ディスプレイ広告は本当に購買につながる?成果を可視化するための方法
ディスプレイ広告はブランディングや認知拡大のためなどさまざまな目的で活用されることが多く、広告から直接購買に結びつかないケースもあります。そのため、「コンバージョンにどのくらい貢献したか」を把握するのが難しく、ディスプレイ広告の効果測定方法に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
1.ディスプレイ広告は購買につながっていない?
ディスプレイ広告は広告の特性上、ブランディングや認知拡大から獲得まで幅広い目的で活用されています。そのため、ディスプレイ広告からの流入後に別のチャネルでコンバージョンにつながるケースもあり、広告がどれだけコンバージョンに寄与したのかを把握するのは難しいといえます。
その結果、ディスプレイ広告は購買につながっていないように思えてしまうため、「ディスプレイ広告は効果がない」ととらえる方もいるでしょう。また、ラストクリックのみを評価するとCPAが高くなりがちで、「ディスプレイ広告は費用対効果が悪い」と判断する方もいるかもしれません。
しかし、ディスプレイ広告を含めウェブ広告の運用で重要となるのは、効果の正確な評価です。ディスプレイ広告のクリックが直接コンバージョンにつながっていなくても、一概に「効果が低い」とは限りません。そこで、まずはディスプレイ広告に期待できる効果を確認していきましょう。
2.ディスプレイ広告による効果
ディスプレイ広告には、どのような効果があるのでしょうか? 具体的に解説していきます。
2.1.潜在層に商品を認知してもらえる
ディスプレイ広告では、画像や動画などさまざまなフォーマットのクリエイティブを使用し、視覚的・聴覚的にアプローチできます。そのため、潜在層のユーザーに商品やサービスを認知してもらいやすくなります。
またディスプレイ広告では、年齢や性別など属性を指定して配信したり、ターゲット層が利用するメディアに配信したりできます。結果として、ユーザーと繰り返し接触することになり、ユーザーに商品やサービスの印象を与えることができるでしょう。
2.2.別チャネルのコンバージョンを促進する
ディスプレイ広告から直接コンバージョンにつながらなかったとしても、別チャネルからのコンバージョンを生み出す要因となっている可能性があります。
このように、広告を見たりクリックしたりしたユーザーが、その広告とは別のルートでコンバージョンに至るケースを「間接コンバージョン」といいます。
間接コンバージョンの例としては、「ディスプレイ広告を見て商品に興味を持ったユーザーが商品名や企業名で検索した結果、リスティング広告や自社のECサイトにたどり着いてコンバージョンにつながる」のようなケースです。
2.3.リターゲティングにより購買意欲を高める
ディスプレイ広告では、自社サイトを訪れたもののコンバージョンにつながらなかったユーザーに対して広告を配信する「リターゲティング」が利用できます。
自社サイトを訪問したユーザーは商品やサービスに対して興味関心を持っている可能性が高く、広告によって再度アプローチすることで購買意欲を高め、コンバージョンへ誘導できる可能性があります。
3.ディスプレイ広告の成果を可視化するには?
先ほど紹介したとおり、ディスプレイ広告は間接的にコンバージョンを生み出している可能性があります。コンバージョンに至るまでに、ユーザーはさまざまな情報に触れています。例えば、最終的にECサイトから商品を購入したとしても、それまでに目にしたディスプレイ広告やSNS、オーガニック検索などさまざまな媒体の情報も購入を後押しした可能性が高いでしょう。
このように、最終的にコンバージョンに至った媒体以外にも、コンバージョン獲得に貢献したと推測できるものは効果として把握しておく必要があります。しかし、ディスプレイ広告の間接的な効果を可視化するとなると、どのように進めればよいのかわからないという方もいるでしょう。
そこで、ヤフーの提供する「Yahoo! JAPAN コンバージョンリフト調査」の活用がおすすめです。
4.Yahoo! JAPAN コンバージョンリフトの特徴
ヤフーでは、コンバージョンまでの広告効果を可視化する「Yahoo! JAPAN コンバージョンリフト調査(以下、コンバージョンリフト調査)」を提供しています。コンバージョンリフト調査ではコンバージョンまでの貢献度を測り、ディスプレイ広告の効果を正しく評価するのに役立ちます。
コンバージョンリフト調査の特徴は、広告に接触したユーザーと広告に接触していないユーザーが接触した広告がコンバージョンにどの程度寄与しているか、コンバージョン含有率の差をレポート形式で提供する点です。これにより、認知拡大を目的として出稿しているディスプレイ広告が、どの程度コンバージョンに貢献したのかを把握できるようになります。
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広告配信対象ユーザーを接触(クリックあり/なし)/_接触に分割し、コンバージョン含有率を_較
5.Yahoo! JAPAN コンバージョンリフト調査の活用事例
最後に、コンバージョンリフト調査の活用事例を紹介します。コンバージョンリフト調査の活用を決めた理由と調査結果をそれぞれ紹介するので、参考にしてください。
5.1.活用理由
国内最大級の旅行予約サイトを運営する企業A社では、ディスプレイ広告を運用するなかで「ラストクリックコンバージョンだけで効果を評価してよいのか」「レポートに表示されるコンバージョンは本当に広告起因のものだけなのか」といった点に疑問を持ち、コンバージョンリフト調査に取り組んでいました。
当時は広告出稿の有無やブラウザごとのデータ抽出など、膨大なデータ分析を手作業で実施していましたが、作業にかかる負荷に限界を感じていました。その矢先、ヤフーのコンバージョンリフト調査の提供が開始されたと知り、導入することにしました。
5.2.調査結果
調査方法は、ユーザーを「広告接触のみ」「広告をクリックした」「広告接触なし」に分類して抽出したコンバージョン数と、通常のラストクリックからのコンバージョン数の比較です。
調査の結果、広告に接触したユーザーと広告接触なしのユーザーを比較したところ、コンバージョン含有率は広告接触ユーザーのほうが1.21倍高く、広告の閲覧自体がコンバージョンに貢献していることがわかりました。
また、広告をクリックしたユーザーと広告接触なしのユーザーを比較したところ、コンバージョン含有率はクリックユーザーのほうが2.33倍高い結果となりました。
最後に、広告接触ありユーザーのコンバージョン数と、ラストクリックコンバージョン数(媒体で計測される直接コンバージョン数)を比較したところ、広告接触ありユーザーのほうが4.4倍以上コンバージョン数が多いという結果でした。
このように、コンバージョンリフト調査によって、ラストクリックコンバージョンの数値だけでは確認できないディスプレイ広告の貢献度が可視化されました。
6. 間接コンバージョンを計測することで成果を可視化できる
ウェブ広告の効果を測定する際によく活用されるのは、広告からコンバージョンにつながったラストクリックの数値です。しかし、主に認知拡大を目的とするディスプレイ広告は、直接コンバージョンにはつながりにくく、ラストクリックだけでは効果を正しく評価されていないケースも多いです。
ただし、ディスプレイ広告は別チャネルのコンバージョンを促進する効果もあり、間接的にコンバージョンに寄与しているケースも少なくありません。そのため、間接コンバージョンを計測すれば、ディスプレイ広告の効果を可視化できます。
間接コンバージョンの測定には、「Yahoo! JAPAN コンバージョンリフト調査」がおすすめです。ぜひご活用ください。
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