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セッション数とは? カウント方法と増やすためのポイントを解説
「自社サイトのセッション数が増えずに悩んでいる」という担当者もいるのではないでしょうか。セッション数を増やすには、まずセッション数がどのようにカウントされているのかを理解することが大切です。
本記事では、セッション数のカウント方法や、サイトの集客力を確認できるその他の指標について解説します。セッション数を増やすためのポイントも紹介するので、チェックしてみてください。
セッション数とは
セッション数とは、ユーザーがサイトを訪問して離脱するまでを1回とカウントし、特定期間に発生したセッションの合計数を指します。同じユーザーがサイト内でページを移動しても、セッション数は1です。
ユーザーがサイトを離脱したと判定されるのは、次の3パターンがあります。
- サイトから離脱する
- 30分以上、クリックなどのアクションがない
- 日付が変わる
例えば、あるユーザーが19時に一度サイトを訪問し、22時に再度サイトを訪れた場合はセッション数は2です。また、ユーザーがサイトを閲覧中に日付が変わると、30分経たないうちにアクションしたとしてもセッション数は2回になります。
ただし、例えば「セッション数=訪問者数」など、アクセス解析ツールによってカウント方法が異なる場合もあるため注意が必要です。厳密な定義は各ツールのマニュアルで確認しておきましょう。
セッション数と関連数値の違い
セッション数はサイトがどのくらい閲覧されているかの指標として利用されます。セッション数のほかにもサイトの閲覧数の指標に使われる数値があるため、それぞれの指標とセッション数の違いも確認しておきましょう。
指標 | 意味 |
---|---|
PV(ページビュー数) | 特定期間にサイト内のページが表示されたトータルの回数 |
ユーザー数 | サイトを訪問したユーザーの数 |
インプレッション数 | 広告が表示された回数 |
アクセス数 | 「アクセス数=ユーザー数」「アクセス数=PV数」など分析ツールによって意味が異なる |
トラフィック | ユーザーのブラウザやアプリとサーバー間で通信されたデータ量 |
クリック数 | 特定期間に広告やWebページのリンクがクリックされた回数 |
ここでは、セッション数と関連数値の違いを解説します。
PV数(ページビュー数)
PV数(ページビュー数)は、特定期間にサイト内のページが表示されたトータル回数です。同じユーザーがページを移動すると、移動した回数分カウントされるのが特徴です。
例えば、同一ユーザーがサイト内でページを移動して2つのWebページを閲覧した場合、セッション数は1ですが、PV数は2になります。
PV数は、単純にサイトの閲覧回数を確認したいときに使われるほか、1セッションあたりのPV数をチェックして、サイト内の導線の改善検討に役立てられることもあります。
ユーザー数
ユーザー数は、サイトを訪問したユーザーの数をカウントします。同一ユーザーかどうかはブラウザのCookieで判断するため、アクセスする端末やブラウザが変われば、別のユーザーとしてカウントするのが特徴です。
Cookieを保持している間は同一ユーザーとして認識するため、日付をまたいでサイトを訪問してもユーザー数は変わりません。一方、セッション数は日付が変わると一度サイトを離脱したと判断され、日付をまたいだ時点で再度カウントされます。
実際にどのくらいの人がサイトを見てくれているのか知りたいときは、ユーザー数を確認しましょう。
インプレッション数
広告表示回数のことをインプレッション数といいます。例えば、特定のページに3つの広告があり、それらが表示された場合は、インプレッション数は3回です。一方、セッション数は1回になります。
インプレッション数のカウント方法は、アクセス解析ツールやインプレッションの種類によって異なります。
一例を挙げると、Yahoo!広告のインプレッション数は、ユーザーが特定のページにアクセスして広告データをダウンロードした時点でカウントされます。一方、ビューアブルインプレッション数は、視認領域に広告面積の50%以上が1秒以上表示されたときにカウントされます。
アクセス数
アクセス数は、定義があいまいな言葉です。「アクセス数=ユーザー数」として使われることもあれば、「アクセス数=PV数」として扱われることもあります。 アクセス解析ツールなどでアクセス数を見たら、その定義を確認するようにしましょう。
トラフィック
トラフィックとは、特定の期間とページで、ユーザーのブラウザやアプリとサーバー間で通信されたデータ量のことです。接続要求や画像・テキストの受信データなどが、トラフィックとして測定されます。
ただし、「トラフィックが多い=セッション数が多い」とはいえません。
