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Webマーケティング入門 公開日:2022.07.08

ブランドマーケティングとは? 効果や手法、広告でブランディングする方法を解説

Yahoo!広告

インターネットの普及による情報化が加速するなか、顧客に自社独自の価値を認めてもらうため「ブランドマーケティング」が注目されはじめています。

本記事ではブランドマーケティングの概要、得られる効果、Web(インターネット)広告やSNSなどの主要な方法、ブランドマーケティングを成功させるポイントなどを解説します。

ブランドマーケティングとは?

はじめに、ブランドマーケティングの意味を見ていきましょう。

ブランディングとは?

ブランディングとは事業戦略のひとつで、ブランドを作り強化するための活動全般を指します。英名は「branding」です。

ブランドにはモノとしての価値に加えて、顧客の認識や感情が含まれています。したがって、単に優れた商品・サービスを提供するだけでは、ブランディングにはなりません。顧客に特別感や愛着などを持ってもらう必要があります。

そのため、ブランディングは一つの商品ではなく、すべての商品や企業自体を対象とするのが一般的です。例えば、企業ロゴやキャラクターの作成やブランドストーリーの掲載などが挙げられます。

マーケティングとの違い

マーケティングとブランディングの違いは、以下のとおりです。

起点 目的
マーケティング 企業 商品を多く売る
効率的に利益を上げる
ブランディング 顧客 顧客に自社の価値を認めてもらう
ファン作り
  • マーケティング:戦略立案の起点が企業中心
  • ブランディング:戦略立案の起点が顧客中心

また、目的も異なっています。

  • マーケティング:商品をなるべく多く売り、効率的に利益を上げる
  • ブランディング:顧客に自社の独自の価値を認めてもらう

企業ではなく顧客目線で考えることで、ブランディングを成功させることができます

ブランドマーケティングの定義

ブランドマーケティングとは、顧客に自社独自の価値を認めてもらうために、ブランドの基本設計、関係者の意思統一、具体的な施策立案と実行、成果測定をおこなうマーケティング手法です。「ブランド戦略」と呼ばれることもあります。

ブランドマーケティングには、成果を出すための明確な戦略があり、ブランドの持つ力を最大限に引き出すためにさまざまなマーケティング手法を活用します。そのため、ブランドマーケティングを任されているのはマーケティング担当者が一般的です。

ブランドマーケティングの特徴

ブランドマーケティングの主な特徴は3つに分けられます。

1つ目は企業価値を高めるマーケティング手法であることです。例えば、商品を売るためではなく、企業イメージがよくなることを目的として広告を作ります。

2つ目は無形の価値を重視することです。例えば「創業100年」「職人の手作り」といった要素は、ブランドマーケティングでよく使われます。

3つ目は潜在ニーズの掘り起こしに効果があることです。たとえ商品自体が同じでも、ブランドマーケティングによって新たな価値を生みやすいためです。ブランド価値には物理的な制約がないため、自由な発想で自社と商品をプロデュースできます。

ブランドマーケティングの重要性

ブランドマーケティングが重視されるようになったのは、既存のマスマーケティングに限界が来ているためです。インターネットが普及し顧客が情報を入手しやすくなった今の時代、次々と新商品が発表され、キャンペーン施策のみで消費者の目を引くことが難しくなってきました。

そこで重要になったのが、マインドシェア(=顧客の心のなかで占める企業、ブランドの割合)を獲得できるブランドマーケティングです。顧客と強い信頼関係を築ければ、リピーターやファンを獲得できます

ブランドマーケティングで得られる効果

ブランドマーケティングは長期的な集客や売上向上などに役立ちます。ここでは具体的な効果を4つの観点から解説します。

自社そのものやサービスを多くの人に知ってもらえる

効果的なブランドマーケティングによって、認知度の向上や集客数アップにつなげられることがあります

ブランドマーケティングをおこなえば、一つの商品だけではなく自社そのものを売り込めるため、多様な顧客層に広告を届けやすくなります。一つの商品であればターゲットは限定されますが、企業イメージをアピールした広告なら、広範囲に広告を表示できます。

そして、ブランドを確立できると認知度が徐々に高まっていきます。場合によっては、雑誌やWebメディアに紹介してもらえるかもしれません。

新規顧客を獲得するための集客方法について、こちらのページでも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

