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リピート率とは? 計算方法やリピーター率との違い、改善方法を解説
リピート率とは、はじめて商品を購入した顧客のうち、再度購入してくれる顧客の割合です。顧客満足度や事業の成長性の測定にも使えることから、広告運用者やマーケティング担当者は知っておきたい基礎知識です。
本記事ではリピート率とは何か、その重要性やリピーター率との違い、計算方法などを基礎から説明します。また、リピート率を改善したい企業担当者に向け、リピート率が低くなる要因や改善のための対策も解説するので、自社施策にお役立てください。
リピート率とは?
リピート率とは、はじめて商品を購入した顧客のうち、再度購入してくれた顧客の割合のことです。新規顧客が2回目の購入をしないとリピート率は低くなり、再購入するとリピート率は高くなります。リピート率は売上に直結する数字なので、重要視される指標のひとつです。
リピート率に着目すべき理由
次に、マーケティングにおいてリピート率に着目するべき理由を紹介します。
顧客満足度の目安にできる
リピート率は、顧客満足度を明確に判断できる指標です。「商品に満足してくれた人は、また同じ商品を購入してくれる」と仮定すると、リピート率が高ければ、顧客は商品に満足している可能性が高いです。逆にリピート率が低ければ、商品の質や購入者へのアフターフォローなどに問題があるのかも知れません。 顧客管理ツールを使用すれば、リピート率の集計も容易です。アンケートと異なり、手間やコスト、顧客への負担がかかりません。定期的なモニタリングにより顧客満足度の現状を把握できます。
広告費の効率化につながる
リピートしてくれることを目的に広告運用をしている場合、リピート率を分析し、広告の種類やターゲットを変えることで、広告費を効率的に使えます。
例えば、複数の広告を制作してABテストをおこない、リピート率が高いパターンを採用すれば、広告の費用対効果を向上できるでしょう。また、リピート率が低い広告媒体やユーザー層があれば、掲載の停止や回数を減少させて無駄な広告費を減らせます。
リピート率が高い広告を採用すると、その後の広告費の削減にもつながります。一般的に、既存顧客向けのマーケティングコストは新規顧客開拓の5分の1で済む「1:5の法則」が働くとされています。リピート率に着目して既存顧客中心にアプローチすると、効率的なマーケティングを実現できます。
事業の順調な成長につながる
リピート率が高いと、売上が順調に向上する見込みが立ちます。2回目の購入があった顧客は、リピーターになる可能性が高い傾向があるためです。通販業界やトライアル商品を扱う企業では、リピート率のことを「F2転換率」と呼び、特に重視してきました。
2回目の購入から、3回、4回と購入を続けるリピーターが増えれば、1年後、2年後と将来の収益も予測できます。扱う商材によっては、売上の80%を優良顧客が占める「パレードの法則(80:20の法則)」が働くため、高い確率で事業成長を見込めるでしょう。
リピート率の計算方法
リピート率は以下の計算式で求められます。
リピート率(%)=特定期間のリピート顧客数(人)÷累計新規顧客数(人) ×100
具体例として、累計の新規顧客が500人、うち当月に再度購入した人が100人いた場合の月間リピート率を計算すると以下のとおりです。
月間リピート率(%)=100(人)÷500(人)×100=20%
リピーター率との違い
リピート率は、はじめて商品を購入した顧客のうち、再度購入してくれた顧客の割合を表します。一方リピーター率は、特定期間に商品を購入した顧客のうち、リピーターが占める割合のことを指します。
計算式は以下のとおりです。
リピーター率(%)=特定期間のリピート顧客数(人)÷特定期間の総顧顧客数(人)×100
具体例として、1ヵ月間の総顧客数が500人、うち2回目以降の購入者が200人いた場合のリピーター率を計算すると、以下のとおりです。
リピーター率(%)=200(人)÷500(人)×100=40%
リピート率と異なり、リピーター率が高いことは必ずしもよいことではありません。例えば、新規顧客獲得ができずに顧客が減り続け、常連客しか残っていない店舗では、リピーター率が高くなります。
リピーター率とリピート率の違いを図にすると以下になります。
リピート率が低い原因
リピート率が低くなる主な原因は主に3つあります。それぞれの原因について、ここでは詳しく紹介します。
商品やサービスに改善すべき点がある
リピート率が低くなる根本的な原因は、自社商品・サービスにある可能性が考えられます。性能が低かったり、質が悪かったりすれば、顧客は不満を感じて再度購入してくれません。
