メインコンテンツに移動
Webマーケティング入門 公開日:2021.12.03

ターゲティング広告とは?メリット・デメリットや種類を解説

Yahoo!広告 検索広告 ディスプレイ広告(運用型) LINE広告

ターゲティング広告とは、ユーザー属性やWebサイトの閲覧履歴などの条件を指定することで、ユーザーに適した内容を掲載する広告です。オンライン施策に欠かせないこの広告手法を有効に活用するには、ターゲティングの種類と特徴を知ることが重要です。

 

本記事では、ターゲティング広告とは何か、必要性、主要なターゲティングの種類を解説します。また、サーチターゲティングのメリットと活用方法も説明するので、参考にしてください。

目次

1.ターゲティング広告とは?

ターゲティング広告とは、どのようなユーザーに広告を配信するか、どの媒体・Webサイトに掲載するかなどの条件を選択することで、ユーザーに対して適切な内容を表示できるWeb広告です。リターゲティングとの違いは、一度も自社サイトにアクセスしていないユーザーもターゲティングできる点にあります。

 

ターゲティングの条件には、年齢・性別・住所、Webサイトの訪問履歴などさまざまなユーザー属性があります。ビックデータの解析結果などで識別され、条件を満たした人にのみに配信されます。

 

リターゲティング広告とは?仕組みや広告運用のポイントを解説」を読む

2.ターゲティング広告のメリット

ターゲティング広告には以下のメリットがあります。

2-1.コンバージョンを獲得しやすい

ターゲティング広告は、自社の商品やサービスに興味・関心を持っている特定のユーザーに絞って広告が配信できます。このため、資料請求やお問い合わせ、商品購入などのコンバージョンにつながりやすい傾向があります。

 

コンバージョンとは?指標の種類と広告運用でのポイント」を読む

2-2.費用対効果が高い

費用対効果の高い広告運用が可能になるのも、ターゲティング広告のメリットです。コンバージョンを獲得しやすいため、無駄な広告費を使わずに、ターゲットへ広告を配信できます。

 

また、自社の商品やサービスに対して興味・関心がないユーザーを広告配信の除外対象にすれば、その分の広告費を削減でき、顧客獲得単価を抑えることができます。

2-3.離脱したユーザーに再度情報を届けられる

一般的にユーザーは広告を見てもすぐに資料請求やお問い合わせをせず、一度、検索画面に戻って他の商品やサービスと比較・検討します。

 

ターゲティング広告の場合、特定のユーザーに繰り返し広告を配信できるため、一度離脱したあとも商品やサービスに興味・関心を持っているユーザーに対して、再度情報を届けることができます。

3.ターゲティング広告のデメリット

ターゲティング広告には以下のようなデメリットもあります。

3-1.ユーザーに不快感を与える恐れがある

同じユーザーに対して繰り返し同じ広告が表示されることで、ユーザーに不快感を与えてしまう可能性があります。すると商品やサービスだけでなく、企業自体に対してのイメージが悪くなることも懸念されます。

 

同じユーザーに対して必要以上に同じ広告が配信されないよう、設定を工夫することが大切です。

3-2.設定を間違えると無関係なユーザーに広告を配信してしまう

ターゲット設定を間違えると、商品やサービスに興味・関心を持っていない無関係なユーザーに広告を配信してしまいます。この場合、ユーザーに不快感を与える恐れがあるだけではなく、無駄な広告費の支払いにもつながってしまうでしょう。

 

広告の目的から対象の属性、行動などを具体的に洗い出し、適切な設定を行う必要があります。

4.Yahoo!広告のターゲティング種類

ターゲティング広告を効率的に運用するには、種類を理解し適切に組み合わせることが重要です。ターゲティングには、ユーザーのターゲティング、掲載サイトのターゲティング、その他3種類に分けられます。

 

主要なターゲティング種類を分類したのが以下の表です。

ターゲティングする対象ターゲティングの種類
ユーザーのターゲティングサイトリターゲティング
年齢ターゲティング
性別ターゲティング
地域ターゲティング
オーディエンスリストターゲティング
サーチキーワードターゲティング
配信サイトのターゲティングコンテンツキーワードターゲティング
プレイスメントターゲティング
その他曜日・時間帯ターゲティング

4-1.サイトリターゲティング

サイトリターゲティングとは、自社のWebサイトや広告にアクセスしたユーザーに対して、別の広告枠で再度広告を掲載する手法です。ユーザーの行動を追跡して再アプローチをすることから「追跡型広告」とも呼ばれます。

 

追跡に使われるデータは、主にブラウザに蓄積されているCookieと呼ばれる識別情報です。ただし近年、Cookieは個人情報保護の観点で問題視されており、規制が厳しくなってきました。

 

サイトリターゲティングのメリットは、サイトから離脱したユーザーへの再接触によって、広告費用を抑えながら効率的な広告運用が可能になる点です。

 