新規顧客を獲得するための集客方法は? 具体的な集客方法や成功のポイントを紹介」を読む

競合他社との差別化を図れる

ブランドは心理的な価値で差別化できるため、自足的に自社独自の強みを保ちやすいメリットがあります。そのため、価格競争やスペック競争から脱却し、自社の個性やポリシーを追求できるようになります。

また、心理的な価値を高めることができれば新たな顧客を獲得することもできるでしょう。実際に、斬新なパッケージで商品の売上を伸ばしたケースや、永久保証の特典でシェアを獲得したブランドなど、ブランドマーケティングには多くの成功事例があります。

自社の強みを見つけるには、一般的なマーケティングと同じくSWOT分析が有効です。SWOT分析について、こちらのページでも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

SWOT分析とは? 分析の目的や方法、メリット・デメリットをわかりやすく解説」を読む

顧客の購買意欲を向上できる

ブランドマーケティングをおこなうと、顧客の信頼が得やすくなるため、顧客の購買意欲を高められます。強い愛着が育成できていれば、新商品発売を顧客が待っている状態さえ作れるかもしれません。
もしくは、「この商品なら○○」のように自社商品を想起してもらえるようになるでしょう。

売上向上につながる

長期安定的な売上向上を見込めるのもブランドマーケティングのメリットです。競合他社への乗り換えリスクが少ないため、価格を高めに設定できます。

またリピーターやファンも増えるため、LTV(顧客生涯価値:取引開始から終了までの利益)が高まります。結果、安定した経営と業績向上につなげられます。

LTVについて、こちらのページでも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

LTV(ライフタイムバリュー)とは? 重要な理由と計算式を紹介」を読む

ブランドマーケティングの主な手法

ブランドマーケティングに欠かせないのが、顧客へのアプローチです。ここでは主要な媒体を4つ紹介します。

Web(インターネット)広告

Web(インターネット)広告とは、Webサイトやアプリなどの広告枠に表示されるデジタル広告です。

Web広告のメリットは、広告代理店を経由せずに自社で広告運用しやすいことです。そのため、コストが安く長期的なブランドマーケティングがおこなえます
ただし、広告オークションの入札方法やターゲット設定、アクセス解析の方法など、最低限の基礎知識は必要です。また、効率的な広告運用のためには、継続的に広告を出稿しながら、改善を繰り返すことが大事です。

広告運用について、こちらのページでも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

広告運用を自分でおこなうには? はじめる際のポイントや注意点を解説」を読む

SNSやSNS広告

SNSで自社アカウントを開設して情報を発信したり、SNS内に広告を出稿したりできます。SNSは、ユーザーがコンテンツを楽しみながら、自社ブランドの情報に触れられる特徴があります。そのため、ユーザーに抵抗感を持たせることなく、自社ブランドの認知度を高められます。

また、ユーザー同士の情報拡散が期待できるのもSNSの大きな特徴です。インフルエンサーのファンを獲得し、ブランド価値が上がれば、予想外の成果が出るでしょう。ただし、SNSは直接的な売上にはつなげにくいため、Web広告との併用が必要です。

リスティング広告とSNS広告を組み合わせる方法について、こちらのページでも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

リスティング広告とSNS広告の違いとは? 組み合わせた使い方も紹介」を読む

自社のブログやホームページ

自社のブログやホームページでも、ブランド価値を高める情報を発信できます

ブログやホームページは発信する情報をコントロールしやすいメリットがあります。サイト全体のデザインや配色なども統一できるため、訴求力も高くなるでしょう。さらに、顧客のレスポンスも詳細にアクセス解析できます。

ただし、自社に知名度がない場合は、まずはアクセス数を伸ばすことに力を入れなくてはなりません。SEO対策をおこなったり、Yahoo!ショッピングなど集客力があるモールにストアを開設したりするなど工夫が必要です。

CMや雑誌

CMや雑誌は不特定多数にアピールできる手法です。また、CM放送や雑誌掲載自体が信頼性やステータスの向上につながる場合もあるでしょう

ただし、CMや雑誌はターゲットを細かく決められないデメリットがあります。また、コストも高額になりがちなので、継続的なブランドマーケティングを続けにくい可能性があります。

Web(インターネット)広告でブランドマーケティングをするには?

ブランドマーケティングの方法のなかで、業態や規模を問わず取り組みやすいのがWeb広告です。ここでは、Web広告でどのような効果が期待できるのかご紹介します。

ブランディング広告とは?