例えば、動画広告が多いページとテキスト中心のページでは、前者のほうがトラフィックが多くなる傾向にありますが、セッション数も多いとは限りません。どちらの方が閲覧されているのか比較したい場合は、トラフィックではなくセッション数やPV数などを見たほうがよいでしょう。
トラフィックは通常、どれくらい活発にデータ通信が発生したのかを大まかに表す指標として活用されることを覚えておきましょう。サイト全体のトラフィックを見て顧客層がどの時間帯に利用しているか調べたり、SNSやWeb広告などの流入チャネル別にトラフィックを比較したりするときに使われます。
クリック数
クリック数は主にWeb広告を運用する際に使われる指標で、広告がクリックされた回数のことです。同一ユーザーでも同じ広告を2回クリックすれば、クリック数は2になります。
一方、セッション数はユーザーがサイトを訪問してから離脱するまでを1回とカウントします。サイトを離脱したと判断されるのは、実際にサイトを離脱したか30分以上アクションがない、もしくは日付が変わったときです。そのため、同じブラウザで同日30分以内に広告を2回クリックしてサイトを2回訪れた場合、クリック数は2ですがセッション数は1です。
セッション数の重要性
セッション数は、集客力を測る指標として重要です。ページごとに比較すれば、どのページを改善すべきかわかってきます。新規ユーザーとリピーターのセッション数を比較すれば、顧客獲得状況の分析に役立つでしょう。
また、次のような指標を使うと、ユーザーの心理や行動をより詳しく理解できます。
指標 | 意味 | 計算式 |
---|---|---|
直帰率 | 最初にアクセスしたページで離脱した割合 | 直帰したセッション数 ÷ 全セッション数 |
回遊率 | 1セッションで何ページ閲覧したかの割合 | ページビュー数 ÷ セッション数 |
離脱率 | そのページを最後に、サイトから離脱した割合 | 離脱したセッション数 ÷ 全ページビュー数 |
このようにセッション数は、自社サイトの改善に役立つ指標を計算する際にも必要です。
【ケース別】セッション数のカウント方法
スマホやパソコンでサイトを閲覧する際、タブやウィンドウを分けて使っている人も多いでしょう。ここでは、ケース別のセッション数のカウント方法を紹介します。
複数タブで同ページを開いている場合
複数のタブで同じページを開いた場合、いくつタブを開いていてもセッション数は1とカウントされます。タブごとに区別はされません。
複数ウィンドウで同ページを開いている場合
複数ウィンドウで同じページを閲覧した場合、ブラウザが同じかどうかでセッション数のカウントが異なります。同一ブラウザの場合は、セッション数は1です。別のブラウザの場合、セッション数はブラウザの数だけカウントされます。例えば、2種類のブラウザを使っていれば、セッション数は2です。
このようなカウント方法になるのは、Cookieを使ってユーザーを識別しているからです。同じブラウザであればCookieは同一なので、ウィンドウが分かれていても同じユーザーとして判別し、セッション数は1になります。一方、ブラウザが違うとCookieも異なるため、セッション数はブラウザごとにカウントされる仕組みです。
また、Chromeの「シークレットモード」やSafariの「プライベートモード」など、Cookieを保存しない特殊な機能を使った場合には、同じブラウザでもセッション数は別カウントになります。
ブラウザやタブを途中で閉じた場合
ブラウザやタブを途中で閉じて、再度同じサイトに訪問した場合、閉じてから再訪問するまでの時間によってセッション数のカウントが異なります。ブラウザやタブを閉じてから30分以内で再度アクセスした場合は、同一セッションとみなされます。
一方、ブラウザやタブを閉じて30分以上経過してから再訪問した場合は、一度サイトを離脱したとみなされ、セッション数があらためてカウントされる仕組みです。
複数デバイスで同ページを開いている場合
複数のデバイスで同じページを開いている場合、端末ごとにセッション数がカウントされます。例えば、スマホとパソコンから同時に同じページを開いた場合、セッション数は2です。
これは先述のとおり、ブラウザごとのCookie情報によってユーザーを識別しているためです。
セッション数を増やすためのポイント
セッション数はサイトの集客力を確認するひとつの指標のため、なるべく増やしたいと考える人も多いでしょう。セッション数が増えると、それだけ多くユーザーの目に触れたことになるので、売上げ向上や知名度アップも期待できます。
ここでは、セッション数を増やすためのポイントをみていきましょう。自社サイトで実践できているかどうか確認してみてください。
コンテンツを更新する
コンテンツを更新して、自社サイトの魅力を高めることが大切です。新規コンテンツを制作するだけでなく、リライトで情報を追加・修正するのも効果があります。