サイトリターゲティングはYahoo!広告 検索広告で設定できます。

4-2.年齢ターゲティング

年齢ターゲティングとは、広告を表示するユーザーの年齢層を指定する手法です。Yahoo!広告では、18歳~19歳、それ以上は20歳~24歳のように5歳刻みで指定できます。ただし、年齢ターゲティングは、広告掲載実績やユーザーの検索履歴などをもとに作成した推定年齢です。そのため、正確性が保証されるものではありません。

 

年齢区分は複数の組み合わせができるので、自社のターゲット層に合わせて柔軟に設定ができます。特定の年齢層を狙う場合は年齢ターゲティングが便利な広告手法になるでしょう。

 

年齢ターゲティングはYahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)で設定できます。

4-3.性別ターゲティング

性別ターゲティングは、広告配信を性別で絞り込む手法です。Yahoo!広告では、「男性」「女性」「不明(性別が不明のユーザー)」を1つまたは複数選択できます。

 

性別ターゲティングは年齢ターゲティングと同じく、推定ユーザーで掲載されます。ビッグデータをAIで分析するため精度が高いものの、こちらも正確性は保証されていないことに注意しましょう。


性別ターゲティングはYahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)で設定できます。

4-4.地域ターゲティング

地域ターゲティングとは、ユーザーの所在地または関心があると推定される地域に限定して広告を掲載する手法です。Yahoo!広告では、都道府県および市区郡単位での設定ができます。

 

地域の特定は、ユーザーのアクセス履歴や検索キーワードなどから推定されます。例えば、「東京」と検索をしたユーザーは、東京都に何らかの関心があると考えられます。そのため、地域ターゲティングで東京都を指定した広告主の掲載対象になる可能性があります。


地域ターゲティングはYahoo!広告 検索広告Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)で設定できます。 

4-5.曜日・時間帯ターゲティング

曜日・時間帯ターゲティングは、指定した曜日と時間帯に広告を表示する手法です。Yahoo!広告では、曜日と時間帯を日本時間で複数設定できます。時間帯は1時間単位で設定可能です。

 

曜日・時間帯ターゲティングは、キャンペーン開催や時間帯限定の割引サービスなどのマーケティング施策と関連させて用いるのが一般的です。Yahoo!広告では、キャンペーン作成時に曜日・時間帯ターゲティングの項目を設定します。

 

曜日・時間帯ターゲティングはYahoo!広告 検索広告Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)で設定できます。 

4-6.オーディエンスリストターゲティング

オーディエンスリストターゲティングとは、特定の分野に興味・関心があるユーザーや特定のライフイベントが近いユーザーに広告を配信する方法です。

 

Yahoo!広告には、以下の「興味・関心」「購買意向」「属性・ライフイベント」の3つの設定があります。細かく設定しすぎると、広告掲載数が減ってしまうので注意しましょう。

 

●    興味・関心:特定の分野(旅行・ゲームなど)を選ぶことで、主に認知度アップやブランディングなど潜在層に対する広告掲載に活用
●    購買意向:「商品検索」や「カートに入れる」などの行動をとったユーザーや、行動につながりやすいキーワードで検索したユーザーに対して広告を掲載。顕在層向けのターゲティング機能
●    属性・ライフイベント:世帯年収、職種、結婚・出産などのライフイベントなどの指定が可能


オーディエンスリストターゲティングはYahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)で設定できます。 

4-7.コンテンツキーワードターゲティング

コンテンツキーワードターゲティングとは、掲載先のWebページのコンテンツ(記事)でキーワードを指定または除外する手法です。

 

Yahoo!広告では、コンテンツキーワードリストによって掲載を管理します。指定キーワードのリストは1アカウントあたり最大1,000件登録でき、各リストに500件のキーワードを割り当てられます。一方、除外用リストは1アカウントあたり5,000件のキーワードが設定可能です。

 

コンテンツキーワードリストの設定によって、自社商品と関連性が高い場所にのみ、広告掲載ができます。なお、Yahoo!広告のターゲティング対象の表示領域は、Yahoo! JAPANの一部掲載面です。


コンテンツキーワードターゲティングはYahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)で設定できます。 
 

4-8.プレイスメントターゲティング

プレイスメントターゲティングは、特定のWebサイトを指定または除外して広告掲載する手法です。Yahoo!広告では、商品別などに分けて設定するための「広告グループ」という単位ごとに、掲載対象もしくは対象外のプレイスメントリスト(広告の配信可否を決めるWebサイトのURLのリスト)を合計で10件設定できます。

 

プレイスメントターゲティングは直接サイトを指定できるため、自社ブランドのイメージに合うメディアを選定するなど、明確な戦略がある場合に有効な方法です。

 

プレイスメントターゲティングはYahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)で設定できます。

4-9.サーチキーワードターゲティング

サーチキーワードターゲティングとは、過去に特定のキーワードで検索したことがあるユーザーに対して、広告を表示できる手法です。

 

Yahoo!広告の場合、Yahoo! JAPANで特定のキーワードで検索した人のデータをデータベースに蓄積しています。広告主が事前に指定したキーワードでマッチングすれば、ユーザーが閲覧する広告枠に広告が表示されます。

