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リスティング広告が表示されない原因と対策|配信するときのポイント
リスティング広告を出したはずなのに、検索結果に表示されないケースがあります。リスティング広告はキーワードやターゲット、予算などを細かく設定できるため、原因特定が難しい面があります。
本記事は、リスティング広告が表示されない場合の確認方法、代表的な原因と対策をまとめました。今問題を抱えている方はトラブルシューティングとして、基礎知識を知りたい方はケーススタディーとしてご活用ください。
リスティング広告が表示されているか確認する方法
リスティング広告が表示されない状態とは「検索結果に表示されない」「検索ユーザーがおらず広告表示数が0回になっている」「広告審査落ち、待ちになっている」などさまざまです。思ったように表示されない場合は、まず広告管理ツールを使って状況を調べましょう。
インプレッションで確認
リスティング広告が表示されていれば、インプレッション数やクリック数が1回以上になります。まずはこの2つを、広告管理ツールで確認しましょう。なおインプレッション数とは広告が表示された回数で、クリック数とはインターネットユーザーによって広告がクリックされた回数です。
Yahoo!広告の広告管理ツールでインプレッション数やクリックを確認したい場合は以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
「キャンペーン管理画面でパフォーマンスデータを確認する」について詳しく見る
広告プレビューツールで確認
上記で数値が確認できたら、どのようにリスティング広告が表示されているか、広告プレビューツールで確認しましょう。広告プレビューツールとは、インプレッションを発生させることなく、検索結果のページをプレビューできるツールです。
広告プレビューツールを使うと、特定のキーワードで検索結果の何ページ目の上部広告枠に表示されているか、実際に近い表示で確認できます。また、地域やデバイスを指定したプレビューも可能です。
Yahoo!広告の広告管理ツールでプレビューを確認したい場合は、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
「広告プレビューツールで広告表示をチェックする」について詳しく見る
一般的にリスティング広告が表示されない原因と対策
リスティング広告が表示されない場合は、ターゲティングや予算設定など、おおまかなあたりを付けて原因を探すのが効果的です。ここでは、代表的な原因と対策を主な要因別に紹介します。
設定が原因となっているケース
設定ミスによってリスティング広告が表示されない原因と対策を見ていきましょう。
アカウントがオフになっている
広告表示設定がオフになっていると、広告が表示されません。アカウント構成は「アカウント > キャンペーン > 広告グループ > キーワード、広告」となっています。したがって、下位の設定がオンになっていても、上位の設定がオフになっていると広告が表示されません。
この原因が疑われるときは、広告管理ツールで設定を再確認しましょう。単純なトラブルですが、複数の広告運用者がいると意外によく起こるため注意が必要です。
残高不足やクレジットカードエラーの可能性
クレジットカードにひも付けられた銀行口座の残高不足や決済エラーが起きた場合は、リスティング広告が表示されません。リスティング広告をはじめとしたWeb広告は原則として前払いなので、問題が出た時点で広告表示が止まります。
広告管理画面に支払いのエラーが表示された場合は、原因を調べてみましょう。よくあるのは、クレジットカードの有効期限切れや利用限度額の制限などです。
掲載順位が原因となっているケース
広告品質や入札単価によって掲載順位が下がると、検索結果の1ページ目に表示されなくなったり、まったく表示されなくなったりします。
掲載順位が低い
リスティング広告の掲載枠には限りがあるため、掲載順位が低いと広告が表示されません。または1ページ目に表示されないなど、狙った位置に表示されない場合があります。
掲載順位はオークションランク(広告ランク)によって決まり、オークションランクは入札価格と広告品質で決まります。したがって、競合より高い入札価格を入れているのにリスティング広告が表示されない場合は、広告品質が低い事が原因です。
広告品質を上げるには、ユーザーにとっての広告の有用性や利便性を高めなければなりません。例えば、キーワードとの親和性を高めるために広告文を見直すなど、広告品質の改善を図ります。
広告の掲載順位について以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
「広告の掲載順位を上げるには」について詳しく見る
