレッション数」「クリック数」「再生回数」「視聴完了数」など挙げられますが、最終的なゴールを達成するための定量的な指標として、どの指標がKPIとして適切か絞り込む必要があります。
前述のスキンケアブランドで、認知拡大のために動画広告を配信する場合、動画がどれほどの人の目に触れたかを把握できる「インプレッション数」や「再生回数」をKPIに設定するとよいでしょう。
まずは届けたいターゲットの客層を明確にしたうえで、ゴールを達成するための中間目標としてKPI設定をおこなうことをおすすめします。
KPIについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご確認ください。
潜在層と顕在層へのWeb広告でのアプローチ方法
ここでは、潜在層と顕在層にWeb広告でアプローチする際に、適切な方法を解説します。
潜在層へのアプローチ方法
潜在層は商品ジャンルに興味や関心はあるものの、購入したい商品の検討段階にはまだ入っていません。そのため、潜在層に興味関心を持ってもらうためには、例えば「ビジュアル的なインパクトが強い」「斬新な面白さがある」など、印象に残りやすいWeb広告を用いるのが効果的です。
潜在層には、まず広告内容そのものへの興味を喚起したうえで、自社サイトへのアクセスを促しましょう。魅力的な広告配信で認知拡大をおこなえば潜在層から顕在層へと移行し、商品購入やサービス申し込みにつながる可能性があります。
顕在層へのアプローチ方法
欲しい商品のイメージが具体化している顕在層は、購入手前の段階まで来ているため、すでに複数の商品を比較検討するフェーズにいる可能性が高いと予測できます。そのため、顕在層向けにWeb広告を活用する場合、他社との差別化を明確に打ち出すことが必要です。
顕在層には、すでに検討段階で自社サイトを訪問したことのあるユーザーも含まれるため、購入の決め手となる情報をWeb広告で訴求しましょう。
各ターゲットに最適なWeb広告の種類
Web広告にはさまざまな種類があります。潜在層と顕在層、それぞれに最適なWeb広告の種類を解説します。
潜在層
潜在層に適した広告には、以下のとおりです。
ディスプレイ広告・バナー広告
ポータルサイトやニュースサイトなどの各種Webサイト、SNSなどに設けられた広告枠に表示される広告全般を指します。多数のユーザーの目に触れやすい場所に表示され、ビジュアル面での印象も強いため、幅広い層への認知拡大に適しています。属性データなどで配信対象を絞り込むことも可能です。また、ディスプレイ広告と同義で使用されることが多いバナー広告も、画像や動画などのクリエイティブを表示する広告です。
ディスプレイ広告やバナー広告については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご確認ください。
「ディスプレイ広告とは? リスティング広告とどう違う? 成功させるコツも解説」を読む
「バナー広告とは? 特徴やメリットデメリット、成功させるコツも解説」を読む
動画広告
動画を使用するWeb広告全般を指します。WebサイトやSNSに設けられた広告枠に表示されるものや、動画の最中に挿入して表示されるものなど、表示パターンはさまざまです。動きやビジュアルでの訴求力の高さから、出稿量が年々増加しています。
動画広告については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご確認ください。
顕在層
顕在層向けのWeb広告は、以下のとおりです。
リスティング広告
「検索連動型広告」とも呼ばれ、検索エンジンで使用されたキーワードに連動して検索結果画面に表示されます。ユーザーが情報検索をおこなうタイミングで表示できるため、顕在層へのアプローチに適しています。
リスティング広告については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご確認ください。
「リスティング広告とは? 初心者でもわかる特徴や費用、運用方法」を読む
リターゲティング広告・ディスプレイ広告
主にディスプレイ広告で用いられる広告手法の1つで、「自社サイトを訪問したことにあるユーザー」にターゲティングを設定し、自社商品をあらためてアピールできます。また、顕在層向けのWeb広告で紹介したディスプレイ広告も、属性データや行動データに基づいたターゲティングが可能なため、潜在層だけでなく顕在層向けのアプローチにも適しています。
潜在層、および顕在層向けの各広告の特徴は、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
Web広告戦略では自社に合う層にアプローチする
Web広告を運用する際、自社の事業状況やフェーズ、取り扱う商材により、アプローチするべき層が変わってきます。そのためWeb広告では、現在のフェーズに合った層に的を絞り、リスティング広告やディスプレイ広告を活用したアプローチが効果的です。
例えば、リスティング広告を活用すれば、すでに商品やサービスの分野に興味関心が高い顕在層に対して、さらなる後押しができます。一方、画像や動画を活用するディスプレイ広告は、受け手の印象に残りやすい特徴から、これから潜在層に向けて認知拡大をしていきたいフェーズに有効です。
事業やフェーズごとに層を絞れば、Web広告を運用する際に細かいターゲティングが可能になるため、より効率的な広告運用が期待できます。
まとめ
顧客層は、自社の商材やジャンルに対する興味関心度のレベルに応じて、潜在層、顕在層、非認知層の3つに分けられます。自社のフェーズや商材からアプローチする顧客層を明確にしてターゲティングすれば、適切な広告運用の目的やKPI設定がおこなえます。
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