また、商品やサービスだけではなく、問い合わせに対するレスポンスや商品包装、接客態度などの間接的な問題も考えられます。顧客の満足度は認知から購入までのすべてのプロセスで決まるため、どの部分がボトルネックになっているのか見直す必要があります。
競合他社の方が魅力がある
競合他社の商品・サービスの方が魅力がある場合も、リピート率が低くなる要因です。一度自社の商品を購入しても、価格や品質、サービスの充実度を比較し、他社に乗り換える顧客は多くいます。
競合他社への離脱を防ぐ抜本的な対策は、競合他社の情報を詳しく調査し、性能面、価格面、オリジナリティなどで競争力を付けることです。しかし、これらの対策を早急におこなうのは難しいため、短期的に効果を出したい場合は、広告媒体やターゲット、クリエイティブ訴求を変更するとよいでしょう。
例えば、競合他社より魅力的な訴求ポイントを踏まえた広告作成や、競合他社が出稿していない検索キーワードに絞った広告配信などが考えられます。自社商品やサービスを魅力に感じてもらうためにも、差別化を心がけましょう。
リピーター獲得のための施策が足りない
新規顧客に対して再度購入を促す施策が不足していると、リピート率が低くなります。リピーターを獲得するための施策として、例えばポイントカードの発行や誕生日の特典などの手法があります。これらの施策により、自社ユーザーになることへのお得感や愛着を持ってもらえる確率が高まります。初回購入からあまり期間を開けないよう、再度アプローチをしましょう。
リピート率を改善する方法
ここではリピート率を改善する具体的な方法として、既存顧客向けのマーケティングや顧客との接点拡大、Web広告の活用などを解説します。
購入後のサポート体制を作る
手厚い顧客サポートは、リピート率改善に効果的です。初回購入者は、自社商品の利用方法に慣れていない場合が多いからです。自社商品やサービスを快適に利用してもらえると、リピート率が高まります。
具体的な顧客サポートとしては、以下のような施策が考えられます。
顧客サポートの種類 | 具体例 |
---|---|
アフターフォロー |
|
トレーニング |
|
メンテナンス |
|
リピーター向けの特典を用意する
リピーターになることで得られる特典を用意すると、リピート率を高められます。特典の種類は業態や扱う商品・サービスによってさまざまですが、以下に一例を紹介します。
- リピーター限定のキャンペーンや割引
- 品薄製品の優先的な購入
- 有料の情報・サービスの無料利用
このような特典により、初回購入者に再購入を促せます。また、顧客は特別待遇されることを好むため、自社に愛着を抱いてもらえれば、顧客の囲い込み効果も期待できます。
購入者のみが入会できる会員制度をつくる
購入者のみが入会できる会員制度をつくり、入会特典やポイントサービスを提供することもリピート率向上に効果的です。例えば、初回購入と入会の特典として、利用期限付きのポイントを付与する方法がよく用いられています。
会員制度は詳細な顧客情報を知るためにも効果があります。例えば、誕生日がわかれば、メールの個別配信で特別特典を知らせるなどの施策を実現できるでしょう。また、特定の属性を持つ顧客層の傾向を分析して、リピート率向上のための施策に活用できます。
SNSを使って情報を拡散する
リピート率向上のためには、SNSを通じて顧客との接点を増やすことも重要です。双方向コミュニケーションが活用できるSNSでは、企業アカウントを通じて交流を図りやすい特徴があります。
アカウントをフォローしてもらえれば、新商品情報やキャンペーン開催の告知などを随時発信でき、再購入を促せます。さらに、これらの情報をSNSでシェア・拡散してもらえれば、想定以上の広告効果が出るかもしれません。
顧客向けにWeb広告でリピートを促進する
自社の顧客リストや収集データとWeb広告を連動させる方法は、休眠顧客をつくらないために有効な方法です。初回購入後の顧客に対して自社広告を配信すると、再購入の確率が高まります。また、競合他社に離脱した顧客を取り戻すきっかけにもなるでしょう。
例えばYahoo!広告では、広告主が管理している顧客リストや蓄積したデータを、データ連携ツールを経由してディスプレイ広告に連動できます。またYahoo!広告の「カスタムリスト」機能を使うと、自社と接点のあった顧客に自社広告を配信できるようになります。こうした機能を活用してリピートを促進することが可能です。
まとめ
リピート率は新規顧客のうち再度購入してくれる顧客の割合で、顧客満足度や事業の成長性を測る重要な指標です。顧客管理ツールなどでリピート率を集計し、効率的なマーケティングに役立てましょう。
本記事でも紹介したように、Yahoo!広告には新規顧客に対して広告配信できるディスプレイ広告など、既存顧客向けのターゲティング機能を利用できます。リピート率を高めるためにご活用ください。
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