単価や費用が原因となっているケース
広告費の不足によって、リスティング広告が表示されないケースがあります。
入札単価が低い
リスティング広告の掲載順位は入札単価と広告品質で決まるため、入札単価が低すぎると広告が表示されません。また、検索結果の1ページ目に表示されないケースがあります。
この場合の対策は2つあります。1つめは入札単価の上限を上げること、2つめは入札単価が低くても表示されるキーワードに変更することです。
広告管理ツールには、推定コストや関連キーワードを調べられるキーワードアドバイスツールが備わっています。ツールを活用して予算やキーワードを見直しましょう。
アカウントの残高が残っていない
アカウントの残高(広告費の支払い残高)が不足すると、広告表示が表示されなくなります。例えば、季節要因やその時々の需要で、予想よりも費用がかかり残高がなくなることで、気づかないうちに広告が止まってしまうケースもあります。
残高に余裕を持っておけば、このトラブルは防げます。ただし、想定外にクリック数が増えて予算オーバーにならないように注意しましょう。
Yahoo!広告には「自動入金(月定額一括入金)」機能があります。月の予算上限内で自動的に入金されるため、使い過ぎを防ぎながら広告停止を避けられる便利な機能です。
自動入金について以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
「自動入金(月定額一括入金)について」について詳しく見る
キャンペーン予算(日額)が残っていない
多くのWeb広告の管理機能には、キャンペーンごとに1日の予算を設定できる機能があります。この日額上限に達すると、翌日になるまで配信が止まってしまいます。また、1日(24時間)を通じて均等に広告表示する最適化が働くことで、非表示になる時間帯もあります。
このような問題は、予算を上げれば解決します。予算を上げたくない場合は、ユーザー属性や時間帯、地域などのターゲティングで、日額内で収まる対策を取りましょう。
ターゲットが原因となっているケース
リスティング広告には、広告を表示するユーザー属性や配信時間、地域などいろいろなターゲット機能があります。これらによって精度の高い広告運用ができますが、絞り込みすぎるとリスティング広告が表示されなくなってしまいます。
ターゲットを絞りすぎている
リスティング広告を表示する条件を絞り込みすぎると、ほとんど表示されなくなるケースがあります。例えば時間帯ターゲティングを使うと、配信対象で設定した時間以外には配信されません。また、デバイスターゲティングを使うと、設定したデバイス以外には広告が表示されなくなります。
目標のインプレッション数に達しない場合は、ターゲティングを見直しましょう。リスティング広告はクリック数に応じて課金されるため、過度にターゲットを絞り込む必要はありません。
ターゲットリストのリーチ数が足りない
過去に自社サイトを訪れたユーザーだけにリスティング広告を表示する場合は、ターゲットリストの数が少なすぎないか確認しましょう。ターゲットリストのユーザー数が1,000以下の場合は、リスティング広告が表示されない仕組みになっています。
もし広告管理ツールを確認してリーチ数が1,000以下になっていれば、ターゲットリストを増やす対策が必要です。例えば訪問履歴を蓄積する期間を伸ばせば、ターゲットリストを増やせます。また、ディスプレイ広告を出すなどして自社サイトのアクセス数を増やす方法もあります。
「ディスプレイ広告とは? リスティング広告との違いと出稿方法」を読む
また、過去に自社サイトを訪れたユーザーだけにリスティング広告を表示する手法については、以下の記事を参照してください。
審査が原因となっているケース
Web広告には広告掲載ポリシーがあります。審査に通過しないと広告が表示されません。
審査待ちまたは審査落ちになっている
リスティング広告は、広告掲載の審査待ちになっていると表示されません。広告は必ず広告掲載ガイドラインに沿って審査されるため、出稿してから掲載されるまで、ある程度時間がかかります。そして審査に落ちれば、広告を修正しないかぎり掲載されません。
広告が審査中の場合は、基本的に待つしかありませんが、遅すぎる場合は問い合わせてみましょう。Yahoo!広告なら、3営業日程度が目安です。
審査落ちになった場合は、伝えられた非承認の理由をよく読んで該当箇所を修正します。この際、広告文だけでなく、リンク先の自社サイトやランディングページも対象になることに注意してください。修正が完了したら再審査を依頼しましょう。
「審査期間はどのくらいかかりますか?」について詳しく見る
「広告掲載基準」について詳しく見る
キーワードが原因となっているケース
キーワード選びやマッチタイプの設定が原因で、リスティング広告が表示されないケースもあります。