ディスプレイ広告でありながら、特定のキーワード単位で細かなターゲティングが可能な方法です。

 

サーチキーワードターゲティングはYahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)で設定できます。


サーチキーワードターゲティングについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

 

サーチキーワードターゲティングの選び方」を読む
 

検索広告とディスプレイ広告(運用型)で設定できるターゲティングに関しては、以下より詳細を確認できます。併せて参考にしてください。

 

ターゲティングについて【検索広告】」を読む
検索広告のターゲティングはどんな種類がありますか?」を読む
ディスプレイ広告(運用型)のターゲティングはどんな種類がありますか?」を読む

 

5.LINE広告のターゲティング種類

LINE広告のターゲティングには「オーディエンスセグメント配信」「オーディエンス配信」「類似配信」の3種類があります。なお、各ターゲティングの種類は以下の記事も併せて参考にしてください。

 

LINE広告のターゲティングの種類を解説 特徴やケース別の活用方法も」を読む

5-1.オーディエンスセグメント配信

年齢・性別、地域、興味関心など、ユーザーのセグメントでターゲティングし、条件に合致したユーザーに対して広告を配信する機能です。ターゲットを絞り込んだ広告配信ができるため、無駄な広告費が少なく費用対効果に優れています。

 

一方、過度な絞り込みによって、広告が配信されるユーザーが少なくなってしまうという難点もあります。まずは広めにターゲティングを設定し、徐々に狭めていく運用をおすすめします。

 

指定できるセグメントは以下のとおりです。

セグメントの種類詳細
地域セグメント都道府県、市区町村、居住地、勤務地、現在地などを指定可能
年齢セグメント14歳以下から65歳以上までを年代ごとに切り分けて指定可能
性別セグメント男性・女性を指定可能
OSAndroid OS、iOS、各OSのバージョンを指定可能
趣味・関心セグメントゲーム、スポーツ、ファッションなど趣味・関心に関する項目から任意のものを指定可能
行動セグメントテレビ視聴頻度、ネットワークの利用状況、購買経験などユーザーの行動に基づく項目を指定可能
属性セグメント配偶者・子供・職業・推定収入などの属性に関連する項目を指定可能
購買意向自動車、美容・コスメ、暮らし・子育てなど購買意向に関連する項目を指定可能

5-2.オーディエンス配信

商品購入履歴やサイト訪問履歴など、オンライン上でユーザーが取った行動データなどをもとにオーディエンスを作成し、接点のあるユーザーに絞って広告を配信する方法です。

 

見込み客に対して広告を配信できるため、効率よくコンバージョンを獲得し、全体CPAの押し下げを図ることができます。一方で広告が届くユーザーの数が限られるため、他の広告手法も併用した配信戦略を立てることが重要です。

 

作成できるオーディエンスに関して、以下にまとめました。

オーディエンスの種類詳細
ウェブトラフィックオーディエンスLINE Tagのトラッキング情報をもとにしたサイト訪問ユーザーや、サイト内購入などのイベントに基づいたオーディエンスを作成可能
モバイルアプリオーディエンスアプリを開いた人やアプリ内での購入行動など、発生イベントに基づいたオーディエンスを作成可能
IDFA/AAIDアップロード保有しているIDFA/AAIDデータを用いたオーディエンスを作成可能
電話番号アップロード保有している電話番号を用いたオーディエンスを作成可能
メールアドレスアップロード保有しているメールアドレスを用いたオーディエンスを作成可能
LINE公式アカウントの友だちオーディエンスLINE公式アカウントの友だち、またはブロック中の友だちのオーディエンスを作成可能
類似オーディエンスすでに作成したオーディエンスをもとに、類似したユーザーを探すことが可能
動画視聴オーディエンス指定した動画素材の視聴ユーザーをもとにオーディエンスを作成可能
画像クリックオーディエンスキャンペーンIDを指定し、そこで使用されている画像をクリックした人をもとにオーディエンスの作成が可能

6.ターゲティング広告の運用はプロに任せれば安心

ターゲティング広告は、ターゲティングの種類が多く、加えて適切に組み合わせなければならないなど複雑な施策です。うまく運用するには、マーケティングの知識や広告運用の経験が必須となります。

 

ターゲティング広告の運用に少しでも不安があるなら、プロに運用代行を依頼しましょう。Yahoo!広告・LINE広告では、初期設定のサポートはもちろん運用後の支援もおこなっています。より効果的にターゲティング広告の運用をしたいとお考えでしたら、ぜひご相談ください。

7.ターゲティング広告で成果向上を

ユーザーに応じて表示をするターゲティング広告は、インターネットでの広告運用に欠かせない施策です。ターゲティングの種類は年齢、性別、地域など数多くあるため、特徴を知って適切に組み合わせましょう。

 

なかでもサーチキーワードターゲティングは、リスティング広告と組み合わせるのが効果的です。運用しやすいキーワード管理機能とサポート機能を備えたYahoo!広告と、圧倒的な数のユーザーへアプローチできるLINE広告を利用して、効率的な広告運用をスタートしてください。

この情報は役に立ちましたか?