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ビューアビリティとは? 概要や重要な理由、改善方法を紹介
ビューアビリティは、実際にどのくらいのユーザーに広告が見られたかを把握するための指標です。広告はユーザーの目に触れなければ意味がないため、ビューアビリティをチェックして向上を図りましょう。
本記事では、ビューアビリティの概要や計算方法、ビューアビリティを改善する方法などを解説します。ビューアビリティと一緒に覚えておきたい用語も併せて紹介しているので、ぜひ確認してみてください。
ビューアビリティとは?
ビューアビリティとは、実際に掲載されたWeb広告のうち、ユーザーが視認できる範囲に表示された広告の割合のことです。実際にユーザーの視認領域に広告が掲載された回数を、ビューアブルインプレッションといいます。
また、「掲載されたWeb広告がユーザーに見える状態にあるかどうか」を意識する考え方自体をビューアビリティと表現するケースもあります。
Web広告を運用するうえで、ビューアビリティは重要な指標です。ビューアビリティが注目された背景と、ビューアブルインプレッションとなる具体的な条件を以降で解説するため、併せて確認しておきましょう。
ビューアビリティが注目された背景
ビューアビリティが注目されるようになった背景として、Web広告の健全な発展のためにビューアビリティの意識が必要とされていることが挙げられます。
Web広告の課金方式のひとつである「インプレッション課金」は、広告の掲載回数(インプレッション数)に応じて広告費が発生します。Webページのフッターなど、スクロールしなければユーザーの視認領域に入らないエリアに広告が掲載された場合でも、インプレッションとしてカウントされるのが特徴です。
上記の場合、もしユーザーがページの途中で離脱してしまい、実際には広告が見られなかったとしても広告費が請求されてしまいます。「実際には閲覧されなかった広告にもコストがかかるのは納得できない」と考える広告主も多く、広告のビューアビリティが意識されるようになりました。
ビューアブルインプレッションとなる条件
ビューアビリティを求めるために、はじめにビューアブルインプレッションとなる条件を把握しておきましょう。
ビューアブルインプレッションとしてカウントされる条件は広告事業者によって異なりますが、一般的には「広告の50%以上の範囲が連続して1秒以上連続で表示されたとき」が条件です。動画広告の場合は、2秒以上連続して再生されることが条件となる場合もあります。
ビューアビリティが重要な理由
マーケティング担当者は、ビューアビリティを意識してWeb広告を運用しなければなりません。先述のとおり、インプレッション課金型のWeb広告を運用している場合、「実際はユーザーに見られていないのに発生した費用」があると知っておく必要があるからです。
特にスマホは画面が小さく、縦に長いWebページの下部に配置される広告はユーザーの目に触れないケースも多いです。例えば広告のクリック数が少ないとき、広告自体に問題があるのではなく、そもそも広告がユーザーに見られていないことが原因かもしれません。
広告媒体によっては、ビューアブルインプレッション数に応じて課金する方式や、Webページの上部への広告掲載を保証するプランなどを提供しているケースもあります。
無駄な費用の発生を抑えながらWeb広告の効果を高めるためには、ビューアビリティの確認が重要です。ビューアビリティの改善やビューアブルインプレッションを課金指標とするサービスを使用するなどして、広告のパフォーマンスを高めることが求められます。
ビューアビリティの計算方法
ビューアビリティは、次の式で計算します。
ビューアビリティ(%)=ビューアブルインプレッション数÷インプレッション数
インプレッション数は広告が掲載された総回数で、そのうちユーザーの視認領域に表示されたビューアブルインプレッションの割合がビューアビリティになります。
一般的に、ビューアブルインプレッションにカウントされる条件は以下です。
- ・広告の50%以上の範囲が連続して1秒以上連続で表示される
Yahoo!広告の場合は、掲載から1時間以上経過してからユーザーの視認領域に表示された広告はビューアブルインプレッションにはカウントされません。
ビューアビリティを改善する方法
広告はユーザーに見てもらえなければ意味がないため、ビューアビリティを向上させることが大切です。以降でビューアビリティを改善する方法を4点紹介します。ビューアビリティが上がらずにお悩みの場合は、参考にしてみてください。
広告配信箇所の調整
ユーザーの視認領域に広告が表示されるかどうかは、広告を掲載する場所に大きく左右されます。ビューアビリティを高めるには、なるべくページの上部に広告が掲載されるよう調整しましょう。
スマホ向けのWebページは縦に長いものが多く、ページの中部や下部に広告が掲載されるとスクロールしなければ画面に表示されません。広告を見る前にユーザーがページを離脱してしまう可能性もあります。