キーワードの検索数が少なすぎる
検索数(検索ボリューム)が少なすぎてリスティング広告が表示されない可能性があります。例えば、極端に特殊なキーワードや、あいまいすぎるキーワード、掛け合わせるキーワードが多すぎる場合などでは、リスティング広告に関連した検索ユーザーがほぼ存在しません。
このような場合は、検索数が多いキーワードに変更します。広告管理ツールにあるキーワードごとの検索数を調べられる機能などを活用しましょう。
Yahoo!広告の検索数が少ないキーワードを調べる方法について以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
「検索数が少ないキーワード」について詳しく見る
キーワードを検索しすぎる
広告の表示状況をチェックしようとして広告運用者が何度もリスティング広告を閲覧すると、「広告を表示したのにクリックしない動き」が繰り返されます。そうすると広告に興味がないユーザーだと判断され、表示が止まる可能性があります。
さらにキーワードを検索しすぎると、広告運用全体にも影響が出る可能性もあります。「クリック率が下がる→広告品質の評価が下がる→掲載順位が下がる」という仕組みで、広告が表示されにくくなるためです。
こうした影響を避けるには、先に解説した広告プレビューツールを使います。広告プレビューツールを使えば何度チェックしてもインプレッション数に影響を与えません。
「広告プレビューツールで広告表示をチェックする」について詳しく見る
マッチタイプが部分一致以外になっている
マッチタイプはキーワードとの一致度を設定する項目で、広告の配信範囲が調整可能です。キーワードのマッチタイプが完全一致やフレーズ一致の場合、極端に配信対象が狭くなり、リスティング広告が表示されない場合があります。
例えば「誕生日 プレゼント」のキーワードでは、マッチタイプの種類によって配信範囲が変わります。
広告表示されるユーザーの検索語句の例 | |
---|---|
完全一致 | 「誕生日 プレゼント」「プレゼント 誕生日」「誕生日のプレゼント(※助詞「の」が入っただけで検索意図が同じ)」 |
フレーズ一致 | 完全一致のキーワードに加えて、「誕生日 プレゼント 子ども」「プレゼント 誕生日 子ども」「花 誕生日 プレゼント」など |
部分一致 | 完全一致とフレーズ一致のキーワードに加えて、「誕生日」「プレゼント」など |
リーチ数の順番にマッチタイプを並べると「部分一致>フレーズ一致>完全一致」です。必要に応じてマッチタイプの設定を見直しましょう。
マッチタイプについて以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
その他の原因
その他の原因としては、商標の問題が考えられます。
商標の使用制限対象になっている
商標は、商品の提供者が他の商品と区別するために用いるトレードマークのようなものです。商標の使用許諾を得ていないリスティング広告を出稿すると、審査落ちになったり表示停止になったりします。他社の商標を勝手に使ったり、酷似した商標を使ったりした場合は、広告を表示できません。
広告の審査に落ちたり、他社から訴えがあって表示が停止した場合は広告文を見直しましょう。特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)を利用すると、似た称呼(読み方)の商標がないか無料で確認できます。
広告文への商標の使用制限について以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
「広告文への商標の使用制限について」について詳しく見る
リスティング広告を配信するときのポイント
よく起こりやすいトラブルの原因をチェックリストにまとめておくのが効果的です。設定ミスがないか、確認抜け・漏れがないかを配信前にチェックして不備を防ぎましょう。
しかし、広告運用をはじめたばかりのころは、何が原因なのか、どのような対策を取ったらよいのかわからないケースもあります。不安がある方は、サポートが充実しているサービスを選ぶとよいでしょう。
Yahoo!広告では配信されないときなどに無料で相談できる窓口が用意されています。
「Yahoo!広告ご利用中のお客様専用窓口」について詳しく見る
リスティング広告が表示されない原因はさまざま。チェックリストを活用してスムーズな広告運用をしよう
リスティング広告が表示されない原因はさまざまです。ターゲット設定や予算など、おおまかな原因のあたりを付けたうえで、運用設定をチェックしていきましょう。本記事で紹介してきたような原因と対策をまとめたチェックリストを作っておけば、円滑な広告運用に役立ちます。
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