コンテンツを更新したら、ユーザーに知らせましょう。ブログやSNSで記事を紹介したり、メルマガやメッセージアプリで顧客に通知したりして注目を集めます。
また、ユーザーだけでなく検索エンジンに対する通知も重要です。サイトを変更・追加した際には再クロール(検索エンジンがデータベースを更新するための調査)をリクエストすると、クローラーが巡回し、インデックスされる可能性が高まります。リクエストをしても必ずインデックスされるとは限らないことには注意が必要です。
SEO対策を実施する
セッション数やユーザー数を増やすには、検索エンジンからの流入を増やすことも大切です。検索エンジン経由での訪問を増やすには、SEO対策をおこないましょう。SEOとは「検索エンジン最適化」です。検索結果ページの上位に自社サイトが表示されるよう実施する対策を、SEO対策といいます。
SEO対策は多岐にわたりますが、以下のような対策例が挙げられます。
内部対策 | ・ページ表示速度を改善する・ターゲットに検索されそうなキーワードを適切に入れて、検索にヒットされやすくする・内部リンク(※1)を設置して、ユーザーの利便性を高め、検索エンジンにサイト構造を理解させやすくする |
外部対策 | ・コンテンツ更新を宣伝する・被リンク(※2)を獲得して、コンテンツの重要度や信頼性を高める |
コンテンツ制作 | ・コンテンツを作成して情報を充実させる・情報追加や修正によって、ユーザーに役立つ高品質な内容に更新する |
ページエクスペリエンス最適化 | ・ユーザーのデバイスに応じてページ表示を最適化する「レスポンシブデザイン」を取り入れる・目次を入れる |
※1:Webサイト内のページ同士をつなぐリンクのこと
※2:他サイトに自社サイトのリンクが設置されること
ユーザーに役立つサイトが検索上位になる傾向があるため、サイトの利便性や信頼性、そしてコンテンツの量と質が大切です。
検索結果ページの上位に出てくるサイトはユーザーの目に留まりやすいため、SEO対策によって検索順位を上げられれば、セッション数の増加が期待できるでしょう。
SNSを活用して流入元を増やす
検索エンジン以外にサイトへの流入元となるのがSNSです。SNSはユーザー数が多く、投稿の拡散が期待できるのが特徴です。自社のコンテンツが広くシェアされれば、それだけ多くのユーザーをサイトに誘導できる可能性があります。SNSの特性に応じたアプローチを意識しましょう。
Web広告を運用する
セッション数の増加には、Web広告の運用も効果的です。主なWeb広告として、リスティング広告とディスプレイ広告があります。リスティング広告は検索エンジンの検索結果ページに掲載できる広告で、ディスプレイ広告はWebサイトなどの広告枠に自社の広告を表示できます。
特に、リスティング広告はセッション数の増加に効果的な広告です。ユーザーが検索したキーワードと関連性の高い広告が掲載されるため、ユーザーの目に留まりやすく、ニーズの高いユーザーを効率よくサイトへ誘導できます。
また、SEO対策は効果が出るまで時間がかかりますが、リスティング広告なら広告を出稿した直後に掲載できる可能性もあるのもメリットです。
リスティング広告について、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
「リスティング広告とは? 初心者でもわかる特徴や費用、運用方法」を読む
直接流入を増やす
URLの直入力や、ブックマーク、メルマガ、チラシのQRコードなどからの直接流入を増やすことも、セッション数を向上させるためのポイントです。直接流入のユーザーはリピーターの割合が多いため、安定的なセッション数を得られます。
直接流入を増やす方法は業界や扱う商品によって幅があります。ここでは、一例をご紹介します。
- コミュニティサイトやサポートサイトでコミュニケーションを図る
- SNSでアカウントを運用する
- 「長い記事なのでブックマークしてください」などと誘導文を入れる
- メルマガを運用する
- Web広告でブランディングする
自社に合わせて最適な方法を選びましょう。
セッション数を増やして売上・知名度アップを目指そう!
セッション数は、ユーザー数やPV数と同様、Webサイトがどれくらい閲覧されているかを確認できる指標です。セッション数を増やすことで、売上げアップや知名度の向上などが期待できます。セッション数はカウント方法が少し複雑なので、ユーザーがサイトを離脱したとみなすポイントを覚えておきましょう。
本記事で紹介したとおり、セッション数の増加にはWeb広告を活用するのが効果的です。Yahoo!広告なら、Yahoo! JAPANの検索結果ページやコンテンツページに広告を掲載できるため、多くの人に向けてアプローチできます。導入前の無料相談も実施しているので、お気軽にお問い合わせください。
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