ブランディング広告とは、自社または自社商品のブランド力強化を目的に掲載する広告です。「イメージ戦術」のひとつとして、よく用いられます。

クリエイティブの特徴は以下のとおりです。

  • 直接的に購入・利用を訴求しないことが多い
  • 特定の商品を宣伝しないことが多い

例えば、地球環境に貢献していることをアピールする企業広告などは、代表的なブランディング広告のひとつです。

ブランディング広告について、こちらのページでも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

ブランディング広告とは? メリットや効果測定の指標、レスポンス広告との違いを解説」を読む

ブランディング広告の種類

Web広告でのブランディング広告は、検索連動型ブランディング広告とディスプレイ広告の2つに分けられます。

検索連動型ブランディング広告

検索連動型ブランディング広告は、企業名、商品名などの登録した検索キーワードに連動して検索結果に表示される広告です。Yahoo!広告の場合は、Yahoo! JAPANの検索結果上部に大型のバナー広告を掲載できます。

画像や動画を使った広告を掲載できるため、リスティング広告だけでは訴求力が弱い場合に活用できるでしょう

検索連動型ブランディング広告について詳しく見る

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告も、ブランディング広告としても活用できます。この場合、サイズを大きくし、画像や動画を使うとユーザーの印象に残りやすくなるでしょう。また、大手メディアの広告枠に掲載すると、多くの人に見てもらえるうえ、掲載自体によってブランドの価値を高められます

Yahoo!広告では、ブランディングに関するメニューのなかに、代理店契約を締結しているお客様のみ使えるものが含まれています。
ブランディング広告について、こちらのページでも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

動画を利用した広告について詳しく見る

ブランドマーケティング活用のポイント

ブランドマーケティングでは計画性と一貫性、そして自社の強みが生きるポジショニングが重要です。それぞれのポイントを解説します。

ブランディングの方向性を定める・確認する

ブランドマーケティングでは、自社の信念や独自の強みなど、軸となるブランド価値をしっかり決める必要があります。ブランドアイデンティティがなければ、目標や目的が設定できません。

また、ブランド価値を測定できる指標も設定しておきましょう。一般的にはCPA(顧客獲得単価)やLTV(顧客生涯価値)が向いています。ほかにも、想起率や会員登録数などさまざまな指標があるので、自社に適したものを選びましょう。

CPAについて、こちらのページでも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

CPAとは? 設定方法や活用するメリット・注意点を解説」を読む

ブランドのカラーを崩さない

ブランドマーケティングでは一貫性が必要です。自社のロゴマークやカラー、フォントなどを崩さないように注意しましょう。一貫したブランドスタイルを持ち続けることで、ブランドマーケティングの効果が発揮されます

また、Web広告と自社のホームページ、SNSアカウントなどのカラーやフォント、文体などのトーン&マナーを統一しておけば、ブランドイメージが伝わりやすくなるでしょう。

業界における自社のポジションを確認する

顧客ニーズや市場環境などに合わせて、強みを発揮できるポジションを確認しましょう。課題や成果を出すための方向性を見極めることが大切です。

自社のポジションを確認するには、先ほど紹介したSWOT分析の活用がおすすめです。内部環境・外部環境、プラス要素・マイナス要素を組み合わせて分析しましょう。

競合他社の動きをチェックする

ブランドマーケティングでは、競合他社がどのような施策をしており、どのようなサービスや広告を出しているのか知っておくことも大切です

競合他社をリサーチする項目は、主に4つが挙げられます。

  • 出稿している広告
  • 競合他社のターゲット層
  • 製品やサービス
  • 経営方針や経営理念

これらの調査をしなければ効果的な差別化ができず、ポジショニングも間違ってしまいます。

ブランドマーケティングで顧客との結びつきを強化しよう

情報化が進み顧客獲得が難しくなってきているからこそ、差別化を図り、顧客と強い結び付きを得られるブランドマーケティングが注目されています。なかでも業態や規模を選ばず取り組みやすいのが、Web広告を用いたブランドマーケティングです。

Yahoo!広告では、検索結果上部にバナー広告を表示する検索連動型ブランディング広告、画像や動画で強い訴求力を持つディスプレイ広告を用意しています。自社のブランドマーケティングにぜひご活用ください。

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