ページの上部ならスクロールしなくても広告が表示されるため、ビューアビリティの改善に効果的です。
閲覧者のインサイトに沿った手法やクリエイティブを選ぶ
広告が視認領域に表示されても、ユーザーの目に留まらなければ広告の効果は期待できません。表示された広告に興味をもってもらうためには、閲覧者のインサイトに合わせた手法やクリエイティブを選びましょう。
例えば、メディアのタイムラインに表示する広告なら、読みものコンテンツのクリエイティブが効果的です。ユーザーは記事を読むためにメディアを閲覧しているため、広告に興味を持ってもらえる可能性が高まります。
ユーザーの行動や意識を予測し、自然と広告に目がいくように工夫してみてください。
広告デザインやサイズの調整
ユーザーの使用する端末に合わせて、広告デザインやサイズの調整をおこないましょう。スマートフォンとデスクトップパソコンでは画面サイズが大きく異なるため、クリエイティブのサイズを調整しなければ広告の視認性が落ちてしまいます。
広告が小さすぎるとユーザーの目に留まりませんが、大きすぎるとサイト閲覧の邪魔になってしまい、ユーザーに不快感を与えてしまうので注意してください。端末ごとに適切なデザイン・サイズになるように調整が必要です。
Web広告の表示・読み込み速度
Web広告の表示・読み込み速度も、ビューアビリティの改善には大切なポイントです。ユーザーは広告が完全に表示されるまで待ってはくれません。ページ上部に広告を掲載しても、読み込みが遅いと、広告が表示される前にスクロールされてしまう可能性があります。
スクロールやページを離脱される前に広告が表示されるよう、なるべく速く読み込めるクリエイティブを選びましょう。
Yahoo!広告では、日本のWeb広告業界が抱える課題に向き合って広告品質を高める「広告品質のダイヤモンドの取り組み」を進めています。「広告品質における3つの価値と6つの対策項目」を定義し、このなかには「ビューアビリティ(視認性)」も含まれます。ぜひ併せてチェックしてみてください。
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ビューアビリティと関連する広告価値の用語
Web広告を運用するうえで、ビューアビリティと併せて理解しておきたい用語として「アドフラウド」と「ブランドセーフティ」があります。
ビューアビリティを改善し、多くの人に広告を見てもらうことは大切です。しかし、上記2つの用語を理解しておかなければ、不正な広告費が発生したり、企業のイメージを損なったりするリスクがあるため注意してください。
アドフラウドとブランドセーフティについて、以下で詳しく解説します。
アドフラウド
アドフラウドとは、広告詐欺や不正広告のことです。ボットによってインプレッション数やクリック数を水増しすることで、広告主に不当な広告費を請求するのが主な手口です。
実際にはユーザーに広告を届けられていないため、広告効果は出ないのに費用だけ請求される悪質な行為として問題になっています。正しいインプレッション数が把握できなくなり、広告運用に支障が出るのも問題です。
Yahoo!広告の「広告品質のダイヤモンドの取り組み」にはアドフラウド対策も含まれており、ガイドラインの制定や無効クリックの排除などを実施しています。このように対策を講じた広告事業者を利用するのがおすすめです。
ブランドセーフティ
ブランドセーフティは、広告掲載によって企業イメージが悪くなるリスクを最小限にする考え方です。Web広告は掲載場所が多岐にわたるため、広告が掲載されるサイトによっては企業イメージが損なわれる恐れがあります。
例えば、信頼性の低いまとめサイトやアダルトコンテンツ、反社会的な活動に関連するサイトなどに企業の広告が掲載されると、ユーザーに意図しない印象を与えてしまうかもしれません。このような事態を防ぐために、ある基準を満たしたサイトだけに広告を掲載するなどの工夫が必要です。
Yahoo!広告ではブランドセーフティのために不適切なコンテンツを含むサイトへの広告掲載を禁止し、広告の掲載後もサイトの審査を実施しています。
ビューアビリティで「見られる広告」を意識しよう
ビューアビリティは、インプレッション数のうち実際にユーザーが広告を見た割合のことです。Web広告はスクロールしなければユーザーの目に触れないこともあるため、ビューアビリティを意識した広告運用が重要になります。
また、単純にビューアビリティを上げればいいわけではなく、アドフラウドやブランドセーフティといった問題も理解したうえでの運用が必要です。
Yahoo!広告はビューアブルインプレッションの測定が可能で、より費用対効果を意識した広告運用ができます。アドフラウドやブランドセーフティの対策もおこなっているため、安心してご利用いただけます。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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